どこの職場でもコミュニケーションの善し悪しが仕事の成果に直結します。
生産性の高い職場ってやっぱり良好な人間関係が築かれている場合が多いです。
たとえ個人の能力が高くてもコミュニケーションがとれていなければその能力は十分に発揮出来ていません。コミュニケーションは超大事、誰しも分かっています。
でも、しらずしらずのうちにコミュニケーションと逆のことをしていたり、相手のモチベーションを下げさせている言動をしていることがあります。
今回は自分への戒めの意味も含めてコミュニケーションってどうとるべきなのか、話し方ってどんな所に注意したらいいのかという点について見ていきたいと思います。
目次
ベーシックミステイクス
人間は基本的にものごとを全て客観的に把握することは不可能で、必ず主観が入り込んでしまいます。
その中で、はまりがちな間違った認識方法が5つありそれをベーシックミステイクス(基本的な誤り)と言います。
その5つとは、決めつけ、誇張、見落とし、過度の一般化、誤った価値観です。要は自分の色眼鏡で見てしまうということです。
私も決めつけや見落としで言ってしまった経験が数多くあります。
一般的によく聞くベーシックミステイクスは「常識だよね」という発言。これは言ってはいけません。
自分の見ている世界は必ずバイアスがかかっていることを常に認識しておく必要があります。決めつけや断定発言をしてしまうとその人の魅力は間違いなく低下してしまうので注意するべきです。
what→how→why
バイアスってやっかいでこれがかかっていれば適切な話し合いは出来ません。
つまり客観的事実と主観は切り分けておかないといけない、ということです。
そしてその時はwhat→how→whyで聞きましょう。
what→how→whyとは
①なにを ②どのように ③なぜ(理由は何なのか)ということです。
また叱る場合も自分が正しいという思いは捨てて
what→how→why
①何が悪かったのか ②どのようにするべきなのか ③なぜそのようにするべきなのかを聞きくようにしましょう。
ポイントとしては伝える時は他人を責めないことです。あくまで客観的事実に基づいての話にしないといけません。
まずは受け入れる所から!
傾聴という行為があります。相手を尊重し相手の思いを汲み取る為に熱心に聞く行為をいいます。
良好なコミュニケーションをとろうと思えばまず行わなければいけないのがこの傾聴です。
原則は相手の話を遮らない、要約しないということです。これをしてしまうと共感が伝わりません。
そして、相手の意見は間違っていても1度は受け入れることが大切です。
また、異論を唱えられたら好奇心を持って理由を聞いてみましょう。要するにまずは一旦相手の話を全て聞き受け入れるということです。
そしてたとえ反論したい事柄であっても責めずにその理由と原因を聞いてみることです。
大切なことは責任の所在よりも解決策を探すということです。
言わなくて伝わることなんてない
以心伝心という言葉がありますがこれは仕事には通用しません。
往々にして同じ職場で長く一緒に仕事をしていると、全部まで言わずとも分かってくれている筈というような気持ちになる場合があります。
また、自分の中ではそこまで細かく説明しなくても理解してくれているだろうと勝手に解釈してしまう場合もあります。
ですがこれは発言者の甘えでありぬるい考えに過ぎません。
見事なまでに全く意図が伝わっていないなんてことになりかねません。
確証バイアスと呼ばれるものがあります。
人は1度先入観を持ってしまうとその考えに沿った情報ばかり補強しようとします。自分にとって都合の良い情報しか見えなくなり、不都合な情報は無視する傾向が強くなってしまいます。これが確証バイアスです。
おのおのが確証バイアスが働いている中で分かってくれるだろうというようなぬるい話をしてしまうと、それぞれ都合のいい解釈をし結果何1つ伝わっていなかったという悲惨な状況が生まれてしまいます。
ここでのポイントは伝えなければならないことは全て口に出して言わなければダメだいうことです。
その際は決して曖昧に言わない、語尾まで言い切ることが重要です。
ここまでしても100%伝わることなんてまずありません。それほど人は他人の話をきっちりとは聞いてはいないのです。
叱ったり文句を言うのならば月曜の朝よりも金曜の夜
気分一致効果というのがあります。
これは自分が気分が良い時に何かが起こると良いように感じ、気分が悪い時に起きると悪く感じるというものです。
例えば自分が気分がいい時に注意をされると自分の為を思って言ってくれているんだと受け入れやすく、反対に気分が悪い時にされるといつも文句ばっかり言ってくるなと思いやすくなる訳です。
よって叱ったり苦情を言う場合は週末を前にして楽しい良い気分になっている金曜の夜が最適だということです。
まとめ
コミュニケーションについて今回はほぼ技術論で話をしてきました。
こういう場合技術論はどうなの?っていう人もいると思います。コミュニケーションってやっぱり心と心であってテクニックは違うのではという意見です。
言っていることはその通りだと思います。人間関係は小手先のテクニックでなんとかなるものではありません。
しかし、小手先のテクニック(小手先ではなくきちんと根拠に基づいていますが)であってもそれを知っているだけで少しでもコミュニケーションが円滑になるのなら使わない方が明らかに損です。
コミュニケーションは心と心なんだ、熱意は伝わるんだなんてぬるいことを言っている人に限ってコミュニケーション能力は低いです。えてしてただの独りよがりで終わってしまいます。
人間ってほんとよく分かりません。でも分かろうとする、理解しようとする姿勢が常にあれば改善出来る可能性はあります。
医事課というチームが最高のパフォーマンスを発揮する為にはひとりひとりの力を足し算するのではなくて掛け算しないといけません。
その為にはイジニケーション(医事課コミュニケーション)力を高めていくことが必須です。手段はいろいろあるとは思いますが大切なのは実践です。
実践なくして変革なしなのです。