医事関連のテーマを中心に感じたこと、考えたことを綴っていきます

「専従」「専任」「専ら」の違いって何?【施設基準の学習①】

医療機関は定められた基準に基づいて届出をすることでその施設基準に合った診療報酬が請求出来ます。

ですので施設基準の管理というのはまさに医療機関の根幹をなす非常に重要な部分です。

そしてその重要性はこの先ますます高まってくると予想されます。

現にその専門職である施設基準管理士(⇒⇒⇒施設基準管理士ってどんな資格?【取得を目指せ】)

という資格が創設され今年1月に第1回の認定試験が実施され371人の有資格者が誕生しています。

適時調査に向けてもまた新たな請求分野を開拓していく上でも施設基準に精通していることは非常に大事です。

しかしそれこそ施設基準についての項目は膨大にあり自院が届け出ている項目をチェックしていくだけでも相当な知識と時間が必要になります。

ですのでまずは基本的な部分をきちんとおさえていくことから始めましょう。

当ブログでも今後定期的に施設基準についてのポイントをピックアップして見ていきます。

第1回目の今回は「専従」「専任」「専ら」についてです。

分かっているようで分かっていない人もいるんじゃないかと思いますのでこの部分を詳しく見ていきます。

「専従」「専任」「専ら」の違いって何?【施設基準の学習①】

結論

専従:その業務しか出来ない

 

専任:他の業務も兼務出来る

 

専ら:専従と専任の中間、100%ではないがほぼ行っている

「専従」「専任」「専ら」の違い

定義と根拠

今回この記事を書くに当たり改めてこれらの定義を調べ直してみました。

結論を先に言いますと、統一的な定義は示されていない、ということです。

施設基準の説明においてこれら3つの指し示す意味はこれですと言える完全な資料というものは存在しません。

ですが専従が8割従事、専任が5割従事という認識を持っている人もいると思います。

これは厚労省の「がん診療連携拠点病院等の整備について」という資料の中に示されているのですが、

 

<専従>

 

当該診療の実施日において、当該診療に専ら従事していることをいう。

 

この場合において、「専ら従事している」とは、その就業時間の少なくとも8割以上、当該診療に従事していることをいう。

 

 

 

<専任>

 

当該診療の実施を専ら担当していることをいう。

 

この場合において、「専ら担当している」とは、担当者となっていればよいものとし、その他診療を兼任していても差し支えないものとする。

 

ただし、その就業時間の少なくとも5割以上、当該診療に従事している必要があるものとする。

 

とあります。

だったらそれでいいのではないかとも思えるのですが、この定義がはたして全ての施設基準に対して当てはまるのかどうかということがこの資料からは判断出来ません。

この部分はかなりあいまいである印象はぬぐえません。

グレーゾーン

一方で厚生局に施設基準で専従とある者について他の業務も少しならさせても良いのかという質問をするとまず不可と回答されます。

専従である以上勤務日においては他のことをさせてはいけないと言われます。

ただし他のことをしても良い場合もあります。

たとえば回復期リハビリテーション病棟の体制強化加算においては所定労働時間外の当直は可能とされています。

 

”事務連絡 疑義解釈その1(平成26年3月31日)

 

(問48)体制強化加算について、当該病棟に専従の常勤医師が所定労働時間外に当該保険医療機関において、 外来、当直を行うことは可能か。

 

(答) 外来は不可であるが、当直は可能である。”

 

このようにおのおの施設基準ごとで微妙にそのニュアンスが異なっておりきちんとした線引きがされていないのが実情です。

ですのではっきりいえばかなりの部分がグレーゾーンです。

専任を見てみても施設基準の種類によっては何割の制限はなく2つ以上の部署を兼務しても専任者として担当することが可能とされているものもあります。

また専らに至っては専従と専任の間というもはやよく分からない基準です。

おおよそ8割との解釈をしているところもありますがその根拠は示されていません。

まとめ

以上見てきたように「専従」「専任」「専ら」についてはあいまいな部分があることは確かです。

ではどうするのが1番いいかと言えばその施設基準ごとに自院の地域の担当厚生局に確認を行うことです。

それ以外の方法はありません。

最もやってはいけないのは根拠が明確でないのに自ら判断してしまうことです。

こう解釈していました、こう思っていましたでは管理、運営は出来ません。

適時調査で突っ込まれても完全に説明出来る根拠があるのならばいいですが、そうでなければ面倒でも逐一確認を取ることが無難です。

本来は統一の見解文書を示してほしい所ではありますがそれが望めないのならばそのようにやっていくしかありません。

どう進んでいくにしろ施設基準管理の重要性は今後ますます高まっていきますので、将来に向けてその人材育成を考えていく必要があります。

その意味では施設基準管理士を自ら目指す、もしくは院内で今後増やしていくということも視野に入れていくべきでしょう。

created by Rinker
¥5,184 (2019/09/16 07:12:20時点 楽天市場調べ-詳細)

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です