このブログではつねづね「失敗して挫折しよう、そして挑戦しよう」ということを言っています。

この先10年で医療事務の仕事はどんどん変化していきます。
事務職といいながら事務の仕事はどんどん効率化され減っていきます。
このことは以前にも書きました。


この変化の早い時代、カオスな状況に突入するにあたって持っていないといけないのが成長志向です。
そしてぜひ成長マインドセットを身につけましょうというのが先日の記事でした。

でも実際はみんながみんが成長マインドセットを身につけることはできません。
そこには失敗へのとらえ方が影響するからです。
今回はこの失敗ってどうとらえるべきなの?というところを述べていきます。
ごまお
目次
なぜ失敗は許されないって思ってるの?
結論
失敗してもいいと思えるかどうかです。
失敗のとらえ方
開き直る
今回も「やり抜く人の9つの習慣」 ハイディ・グラント・ハルバーソン著 を参考にしています。
本書の9つの中の一つに「成長することに集中する」という章があります。
そこにはこう書かれています。
「自分には成功する力がある」と信じることと同じくらい大切なことがあります。
それは「今できなくても、できるようになる」と信じることです。
つまり能力は努力次第で伸ばせるということです。
「私は自分が望むように変わることができる」
そう思うことが大事なんだと。
また
目標を設定するときには「今、何ができるのか」ではなく「これから、何ができるようになりたいか」を考えるようにしてください。
目標は、自分の能力を証明するためにあるのではなく、自分を向上させるためにこそある、と考えるようにしてください。
と書かれています。
ですが誰しも新しく未知のことに取り組むのは怖いものです。
そこには高確率で失敗というものが存在するからです。
ここで本書では、心理学で裏付けられた「新たなことに、自信と活力を持って挑戦する方法」を紹介しています。
それはとてもシンプルです。
それは失敗してもいい、と開き直るということです。
そして「失敗してもいい」「失敗なんて何でもない」と考えると、実際に失敗する確率は大幅に低くなるという研究結果があるとのこと。
これはなぜそうなるかというと、能力を発揮することを阻害する最大の要因は不安感だからです。
不安感こそが能力発揮の最大の敵なのです。
だから「失敗するかもしれない」と思うのと「失敗してもいい」と思うのとでは能力を発揮できるベースに大きな違いがあるのです。
失敗許容力
失敗を許せる力、これを失敗許容力といいます。
この失敗許容力をいかに高められるか、ここがポイントです。
私たちは小さい頃から失敗はいけないことと教わってきました。
特に社会人になってからは、仕事で失敗は許されない、ミスはとんでもないこと、避けるべきという思いを強く持っています。
だから「絶対失敗したくない」と思いそれが新しいことには挑戦しないというマインドを作っています。
このマインドを打ち破り失敗許容力を高めるためにはどうすればいいのか。
その答えは一つです。
それは言葉にすることです。
人に言うか、もしくは書き出すこと。
これがなぜ必要なのかというと、自分で何が問題なのかを理解するためです。
ものごとが上手くいっていないとき、自分が悩んでいるときってホントは何が悩みかよくわかっていません。
その自分の心の中の悩みを言葉に変える力を作ることが必要です。
つまり自分の弱みと向き合えるようになることが大事なのです。
弱みと弱さは違います。
弱みは誰しもが持っています。
その弱みと向き合うことができる人が本当に強い人です。
失敗するのがイヤで挑戦しない人はちゃんと自分と向き合っていないのです。
失敗が許せない人はそこから何も学ぼうとしない人です。
失敗=The End と思っている人です。
そうではないのです。
The Power Of Yetです。
まだ上手くいっていない。
まだ工夫が足りていない。
「まだ」なのです。
失敗はそこで終わるから失敗なのであって、続けている限り失敗なんて来ないのです。
挑戦できない理由
失敗が怖い、挑戦できない、それはそもそも自信が持てないというところに起因しています。
この自信が持てないということについていえば、自信を妨げる3要因というのがあります。
自信を妨げる3要因
・失敗への不安
・将来への不安
・他者評価への不安
これらは結局すべてチャレンジできないということにつながります。
失敗が怖くてチャレンジできない。
将来の安定を求めてチャレンジできない。
他人からどう思われているかが不安でチャレンジできない。
ここで必要なのが進む勇気です。
そしてその勇気を持つには楽観思考が有利です。
楽観主義者になろう、それも現実的楽観主義者になろうという主張にそこでつながるわけです。

ここで現状維持の錯覚という話をしておきます。
この先が不安、将来が不安これは誰もが抱いている思いです。
誰もが安定した職業に就きたい、安定した生活を送りたいそう願っています。
それは医療事務でももちろんそうで、医療事務で一生食っていくという人は病院という職場に就職したことで、ある種の安定を感じているのかもしれません。
「医療事務は給与は低いけど、賞与もきちんと出るし安定している」
「会社は倒産しても病院はつぶれない」
そう思っている人は多いと思います。
ですがそれはこれまでのことです。
これから病院淘汰の時代に入ると平気で病院はつぶれます。
医療機関の数は確実に減っていきます。
その中において安定するとはどういうことか。
ここを正しくとらえておくことが大切です。
言いたいことは一点です。
安定し続けるためには安定し続ける努力が必要ということです。
新たな道へ進むのはもちろん、今までの道を進み続けるにも必ず工夫が必要です。
どの道へ行こうともそこには工夫がないといけないのです。
それがないともう進んではいないのです。
現状維持していると思っているのは自分だけで、周りは進んでいるのだからそれは後退なのです。
でも本人は気づかない、気づけない。
そんな医療事務員の人ってきっと多いと思います。
もう過去の知識や経験のストックで食える時代は終わりました。
この先AI・ICTの時代が来ることはわかっています。
それでも長年の経験でやっていけると思っているのか、そんな甘いものじゃないと思います。
過去の経験の蓄積だけではなくて、新たな経験を積み上げていくことが必要です。
成功体験が重要
失敗してもいいと思えるマインドというのはそうたやすく持てるものではありません。
でも持つことは可能です。
そのために必要なのは成功体験です。
そしてそれは別に大きな成功じゃなくてもいいのです。
日常のささいなことでもいいのです。
大切なのは、やり続けることでできるという感覚を持てるかどうか、ということです。
そしてこれは別に仕事に関わらず何でもいいのです。
私の場合はそれをマラソンで学びました。
運動神経がない凡人でも正しい方法、十分な練習さえすればサブスリーを達成できるということを経験から学びました。
日々の積み上げがいつか成果となって現れるということを身をもって知っています。
これが大きな力になってくれます。
大事なのは成功体験そのものというよりは、それを経験したことで自分はチャレンジできる人間なんだと思えることです。
そう思えるための自分にとってのチャレンジをちょっとずつでいいので積み重ねていくことが大切です。
まとめ
アマゾンCEOジェフ・ベゾスはこう言っています。
失敗を覚悟すると、心は軽くなる
大事なのは失敗を避けるマインドではなくて失敗と向きあうマインドです。
失敗は許されないと思えば思うほど自身のパフォーマンスは落ちていく、そう頭に置いておくべきです。
「失敗なんかどうってことない」
そう思える開き直り、そして失敗を恐れない覚悟。
仕事でもなんでも高いパフォーマンスを発揮しようとするならば、そのマインドに自分を持っていくべきです。
そのための自信をつける体験をどう積んでいくか、そこが大事なんだと思います。
ごまお