20年選手が思うレセプト残業しないための10のこと

今日からまたレセが始まります。

このブログでは過去に何度もレセプト残業をなくそうという主旨の記事を書いています。

今回は私が思うレセプト残業しないための10のことを書いていきます。

ごまお

レセプト大事、残業なくすことも大事

20年選手が思うレセプト残業しないための10のこと

結論

時間をしぼる意識を常に持つことです。

過去記事は以下からどうぞ。

【関連記事】

【医療事務のウソ】レセプト残業なんてホントはいらない!【医事課の働き方改革】レセプト期間こそ早く帰って眠るべき【残業不要】レセプトにはどれだけ時間をかけるのがいい?【残業する、しない?】

 

10のこと

レセプト残業しないための10のことは次のとおりです。

1.チェッカー

 

2.査定

 

3.傾斜

 

4.しばり

 

5.シングル

 

6.見切り

 

7.休憩

 

8.午前

 

9.夜8

 

10.瞑想

それでは一つずつみていきます。

1.チェッカー

レセプトチェッカーのフル活用です。

 

レセプトチェッカーと呼ばれていなくても要はレセプトのコンピュータチェックツールのことです。

 

このチェッカーをフルに使いこなせているかで点検者への負担具合が全く違ってきます。

 

使っているメーカーによって設定方法や精度、カスタマイズ度が違ってくるので一概には言えませんが査定状況をすべてフィードバックできたならば理論上目視点検は不要となります。

 

たとえそこまではできなくても限りなく人による点検の総量は減らせます。

 

ここをいかに上手く使うかがレセプト業務に大きな影響を及ぼします。

2.査定

査定状況の把握は必須です。

 

大事なことは点検する担当者が把握していること。

 

上司だけが把握していてもまったく意味がありません。

 

ですので毎月の査定情報の共有、フィードバックが欠かせません。

 

査定にはある種の流れがあります。

 

ある種のトレンドです。

 

最近はこの検査が狙われているなとか、この手術手技は確実に減点してくるなとかいう傾向は必ずあります。

 

また、最近はスルーしていたのに以前査定していたところをまた見だしたなとか、コメントをつけていても通らなくなってきている、などいろんなことが分かります。

 

査定結果を穴があくほど見て検証、分析することはレセプト点検する以上に重要視すべきことです。

 

これ明らかに件数稼ぎしているなと分かったり、逆に全くなぜ切られているのか分からないというのも混ざっているのですべてを把握できるようになればかなりのスキルアップがのぞめます。

 

これは審査機関との戦いです。

 

戦いには戦略が必要です。

 

敵を知り己を知るのです。

 

その意味で査定結果は徹底的に分解、分析が必要でそのフィードバックはレセプトにたずさわる全員でシェアしないといけないのです。

3.傾斜

これは傾斜点検です。

 

そんな言葉はありませんが私はそう呼んでいます。

 

傾斜点検も前述の査定と意味しているところは同じです。

 

要は重点的に審査されるところ、現在のトレンド、また高額となる手技や材料、検査などの点検密度を濃くするということです。

 

逆にいえばすべてを同じ密度で見ないということです。

 

大事なことはレセプト点検のゴールは何かということを忘れないこと。

 

レセプト点検は何のためにしているのか?それは病院収益を最大化するためです。

 

つまり査定額の最小化です。

 

だったら10点の薬剤と10000点の手術手技があれば両方同じ時間、密度で点検していてはまずいでしょう。

 

圧倒的に10000点の手術手技に傾斜して点検すべきなのです。

 

これは簡単にいえばメリハリのある点検ということです。

 

すべて均一的に見るのではなくポイント、ポイントに注力して見るということです。

 

そのためにはどこがポイントなのかが分かっていないとダメですから査定状況の把握はマストなのです。

4.しばり

これは時間しばりです。

 

レセプト点検で一番やっかいなのが時間との付き合い方です。

 

誰しも一度はパーキンソンの法則にはまったことがあるのではないでしょうか?

 

医事課の生産性とは? 【パーキンソンの法則】

 

今でもパーキンソンの法則にはまっている人って結構な割合でいると思います。

 

これを打破するためには時間をしばることです。

 

つまりタイムスケジュールを決めるということです。

 

ここで一つ断っておきますが今回の内容は主に入院係を想定しています。

 

外来レセプトを見ている人にはそれこそレセ専門で見ている人から日常業務をこなしつつ見ている人までさまざまです。

 

その場合時間を決めましょうといっても自分の予定どおりに進まないことは多々あると思いますので今回は比較的融通がきく入院係をメインターゲットとして書いています。

 

話を戻しますと人は2日あれば2日なりの、1日なら1日なりの仕事をしてしまいます。

 

ですので最初から自分のリミットを決めてしまうのです。

それもかなり短くすべきです。

 

前月4日かけて仕上げたならば2日に設定しましょう。

 

そんな無茶なと思うかもしれませんが大丈夫です。

 

できます。

 

4日の仕事にはそれほどムダがあるのです。

 

これまでの仕事が手抜きとはいいませんが全力でもないのです。

 

「いや、私はいつも超必死、超全力なんですけど」っていう人もいると思いますがそれはあくまで自分の想いなだけです。

 

