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医事課の働き方改革【レセプト期間は忙しいよねバイアス】

7月のレセプト期間も過ぎました。

関係者の皆さんはお疲れ様でした。

さて先日の記事(⇒⇒⇒レセプト残業ってホントにいる?【定時に帰ろう】)

のまとめではこう述べました。

「結局最初の決めつけ、バイアスが全てをダメにするのです」と。

つまりレセプト残業はなくならないんだという決めつけが諸悪の根源なのではないだろうかという話です。

今回はこのそもそも論まで立ち返りもう1度レセプト業務というものを見直してみたいと思います。

医事課の働き方改革【レセプト期間は忙しいよねバイアス】

結論

レセプト期間は忙しいというのは思い込みです。

本当に忙しいのならば何の取り組みも出来ていないか、改善がなされていないということです。

レセプト期間は忙しいよねバイアス

レセプト期間は特別

医療事務といえばレセプトというぐらいそれは医療事務の中心的業務といえます。

前回の記事にも書きましたが、医事課の最大の役割は診療行為をお金に換えること、そしてその利益を最大化させることにあります。

そしてレセプト点検の本来の目的とは何かというと病院の収益につなげる為のお金の請求です。

ですのでこの部分が医事課の最大ミッションと見られる訳であり現にそうなのです。

だから余計にレセプト期間は特別大事なものとして見られています。

それは間違いではないのですがあまりにも特別視しすぎではないかと思います。

10日が提出日だからそれまでの月初の期間は大事だし忙しい。

聞くとそうだよねとは思いますがごくごく当たり前のことを言っています。

提出前に確認作業に追われるのはどんな仕事にでも言えることです。

そして毎月固定の提出日が決められているのであれば、別にその期間に忙しくせずとも事前準備を周到に行っておけば通常時間内で出来るのではないのですかと思う訳です。

当然31日の診療分は1日にならないと入力は完了しないですから事前になんか無理というのは分かります。

ですがそれは極論です。

ここで言っている意味はそういうことではなくて、仮にレセプト期間が8日間ある(土・日を抜いたとして)とすればそのスケジュールはかなり前から分かっていることなのですから残業にならない為の対策は打てるのではないですかということです。

ですが当然のように残業をしているところはそもそもそんな考えがないのだと思います。

つまりレセプト期間は残業やむなしの特別期間と見なしているということです。

悪しき慣習

この影響はかなりあると思います。

私も昔はレセプト期間といえば当然残業するものと思って業務をしていました。

確かに昔(20代の頃なのでかなり昔です)は紙コスト、紙カルテ、紙レセプトでしたので完全にマンパワーと時間を投入しないと全く終わりませんでした。

それでもどこか効率化出来る部分はあったのでしょうがまわりの誰もそんなことを考えてはいませんでした。

ただただ膨大な量、連日深夜までの作業、今振り返ると生産性が低すぎて笑ってしまいますが当時はそれが通常ルーチンでした。

その頃を思うと確かに思考停止したままで残業をしていたという部分はありましたが、残業もやむを得なかったなと思います。

これまでの経験とノウハウで当時の残業をゼロにしろと言われてもまず出来ないと思います。

昔のレセプト業務はそれほどハードワークなものでした。

ここで1つ断っておきますがこの話は過去美化バイアスがかかっている可能性も否めません。

あの頃は大変だったけど俺頑張っていたよな、というやつです。

ですがそのバイアスが入っていたとしてもやはり残業は致し方なかったと思います。

そしてそのような昔の事実がいまだ現在のレセプト業務に影響しているのです。

というかテクノロジーは進化しているのにレセプトを見ている人達の思考は昔と大して変わっていないのです。

プライオリティとパーキンソンの法則

すなわち優先度のことです。

このプライオリティを無視した業務を行う人って結構な割合でいます。

そしてこれと関係して与えられた時間を存分に使う人もかなり多くいます。(⇒⇒⇒医事課の生産性とは? 【パーキンソンの法則】

結局5日あれば5日使うし、2日しかなければ2日でやってしまう訳です。

そうなるともう何を基準に順序、精度を決めているのか分かりません。

あなたのさじ加減1つですか?と思ってしまいます。

残業は頑張っている証?

