過ぎたことにくよくよせず前を向いて進め、ということで後ろは振りかえるな、という言い方をされる場合がありますが仕事には当てはまりません。
今回は正しい努力の方法、医療事務員として成長していくには何が必要なのか、ということにフォーカスしていきます。
目次
後ろは振りかえるな?いや、仕事は振りかえろ!【医療事務の仕事】
結論
過去を振りかえり自分の行動から学ぶことが大切です。
仕事の正解
自分で探す
はっきりいって固定化された正しい努力の方法なんてありません。
努力のやり方は人それぞれで自分なりの最適解を常に探し続けていくものです。
しかし中には正解は1つ、やり方も1つと思っている人もいます。
たとえばレセプトについていうと、点検方法は無数にあります。
点検の順番なども決まっていません。
仮にあなたが今行っているレセプト点検に順番があるのならば、それは初心者の頃先輩から教えてもらったり引き継いだものではないでしょうか。
そしてその先輩はその前の先輩から引き継いでいるはずです。
何が言いたいのかというと適正なレセプトを提出する、という目的が達成されればいいだけのはずなのにやり方にとらわれ過ぎているということです。
そしてそのやり方は与えられたものです。そこには考え模索するという行為が入っていないのです。
それではダメなのです。最適解は自分で探さなければいけないのです。
自分なりの正解
医療事務はその業務の煩雑性、スピード性を考慮してそのほとんどががマニュアル化されています。
何か新たなものを生み出すという業務ではなく発生した診療行為を収入へ変えていくという業務なので効率化の観点ではマニュアル化は必須です。
しかしそれと仕事の手順、やり方は考えなくていい、ということは全く別の話です。
そもそもマニュアルは最低限の基本ラインに過ぎません。
そしてそもそもそのマニュアルは作成時点では最善とされていただけのものです。
日々ICT化に向けて進んでいる現在の医療事務業務にて去年のマニュアルがもう今では最善ではない可能性だってある訳です。
特にレセプト業務においては目まぐるしく査定の内容は変化していきます。
そこに対応していこうとすれば常に知識のアップデート、行動のアップデートが必要なのです。
常に自分なりの正解を探していく姿勢が必要になってくるのです。
振りかえるということ
向き合う
上記で述べたとおり仕事の正解とは自分なりの模索が必須です。
そしてその模索をするには過去の自分の行動から学ぶという姿勢が必要なのです。
その為に大事なことが「行動を振りかえる」ということです。
行動を振りかえることのポイントは失敗に向き合う、ということです。
つまり自分としっかり向きあうということです。
間違いなく言えることは、過去の自分の失敗からは学べることがたくさんあるということです。
しかし実際は振りかえりをしない人の方が多いように思います。
これは考えてみれば分かりますが振りかえりという行為がかなりハードルが高いのです。
なぜなら振りかえりとは、自分の失敗を直視し受け入れ改善する、という行為だからです。
日々これを継続していこうとすれば結構しんどいです。
人は日常的に自分と向きあうことに慣れていません。
無意識に避けてしまいがちです。
ですので自分の失敗を直視することがなかなか出来ないのです。
立ち止まる
時間に追われる日々が続いていると自分の現状を冷静に見つめ直すことが難しくなっていきます。
しかし自分の現状と課題を客観的に把握することが出来なければ自身の大きな成長は望めません。
前だけ向いて突き進んでいくことも必要ですが、同時に一旦立ち止まりどういう事象が起こりそれに対して自分はどういう行動をとり、その結果どうなったのか、そしてそこにどんな反省点があり、改善点がみつかるのか、という過去への振りかえりが大事です。
振りかえり方
振りかえる為に必要な要素は3つあります。
①取り組んだタスクの整理
②反省点の抽出とその原因の明確化
③改善点の策定とその為の行動計画
ここで大事なことは振りかえりはもちろん重要なのですがそれを次の行動へつなげることがもっと重要だということです。
失敗に向き合いそれをその後の行動につなげるというプロセスこそが大事なのです。
その為の思考法、メソッドというのは何でもいいと思います。
PDCAでもPDR(⇒⇒⇒PDRって何だ?~医療事務的仕事術~)
でも自分にあったものを使えばいいと思います。
ポイントは振りかえりからどう次の成果につなげるか、という1点です。
まとめ
医療事務はとにかく時間に追われる毎日です。
日々の業務をこなすので手一杯という人もいるでしょう。
しかしだからこそ振りかえり検証することが必要です。
なぜ時間が足らないのか、予定通りに進まないのかということの検証と対策がなければ仕事は一向に進みませんし溜まっていくだけです。
そこを根性論で頑張る、残業で穴埋めするでは何の解決にもなっていない訳です。
きちんと振りかえりをすることで事前に立てた予定とのズレを検証し修正や改善をすることが出来るのです。
振りかえりをするとしないでは時間に対する意識が全く変わってきます。
振りかえりがないと時間は有限だという意識が希薄になります。
だからパーキンソンの法則(⇒⇒⇒医事課の生産性とは? 【パーキンソンの法則】)
にもはまっていくのです。
振りかえり、徹底的に考えるようになると自身の成長速度が加速していきます。
なにかしらの工夫をするようになります、ささいなことにでも疑問点が湧いてきます。
こうすればもっとよくなるんじゃないかというアイデアが浮かんできます。
逆に振りかえりがないと改善点なんて浮かんできませんし、モチベーションも上がりません。
大事なことは考えることです。
与えられた仕事をただこなすだけでは3流です。
その仕事を振りかえり自分の行動から学び取ることが重要です。
そしてそれを次の行動に活かしてはじめて仕事をこなすということになるのです。
時にはがむしゃらに前を向いて突き進むことが必要なこともあります。
ですがどんな時でも振りかえることを忘れてはいけません。
過去から学び未来に活かす、成長していく為には絶対必要なことです。