医事関連のテーマを中心に感じたこと、考えたことを綴っていきます

有能と無能と無力【医療事務仕事論】

「上司が無能」とか「新人が使えない」という思いは誰しも1度や2度は持ったことがある感情かもしれません。

仕事をしている限り人は必ず他人から「有能」「無能」の評価を知らぬまにされています。

別にそんなことはほっとけばいいのですが、そもそも医療事務での有能、無能って何?ってところを今回は述べていきます。

ごまお

無能ってなんやねん

有能と無能と無力【医療事務仕事論】

結論

無能な人なんていません。

 

ですが無力な人はいます。

 

必要なのはメタ認知です。

有能と無能

無能とは

辞書で引くと無能とは「能力・才能のないこと」とあります。

しかし仕事で無能と使う場合その意味はかなりあいまいです。

なぜならそれはは明確な有能、無能の線引きがなくほぼ評価者の主観によるものだからです。

そしてもう1つ言えることは有能、無能とは相対的なものだということです。

相対的評価

たとえば、日本語、英語、フランス語、スペイン語が話せて有能とされている人でもバングラデシュに転勤してベンガル語が話せないと現地では無能扱いです。

また100メートル9秒台で走れるけど泳げない人は陸上界では有能ですが競泳界では無能です。

すごくおもしろいネタは書けるけど超あがり症の芸人は放送作家としては有能ですが漫才師としては無能です。

つまり有能、無能とはその時々で変わる基準や環境でどうにでも変化するものなのです。

ですのでたとえばコミュ障な人がフロント業務に配置されたらうまくできないので無能と評価されます。

ですがPCスキルが高く査定分析や資料作成の担当に回したら超優秀なんてこともあるのです。

つまり、有能、無能とくくることにはあまり意味がないようにも思えるのです。

マッチング

上記のとおり有能、無能は相対評価です。

であるならば相性という側面も見えてきます。

つまり、ある特定の性格、考え方や行動がありそれがその職場の適正に合っており性格などがマッチしていれば有能、マッチしていなければ無能とされる面があるということです。

つまり無能なわけではないのに職場との相性が悪く無能扱いとなっている場合があるということです。

結局仕事はチームや相手があってのことなので相性は必ずあるのです。

ですので働いていて楽しい職場もあればつらい職場もあります。

たとえ同じ職場でも上司や同僚が変わるだけで働きやすさが激変することもあります。

全てをマッチングのせいにすることはやめた方がいいですがその影響も少なからずあるということは知っておいた方がいいと思います。

ごまお

その職場・環境で無能にされているだけかも知れへんちゅうことやな。それやったら転職もええかもしれん。

無能な働き者

ドイツの軍人ハンス・フォン・ゼークトの唱えた組織論があります。

そこでは軍人を4つに分けています。ひいては人間を4つのタイプに分けています。

有能な怠け者

 

これは前線指揮官に向いている。

 

理由は主に二通りあり、一つは怠け者であるために部下の力を遺憾なく発揮させるため。

そして、どうすれば自分が、さらには部隊が楽に勝利できるかを考えるためである。

 

 

有能な働き者

 

これは参謀に向いている。

 

理由は、勤勉であるために自ら考え、また実行しようとするので、部下を率いるよりは参謀として司令官を補佐する方がよいからである。

 

また、あらゆる下準備を施すためでもある。

 

 

無能な怠け者

 

これは総司令官または連絡将校に向いている、もしくは下級兵士。

 

理由は自ら考え動こうとしないので参謀の進言や上官の命令どおりに動くためである。

 

無能な働き者

 

これは処刑するしかない。

 

理由は働き者ではあるが、無能であるために間違いに気づかず進んで実行していこうとし、さらなる間違いを引き起こすため。

ゼークトは組織の1番の害は「無能な働き者」であるとしています。

正しい判断力も正しい行動力も備わっていないのに勝手な自分の判断で行動してしまうというのが特徴です。

そういった人が動き回ると間違った判断によりミスや損害が大きくなり組織そのものに大きなダメージを与えてしまうことになります。

特徴

 

無能な働き者の特徴には以下のものがあります。

 

・上司に確認をとらず勝手な自己判断や思い込み

 

・報連相しない

 

・自分は仕事ができると思っている

 

・間違いや失敗を認められない

このタイプがやっかいなのは自分が「無能な働き者」だという自覚が一切ないということです。

むしろ自分はできている、という意識がかなり高いです。

そしてその人達に欠けているのがメタ認知なのです。

ごまお

自分はできていると思っている人は危ないで。できてへんから。

【関連記事】成長するには無知の知が必須です【プライドなんか捨てればいい】

無能と無力

上記の「無能な働き者」がホントの無能な人なんじゃないかと思われかもしれません。

ですがやはり無能とは違うと思うのです。

これは仕事上のことですがそれは無能ではなく無力ということなのだと思います。

基本的に無能な人なんていません。

それはそのタイミングその環境下では使えないと思われている状態です。

だとしたらその業務に対して「無力」ということなのでしょう。

無能と無力は全く違います。

無力と自覚することは大切ですが無能とは思ってはいけません。

無能とは自分には全く才能がないと思ってしまうことです。

そうなるとその時点で努力をやめてしまい、失敗を恐れてリスクをとらなくなってしまいます。

結果としてそれ以上伸びたり経験を得る可能性がなくなっていきます。

うまくいかないことがあっても現時点で力が不足しているだけです。

現時点が無力なだけなのです。

失敗とも自分がダメとも考えないことです。

むしろ挫折を恐れずどんどん挑戦するべきなのです。⇒⇒⇒挫折なしで成長なんか出来ない【倒れても起き上がればいい】

無力とは今その力が備わっていないだけ。

いくらでも補強できるのです。

まとめ

今回の話を医療事務に当てはめると現実には現場で無能判定されている人がいるかもしれません。

「あの人使えねえ」「突っ走っちゃうんだよな」「反省してる?」などと影で思われていたら間違いなく無能判定に近づいています。

そしてそれはその人への無能判定ではありません。

所属する組織の無能判定です。

文中でも言いましたように個人の無能が目立ってきた場合には使いどころとタイミングのマッチング問題や指導、教育体制問題を注視すべきです。

そこに問題があると考えるべきなのです。

そして組織とは個人の優劣が組織の優劣に直結しないシステムを作らないといけないのです。

つまり個人の能力に依存しないで、全体のシステムでカバーしていくことが肝要なのです。

そこを棚に上げておいて個人攻撃していては組織の成長は望めません。

かといって「無能な働き者」の人を擁護する気もありません。

これは双方のメタ認知が必要なのです。

他人を無能よばわりすることはたやすいですが、それは単にマウントをとって己を維持しようとしているにすぎずそこから建設的なことは何も生まれません。

そうではなく無能ではなく無力なんだと認識し、どうすれば医事課の力となるのかを個人としても組織としても自分たちを外側から見てみることが必要です。

計算業務が遅い人は能力が低いのか?

患者さんからよくクレームを受ける人は能力が低いのか?

レセプト業務が全然終わらない人は能力が低いのか?

それを無能と判定できるのか?

だったらそれならそれで適材適所に配置できてるの?

まわりの協力体制は築けてるの?

雰囲気づくりに気を配っている?

あげていくとキリがありません。

大事なのは客観的な視点を持つことです。

有能=メタ認知能力が高い、ということです。

ごまお

メタ認知は意識づけと訓練あるのみやで

 

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