それは他者から見ればとても効率が悪かったり、ムダなことをしていたりということもあり得るのです。

 

ですのでメタ認知力を高めておくことはとても大切です。

5.シングル

シングルとはシングルタスクのことです。

 

これは医療事務ではかなり難しいことでありますが可能な限りシングルタスクを目指しましょう。

 

要は高い集中力を発揮できるような方法をとるということ。

 

特にレセプトにおいては高い精度は時間ではうめません。

 

高い精度は高い集中力でないと作り出せないのです。

 

ですのでレセプトを見るときはもうそれのみに取り組める環境、状態にあることが理想です。

6.見切り

ちょっと調べて分からないことはその場で解決することはあきらめて見切ること。

 

薬価表を見ないと分からない、検査本を見ないと分からない、解釈を見ないと分からないことは分からないことでまとめておいておき最後に一気に調べる方が効率的です。

 

ありがちなのが一つのことを調べていくうちに次々疑問が出てきて更に深みにはまっていくパターン。

 

そうなるとたった一枚のレセで必要以上の時間を消費してしまうことになります。

 

そしてそこで一旦中断していることにより集中力も分断されることになります。

 

どれだけの時間で見切るか、そこが大事です。

7.休憩

集中力を延々と持続させることは不可能です。

 

ですのでほど良い休憩をいれることが必要です。

 

クソマジメに2時間ぶっとおしでレセプト点検というのも逆に効率が悪いのです。

8.午前

どうして午前は忙しいものですが、できればレセプト点検は午前中に行いたいです。

 

意志力、集中力は朝イチは満タンですが使うごとに徐々に減っていきます。

 

そして夜には使い果たしてしまいほぼ残っていません。

 

だから午前中が勝負なのです。

 

午前がたとえダメでも時間内には済ませましょう。

 

絶対避けるべきは残業での点検です。

 

もうその時点でレセプトの精度どうこうの話ではなくなっています。

 

残るぐらいならもう帰って下さい。

 

そして明日の朝イチから始めて下さい。

9.夜8

レセプト期間であろうと、いや、レセプト期間だからこそ8時間睡眠を心がけて下さい。

 

8時間はムリでも少なくとも7時間は寝て下さい。

 

睡眠不足でレセプト業務なんてやる気がないのと一緒です。

 

仕事への向き合い方が間違っています。

 

仕事ができる人はよく眠る。

 

これは常識です。

10.瞑想

瞑想は作業記憶と呼ばれるワーキングメモリを向上させ、また集中力アップ、理解力アップに役立ちます。

 

また瞑想を習慣化することでメタ認知力を鍛えることができるのでそのメリットは絶大です。

 

やったことがないという人はぜひ取り入れてみて下さい。

 

私は毎日行っています。

まとめ

 

過去記事でも書いたことですが、レセプト業務で誰しもがはまってしまうのが時間の罠です。

レセプト期間というようにその期間でやってしまえばいいというその意識が問題です。

本文でも出てきましたがパーキンソンの法則から逃れられないのです。

だから逆にあえて時間をしぼるという考えが必要です。

大事なことはレセプトの精度に時間は関係ないということを知ることです。

関係あるのは集中力と査定情報からフィードバックして積み重ねてきた自分の経験値です。

多くの人が勘違いしているのは点検している行為自体が大事な仕事と思っていることです。

レセプト点検とはあくまで目的を達成するための手段にすぎません。

そしてその目的とは何かというと請求の最大化、査定の最小化です。

ですのでそれがコンピュータチェックのみでできるのならば目視点検は不要です。

目視点検がレセプト業務とイコールと思っている人もいるかもしれませんがそれはあくまで一つの手段にすぎないということです。

なるべくしなくてもいい方法を考え試すべきです。

そしてそこで浮いた時間を重点項目に傾斜して投入するのです。

この先コンピュータチェックがもっと進んでいったとしても、まだまだコメントの入力や症状詳記のチェックには人の力が必要です。

だとすればそこに特化した知識、スキルを伸ばしていった方がより効率的です。

昔は薬剤、検査などはすべて本で調べ、それこそすべて覚えているようなすごい方たちもいましたが今の時代にそんな暗記能力は必要ありません。

それらはすべてコンピュータにまかせればいいわけで人がやるべきことは白黒の判断がつきにくい部分をいかに補足するか、解釈どおりだとすれば引っかかる可能性がある部分をどう請求として反映させるかということを考えることです。

そういう意味では今以上に専門性が高い人が必要とされオールマイティな人では自分の強みを主張しにくくなってきます。

10年先でもレセプト業務で食っていくと思っている人はこの分野では突き抜けておく必要があります。

そもそも私は10年後にレセプト業務が残っているとは思いませんが。

どうなるにせよ漠然とレセプト業務ができます、では今後市場価値はありません。

ですので漠然とレセプト点検をしていてもスキルも市場価値も上がらないのです。

市場価値なんて関係ないっていう人はぜひこの記事を読んで下さい。

あなたの市場価値は高いですか?【井の中の蛙大海を知らず】

市場価値を上げるためにも常に目的意識を持って仕事にのぞみましょう。

今日から10日まで全力で駆け抜けましょう。

ごまお

頑張るで!

 

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