これも昔の悪しき慣習のなごりなのでしょう。

ですがこれは全く逆です。

時間内に頑張っていない証です。

自分のタイムマネジメントが出来ていない証です。

仕事の出来る、出来ないっていうなれば先読み力が高いか低いかです。

そこが低い、だが残業代で稼いでいる、みたいな人を上司が評価するはずがありません。

この点は上司もきちんと話をすべきですし当然本人も自覚しないといけない点ではあります。

レセプト期間は特別な期間じゃない

レセプト期間とはその期間を指しているだけであってそこに特別な意味はありません。

レセプト請求に関して集中的に業務を行っているだけにすぎないのです。

だからといって残業する理由にはならないのです。

さきほども述べましたがレセプト期間は未来永劫変わりません。

来月からレセプト期間は月中からに変わりますなんてことはないのです。

だとするのならばそこに向けたひと月のスケジュールがきちんと立てられていなければおかしいのです。

月末までは定時に帰っていたのに1日になったからといって急に20時まで残業とかしているようではおかしいのです。

それは仕事のやり方、とらえ方が間違っています。

結局10日の提出日に向けて日々業務を進めていくという意識が必要不可欠です。

つまり10日が提出日なら11日から翌月9日までをレセプト期間ととらえることが必要なのです。

そしてその考えならば全て業務時間内で終わらせる為にはいつまでにどこまで進めておく必要があるのかという逆算が出来るはずであり本来そうすべきなのです。

大切なのは医事課員個々のマインドセット、そしてもっと大切なのはそれを指揮する上司のマインドセットです。

具体的方法論

完全業務分担制

これは医療機関の規模、体制に左右されますので一概には言えませんが、レセプトだけをクローズアップするのならば1つ1つの業務は完全に分けてしまった方が効率的です。

つまりレセプト点検担当、入力計算担当、返戻・減点担当というようにです。

スピード重視ならこのスタイルですがデメリットもあります。

それはお互いのフィードバックが受けにくいということです。

一連の流れで全ての業務を行っていれば先月の査定のポイントを踏まえ入力もレセプト点検も行えます。

より精度を追求していこうとするのであれば1人で全て行える方がメリットは多いです。

反面1人で全て行うが故時間がかかるという点に対処していく必要があります。

小さな締め切りを設定する

これはパーキンソンの法則の対応策でもあるのですがリミットをこまめに設けるということです。

それこそ10日提出だけのリミット設定とすると間違いなく人は目一杯まで時間を使います。

それを避けるには小さな締め切りをこまめに設定することです。

そうすることによって膨大な時間のムダ使いを防ぐことが出来ます。

レセプトチェックソフトは徹底カスタマイズ

この部分の時間を惜しまないことです。

査定結果を徹底的にフィードバックさせることが不可欠です。

自院独自のチェックソフトにまで育て上げることが必要です。

物理的作業を削れるところまで削る

基本は見なくてよいレセプトを1枚でも多くするということです。

その為には上記のカスタマイズが必要です。

また紙レセプトとして出さないという方法もあります。

PC端末上やタブレット端末上でチェックするというやり方です。

あとはそもそもレセプト形式で見ないという方法もあります。

これは各チェックソフトで方法が異なると思いますが点検リストをCSVでエクスポートするというやり方です。

方法は様々ですが大切なことは査定を受けず請求が通るレセプトを作成する為の最速の方法を常に考えるということです。

まとめ

 

 

レセプト期間が忙しい、特別な期間ととらえるのは思い込みです。

いやいやどうやったって忙しいというところは、忙しさを取り除く努力を怠っているだけです。

もしくは間違った努力を続けているのです。

極論すれはレセプト提出日以外は全てレセプト期間です。

その残りの30日間をどう使うのか、そのスケジュールの組み方と管理が重要なのです。

あと何度も言っていますが残業は超効率が悪いことを認識することです。

レセプト請求のプロであるならば問われるのは結果のみです。

結果とは請求の最大化、査定率の低さです。その為には高いレセプト精度が必要です。

高いレセプト精度を生み出すのは高い知識と集中力です。

そこには時間の長短は関係しないのです。

一刻も早くレセプト期間は忙しいよねバイアスを払拭しましょう。

 

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