医事関連のテーマを中心に感じたこと、考えたことを綴っていきます

リハビリ超大事!~リハビリセラピストの役割~

当院はケアミックス病院です。その中の1つに回復期リハビリテーション病棟があります。

これは、急性期と呼ばれる発症、受傷直後の治療期間の後、病状が安定し始めた1~2ヶ月後の状態を回復期というのですが、この回復期の期間に集中的なリハビリテーションを行うことで低下した機能を再び獲得する為の病棟になります。

そしてこの病棟では回復期対象の患者さんに対して、おのおののリハビリテーションプログラムに基づき、医師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、薬剤師、管理栄養士等が共同で集中的なリハビリテーションを提供しています。

この中の一役を担っているのが理学療法士、作業療法士、言語聴覚士のリハビリセラピストと呼ばれる専門職です。

今回はこのリハビリセラピストにフォーカスしてその役割を見ていきたいと思います。

リハビリセラピストとは?

現場ではよくPT OT STという略語を耳にします。これは

理学療法士
PT(Physical Therapist)

作業療法士
OT(Occupational Therapist)

言語聴覚士
ST(Speech-Language-Hearing Therapist)

となっています。
それぞれの説明を簡単にしておくと、

理学療法士は病気、怪我、高齢などによって運動機能が低下した人に対し運動療法を主として基本的動作能力の回復を図ります。

作業療法士は、手工芸、木工、園芸等の日常作業により応用的動作能力の回復を図ります。

言語聴覚士は言語障害や音声障害、嚥下障害に対し発声の練習、指導、飲み込みに対する指導、助言などをを行います。

それぞれの職種がそれぞれの分野しかかかわれないと言う訳ではなく、お互いの職種が連携し合いそれぞれの分野を補ったり、共同してかかわっていくことで総合的なリハビリテーションを実現します。

現在全国で理学療法士が約13万人、作業療法士が約8万人、言語聴覚士が約2.7万人います。

リハビリテーションの本質とは?

リハビリテーションのそもそもの本質とは、障害を持った人達を社会にいかに帰してあげるか、ということになります。そういう点ではリハビリセラピストの担う役割は非常に重要です。

診療報酬から見たリハビリテーション

現在の診療報酬の流れは急性期にサービスを集中して早期に退院してもらい、そのあとは在宅でという流れです。

あと、質の向上の追求、成果主義ということが上げられます。

現在回復期リハビリテーション病棟入院料ではADLの維持、改善度合いを評価する「リハビリ実績指数」を診療実績を評価する指標として導入しており、ADL維持、改善効果の高いリハビリを提供している病棟がより高い診療報酬を算定出来るしくみとなっています。

国の施策、方針

厚生労働省としては、患者を在宅へという本流を作りたいという意図が近年益々強くなってきており、それは貴重な医療資源と言える医療病床が本当に医療を必要とする患者の為に提供されるべきであって、逆に医療を必要としない患者には在宅に復帰してもらうべきという考えが源になっています。

この流れは今後益々強くなることが予想されます。

回復期リハビリテーション病棟の淘汰

以前ならリハビリの実施単位を増やし、算定額(収益)を増やすという手法がポピュラーであり正しいとされていました。

しかし現在の診療報酬の流れは量より質であり、いかに効率的にリハビリを行えているかという所が最重要とされています。そしてそれが出来ない病棟は存続が難しくなってくるのです。

リハビリセラピストの資質が問われている

これから先を見たときリハビリセラピストに求められることは、いかに少ない単位数(インプット)で最大限の成果(アウトプット)<=早期に退院させることが出来る、又その為の最大限の動作能力の回復が実現出来る>を示せるかにあります。

仕事の合理性、効率性を追求するという点では私達の職種と相通ずる所があります。

まとめ

今後日本は高齢化が急速に進み、2025年には人口の18%が75歳以上の高齢者となります。

また認知症の高齢者は400万人を超えると予想され、全ての高齢者が十分な医療介護サービスを受けられるのかも不透明です。

将来的にはいかに高齢者を地域社会で生活、適応させられるかが最重要課題となってきます。この課題を乗り越えていく為にはリハビリ専門職であるセラピストの活躍が必要不可欠です。

高齢者の認知症の悪化防止については発症前の生活を維持させることが大切です。又、地域社会で安心して暮らしていくには適切なケア、安定した生活環境の維持が必要です。

それには専門的な知識、技術をもった彼ら彼女らの能力に期待する所が大きくなります。

セラピストが行ったリハビリテーションが患者さんのADL、QOLを向上させることは勿論のこと、診療報酬的にも大いに医療機関の力となっているということを実感してもらう為にも事務として洩れのない精度の高い請求を行う、ということを常に意識し業務に向かいたいと思います。

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