医事関連のテーマを中心に感じたこと、考えたことを綴っていきます

予防医療に取り組もう!~食生活の問題点~

今後超高齢化社会に向けて益々医療費が増大し、寝たきり患者が増え介護者が不足する事態が懸念されています。

そこで現在注目されているのが予防医療です。

予防医療とは何か?私達に何が出来るのか?何をすべきなのか?ここを見ていきます。

予防医療とは?

予防医療には次の3つの段階があります。

1次予防:

食生活などの生活習慣を改善し、適度な運動によって健康的な身体を維持したり、予防接種を受けるなどして病気を未然に防ぐこと。具体的には、正しい食生活や運動、禁煙など。

2次予防:

定期健診や検査などで早期に病気を発見することにより病気の早期治療に取り組むこと。具体的には健康診断や人間ドッグなど。

3次予防:

病気になっても適切な治療ににより病気の増悪防止に努めたり、リハビリテーションにより病気の回復や再発防止をはかること。

このように、予防医療は生活習慣の改善や予防接種などによって病気になるのを防ぐだけでなく、たとえ病気になっても早期に発見・治療して重症化を防ぎ、さらには病気からの回復を早め、再発を防ぐことまで含めた広い概念を指します。

生活習慣病

1次予防でポイントとなるのが生活習慣病です。

「生活習慣病」とは食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣が、その発症・進行に関与する疾患群のことです。

生活習慣病は、はじめは加齢とともに発症・進行すると考えられていた為「成人病」と呼ばれていましたが、子供の頃からの生活習慣が基盤となって発症することが分かった為「生活習慣病」と改められました。

食習慣が理由で発症する疾患としては、糖尿病、肥満症、高脂血症、高血圧症、大腸がん、歯周病などがあります。

運動不足が原因となる疾患は、糖尿病、肥満症、高脂血症、高血圧症などです。

そして、これらが進行すると、心筋梗塞や脳卒中などの循環器疾患に発展するリスクが高まります。

また、喫煙によって発症する疾患には、肺がん、慢性気管支炎、循環器疾患などがあり、過度な飲酒によって発症する疾患には、肝硬変や脂肪肝などの肝疾患があります。

慢性疾患の80%以上は予防出来るとされており、これらを引き起こす不健康な生活習慣が問題視されるとともに、生活習慣改善への関心が高まっています

健康日本21

21世紀における国民健康づくり運動というのが現在進められていて、これは健康寿命の延伸などを実現する為に厚生労働省によって始められた国民の健康づくり運動の事をいいます。

通称「健康日本21」と呼ばれています。

2000年度から2012年度までが1次、2013年から2022年までが2次とされています。

生活習慣病の予防を目的としてその大きな原因である生活習慣を改善する運動です。早期発見、早期治療という二次予防にとどまらず、疾病の発生を防ぐ一次予防に重点対策を置いています。

栄養・食生活

健康日本21では食生活・栄養、身体活動・運動、休養、飲酒、歯の健康などの項目に分けた上ででそれぞれに数値目標を設定しています。その中でも食生活・栄養という点を見ていきます。

肥満、やせ、1日3食

健康日本21の栄養・食生活の数値目標の中に以下のようなものがあります。

成人の肥満者(BMI≧25.0)の減少
目標値:20~60歳代男性15%以下、40~60歳代女性20%以下
基準値:20~60歳代男性24.3%、  40~60歳代女性25.2%

児童・生徒の肥満児(日比式による標準体重の20%以上)の減少
目標値:7%以下
基準値:10.7%

20歳代女性のやせの者(BMI<18.5)の減少
目標値:15%以下
基準値:23.3%

朝食の欠食率の減少
目標値:20、30歳代男性15%以下、中学・高校生でなくす
基準値:20歳代男性32.9%、30歳代男性20.5%、中学・高校生 6.0%

栄養・食生活については専門職の方に聞いて頂くのが1番ですがここでは私見を述べておきます。

まず、肥満、やせについては現代の情報量の多さ、メディアの商業第1主義的な発信の多さ、エビデンスに基づいていない情報の多さを見ていると目標値に向かうどころかかえって遠ざかっていくと思います。

日々ありとあらゆるダイエットメソッドが紹介され、それに飛びつき失敗しリバウンドする。食品会社はあたかもヘルシーな食べ物であるかのように宣伝し、メディアはスポンサーの太鼓持ちに徹している。

そのような風潮の中、正しい食生活とはどういうものなのか、科学的知見に基づいたダイエットとは何なのかということを知っている人は少ない訳です。

また朝食の欠食率という点ですが、成長期である中高生については摂るべきだとは思いますが、成人男子で欠食率を下げようというのは意味がないと思います。

朝食を食べないと仕事が出来ない、力が出ないという人は摂ればいいと思います。ですが食べなくても大丈夫とかかえって集中力が増すという人ならば摂る必要はありません。ちなみに私も朝食は食べません。

人間は、もともと石器時代とか原始的な生活をしていた時代のほうが人類の歴史の中では長いのですが、朝食を摂ることは出来なかった筈です。

昔は冷蔵庫もない訳ですからそもそも食べるものがないのです。

朝は短期的にはコルチゾールというホルモン物質が分泌されて交感神経が高まる時間帯なので食事には向いていない時間とも言われています。

朝にトーストを食べるようになったのもエジソンがトースターを売るために1日3食を推奨したと伝えられてもいます。

ですので朝食が必須という科学的根拠はありません。

ただ必要な人は摂ればいいしそうじゃない人は摂らなくてもいいだけです。

ですので欠食率のパーセンテージが果たして生活習慣病、ひいては予防医療の観点から意味のある数値であるのかどうかは疑問ではあります。

まとめ

将来の日本の医療を展望した時、予防医療が担う部分は重要です。

そして予防医療とは自ら能動的に行っていくものです。自分の体は自分で守る、当たり前のことですが最も難しいことでもあります。

また、食生活、肥満の問題については予防医療の根幹ともいうべき所でここをしっかりクリアしておけば多くのリスクを避けることが出来ます。

ですが今は大丈夫だからという理由で食生活を軽視している人が多いのも事実です。

次回のコラムでは食生活、ダイエット論について語っていきたいと思います。

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