医事関連のテーマを中心に感じたこと、考えたことを綴っていきます

ベンゾジアゼピン系薬の適正化とは?

ポリファーマシー(多剤併用)の削減と口酸っぱく言われている昨今です。

多剤を併用するなどの不適切な処方、漫然とした処方は副作用を引き起こす確立が上がり医療費の高騰にも繋がります。

国は薬剤使用の適正化を図る為診療報酬にていろいろな策を出してきています。

その1つとして昨年の2018年度診療報酬改定ではベンゾジアゼピン系の抗不安薬等の長期処方を適正化する為向精神薬を処方する場合の処方料・処方箋料に係る要件が見直されました。

具体的には、不安・不眠に対しベンゾジアゼピン系の薬剤を12ヶ月以上連続して同一の用法・用量で処方されている場合には、処方料が29点(通常42点)、処方箋料が40点(同68点)に減額となりました。

なお処方期間の算出は2018年4月1日以降に行う処方を対象としている為12ヶ月以上の長期処方に該当し減算となるのが来月の2019年4月1日以降となっています。

今回は来月から対象となってくるこのベンゾジアゼピン系薬の取扱いについて再確認することにします。

ベンゾジアゼピン系薬剤とは?

薬剤師でないとピンと来ませんがいわゆる精神系の薬です。不眠症や不安に対するものです。

精神科の病院にて取り扱われているイメージですが精神科だけでなく一般病院でも普通に処方されます。

2018年4月改定にて

ベンゾジアゼピン系薬剤の長期投与は減算の対象となりました。

具体的には、不安の症状または、不眠の症状に対するベンゾジアゼピン系薬剤については、2018年4月以降の処方を対象として年以上連続して同一の成分を1日あたり同一量で処方した場合に処方料・処方せん料に減算規定が設けられました。

減算対象外になる場合

上記のように減算の規定が設けられていますが全ての対象処方が減算されるというわけではありません。

該当症状を有する患者に対する診療を行うにつき適切な研修を受けた医師が行う処方、又は精神科医から直近1年以内に抗不安薬・睡眠薬について助言を受けている処方は除外されます。

適切な研修とは?

適切な研修とは

ア 不安又は不眠に係る適切な研修を修了した医師であること

イ 精神科薬物療法に係る適切な研修を修了した医師であること

となっています。

具体的には不安又は不眠に係る適切な研修については、日本医師会の生涯教育制度における研修(「日医eラーニング」を含む。)において、カリキュラムコード69「不安」またはカリキュラムコード20「不眠」を満たす研修であって、プライマリケアの提供に必要な内容を含むものを2単位以上取得した場合をいう。

とあり更に公益社団法人全日本病院協会による「向精神薬の適正使用に係る研修」も対象となることが2019年1月30日付厚労省疑義解釈(その11)で示されました。

また、精神科薬物療法に係る適切な研修については日本精神神経学会又は日本精神科病院協会が主催する精神科薬物療法に関する研修をいう。

ただし、精神科の臨床経験5年以上を有する状態で受講した場合のみ該当すること、とあります。

精神科医の助言となる医師要件とは?

精神科医の助言についは精神科のみを担当する医師又は精神科と心療内科の療法を担当する医師による助言をいう、とあります。

その他のQ&A

上記のほかに以下のようなことも明示されています。

Q1 内服薬として定期処方を行っていたが、屯服に変更した場合も、継続して処方したことになるのか。

A1 定期処方と屯服間の変更は、「同一の1日当たり用量」には該当せず、継続処方とはならない。

Q2 「適切な研修」を修了した場合、届出の必要があるか。また、研修を受けた旨をレセプト「摘要」欄に記載する必要はあるか.

A2 研修を修了していることに関して、届出あるいはレセプトへの記載は求められていない。

Q3 減算規定から除外される「精神科医から当該処方の直近1年以内に助言を得て行っている処方」について、具体的に求められる要件はあるのか。

A3 「精神科医の助言」については、精神科のみを担当する医師又は精神科と心療内科の両方を担当する医師による助言をいう。なお、直近1年以内に助言があれば、助言の頻度や間隔などの要件はなく、処方の都度助言の必要はない。なお、この場合もレセプトへの記載は求められていない。

まとめ

精神薬といっても一般の病院やクリニックにも関連がある項目ですので4月以降の自院の取扱いがどうなるのかきちんと確認しておきましょう。

 

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