「伝える」ではなく「伝わる」ようにする3つのコツ

医療事務はその名のとおり事務職ではありますが、ひたすらデスクワーク、ひたすらPC入力といった仕事ではありません。

むしろまわりとのコミュニケーションが、非常に大事な仕事です。

そしてそのコミュニケーションがなかなか上手くいかないと悩んでいる医療事務員の人も中にはいるのではないでしょうか?

自分では伝えているつもりなのに、伝わらない。

今回はその伝え方にフォーカスします。

「伝える」ではなく「伝わる」ようにするには、どうすればいいのか?

この記事を読むことで、あなたの伝え方が変わるはずです。

「伝える」ではなく「伝わる」ようにする3つのコツ

 

結論

 

3つとは「メンタルモデル」「伝え方を知る」「相手の立場に立つ」です。

「伝える」ではなく「伝わる」ようにするための「メンタルモデル」

他人に理解される話し方はとても難しいものです。

これは経験を積んで上手くなっていくしかないという意見も聞きますが、それは間違いです。

正しいやり方を理解した上での経験じゃないとダメです。

そんなテクニックのひとつに、メンタルモデルがあります。

メンタルモデルとは認知心理学の用語です。

簡単に説明すると

「あることに直面した際に、それをどう解釈もしくは判断し行動するか」について頭の中に形成されるモデル

のことを指します。

このメンタルモデルに気を配ることで、他人に理解されやすい話になります。

もう少しかみくだいていうと、

人の話を聞くときのメンタルモデルとは「話の聞き手が自分の頭の中に作る自分なりの解釈」

をいいます。

つまり「この人はおそらくこういうことを言っているんだろうな」という自分なりの理解です。

この聞き手のメンタルモデルを作ることが大切です。

そしてそのためには、メンタルモデルに配慮した話し方が重要です。

つまり、これから何を話すかをつねにわかるように話す、ということです。

 

<メンタルモデルに配慮した話し方の例>

①最初に内容や話の要点数を伝える

患者待ち時間の対策案としては3点あります

このように宣言してから3点の内容を伝えればOKです。

聞き手は「ああ、3つのポイントがこれから聞けるんだな」という理解を持ってあなたの話に耳を傾けてくれます。

このように宣言されると3点を集中して聞けば良いわけです。

いくつ話を聞けば良いのかわからない状態のまま、ずっと話を聞いているのは正直しんどいです。

これから話す内容を先出しすることが、メンタルモデルを作り上げるための大事な要素です。

②結論を先に述べる

先ほどの宣言に合わせて結論も先に述べます。

結論を最初に述べることで、相手の中にメンタルモデルが出来上がります。

【例】

 

患者待ち時間の対策案としては3点あります。

 

1点目は、事前予約制の導入です。

 

2点目は、待ち時間表示アプリの導入です。

 

3点目は、会計運用の見直しです。

上記のとおり3点と宣言したのならば、結論としてその3点の概要を先に述べます。

聞き手は「ああ、対策案は事前予約制の導入とアプリの導入と運用見直しの3点なんだな」というさらに深い理解を持って、あなたの話に耳を傾けてくれます。

それぞれのポイントの深堀りは上記の通り宣言した後で行っていきます。

「伝える」ではなく「伝わる」ようにするための「伝え方を知る」

「伝え方が9割」佐々木圭一著 という本の中に、そもそも伝えるとはどういうことかという基本ルールが示されています。

<基本ルール>

 

1.自分の頭の中をそのままコトバにしない

 

2.相手の頭の中を想像する

 

3.相手のメリットと一致するお願いをつくる

要はコミュニケーションにおいて最も大切なのは「相手が何を考えているか、何を望んでいるかを想像すること」です。

新人教育や後輩教育でよく耳にするのが「最近の子は…」という言葉です。

しかし自分の価値観、経験則でしか考えることができない人は、自分視点でしか見ていません。

若者とベテランのルールが違うのは当たり前で、そこをぼやいても状況は変わりません。

であるならば彼ら彼女らがどういう価値観で、どういう物の考え方をしているのかを想像する、理解しようとすることが大切です。

「伝える」ではなく「伝わる」ようにするための「相手の立場に立つ」

「1分で話せ」伊藤羊一著 という本の中に次のことが書かれています。

「自分が相手に伝えたい」という視点しか持っていないのであれば、その話を聞いている相手の気持ちが理解できず、結果、相手に伝わらないということです。

 

今、伝えているこの言葉を、相手がどのように理解しているかどうか、どのように感じているかといった視点は、主観の自分は持っていないわけです。

そこですべきこととされているのが

「話している自分と相手を俯瞰で見る」

ということです。

(引用「1分で話せ」伊藤羊一著)

具体的にはまず話している自分と聞いている相手のことを客観的に見ているもう1人の自分を置きます。

そしてつねに相手は自分に対してどのような印象で受け止めているのかをチェックしてもらい、そのフィードバックを受けて話し方を変えます。

著者がやっているのは図の一番下のパターンです。

これは、俯瞰で相手に憑依するような感じの自分を置いて、相手から自分がどう見えているかをチェックするということです。

まとめ

 

伝えるということの本質は、相手に動いてもらうことです。

「私が伝える→相手がその言葉に反応する→その言葉の先の結果を想像する→相手が行動する」ということ。

大切なのは伝えることではなくて、伝わることです。

そして伝わるとは、相手がそのように行動してくれてはじめて伝わるなのです。

そのためには「メンタルモデル」「伝え方を知る」「相手の立場に立つ」の3つは非常に重要です。

今日からぜひあなたの「伝え方」を変えましょう。

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