医事関連のテーマを中心に感じたこと、考えたことを綴っていきます

【NG】レセプトにプライドを持つのはやめよう【更なるスキルアップへ】

年始早々のレセプト期間も終わり、担当者の人はひとまず一息ついている頃だとは思います。

先日の記事ではレセプトって自己満だよねということを書きました。

【点検】レセプトは自己満の世界!?【残業】

これには賛成する人もいれば納得いかない人もいると思います。

特に納得いかない人は「私はレセプト業務をプライドを持ってやっている。

いい加減なことは言わないでくれ」という人も中にはいると思います。

ですがそもそもそのプライドはいらないんじゃね、と思うのです。

今回はこのあたりのことを述べていきます。

ごまお

プライドはいるのか?

【NG】レセプトにプライドを持つのはやめよう【更なるスキルアップへ】

結論

自分のレセプトスキルは過信しないほうがいい。

プライドとスキル

以前にプライドを捨てると仕事はうまくいく、という記事を書きました。

今回の内容はその点ともリンクします。

プライドを捨てると仕事はうまくいく【医療事務の働き方】

 

病院の収入が診療報酬請求によって成り立っている以上、保険請求業務、すなわちレセプト業務は超重要です。

それは確かです。

そしてそのレセプト業務に携わる医療事務員のレベルしだいで病院収入は大きく変動する。

それも確かです。

だからレセプト担当者はそれ相応の高いレセプトスキルを有しており、レセプト業務は医事課のエース業務である。

これは違います。

しかし多くのレセプト担当者はそう思っているふしがあります。

そしてその経験が長ければ長いほど総じてレセプト業務に高いプライドを持っています。

これは別にその人たちを批判しているわけではありません。

自分の仕事にプライドもモチベも何もない人に比べれば、よっぽどいいと思います。

ですがここで何が問題かといえば、時代の流れを読むことなしにただプライドだけが高くてもどうしようもないということです。

もっといえば、あなたのレセプトスキルはいつまで通用するのかがわかっているか、ということです。

昔と今

レセプトスキルはどうやったら伸ばせるかといえばそれは経験です。

場数を踏んで吸収していくしかない。

点数表を読み込むことはもちろん重要ですが、それだとインプットだけで終わります。

仕事はアウトプットしてなんぼです。

そのためにはいろんなケースを経験し経験値を貯めていく必要があります。

それこそ私が新人の頃には歩く点数表みたいな人がいました。

もうレセプトを見続けて数十年とかいう人です。

その人と自分との圧倒的な差が何から生まれるかというとそれは経験なのです。

経験を踏まえた上で点数表を読み込んでいるので自在にアウトプットできるのです。

点数表の文字と自分の過去の経験がリンクしているからこそ記憶として残っているのです。

最初はホントに驚いたものです。

よくそこまで知っているなあと。

でも今となってはわかります。

経験したから身についているだけであって、別に覚えようとして覚えているわけではないと。

そしてそれは逆にいえば自分の経験してきたところに関してだけ超詳しいのです。

要は自分の病院の施設基準については超詳しく、自分の病院の手術手技には超詳しいという風にです。

なぜ詳しいか、それは経験してきたから。

ただその一点なのです。

決してアタマがいいとかそういうのではないです。

経験したから知っている、それだけです。

だったら今でも経験を積めばいい、長くレセを見続ければいい、と思ってしまいがちですがそれは間違いです。

だったら昔と何が違うのか。

それは情報化社会の波であり、AI・ICT化への流れです。

昔は確かに歩く点数表の人のアドバンテージは大きかったのです。

例えば点数表にない手術手技の算定方法とか査定の情報とか、それらは知っていなければホントにわからなかったのです。

だからこそ歩く点数表の人が重宝がられたのです。

豊富な経験に裏打ちされた確かな知識というものを持っていたからです。

しかし今やググればほとんど探せ出せます。

記憶しておく必要性はもうないのです。

一人の豊富な経験など比較にならないほどの膨大な情報にふれることができます。

もうそこには経験から得た知識というアドバンテージはありません。

唯一あるアドバンテージはレセプト業務がどういうものか知っているという経験だけです。

ですがその経験は1、2年もすれば誰でも得ることができます。

そしてここが一番大きいのですが、それは何かといえばレセプト業務はいずれなくなるという現実です。

これは憶測ではなく間違いなくなくなります。

なくなるというのは誤解を生む言い方で、正確にはAIに置き換わるということです。

この部分については以前に書きました。

AIが支配?10年後に医療事務の仕事は残っているの?

ここは賛否が分かれるところだとは思います。

「そんなのはまだまだ先」

「私は逃げ切れる」

「まだ5年、10年は安泰」

そう思っている人は多いと思います。

確かにまだ当分は安泰かもしれない。

しかしそこがポイントではないのです。

ポイントは今自分が持っているレセプトスキルを維持することでやれる仕事は確実に減ってくるということです。

そして新たなスキルを身につけようと思わないマインドセットではできる仕事はなくなってくるということです。

もしくは、仕事はあっても給料は決して上がらないということです。

これは当たり前の話で付加価値のないものが高く評価されるわけがないのです。

そして誰でもできるような仕事では給料は買い叩かれて当然です。

誰でもできる仕事とはつまり今している医療事務の仕事ということです。

今までならレセプト業務は誰でもできる仕事ではないということで、それなりの評価をされてきました。

ですがそもそも支払基金がICT化へ舵を切っている中で、レセプトスキルが高いというメリットがそんなに活かされない時代へと入っていきます。

私は何もレセプトスキルを否定しているわけではなく、それ一本でやっていくには厳しいと言っているのです。

診療報酬に詳しい、あらゆる請求に詳しい、診療内容に詳しい。

それはすばらしいスキルです。

ですがレセプト業務にその力が100%発揮できるかといえばもうそんな状況ではなくなってきているのです。

そのスキルはもっと他の何かに使えるはずだし、その活かし方を考える岐路に私たちは立たされているのです。

そういう意識を持てるのかどうか、問題はそこなのです。

レセプト信仰

これは前にも書いたことですが、医療事務員にはレセプトは重要、きちんと時間をかけるべき、何をもっても最優先というある種のレセプト信仰といえるものが根強く残っています。

そして担当者は自分の仕事にプライドを持ってのぞんでいる。

それは一見するととてもいいことのようにも思えます。

ですがそれは行きすぎると固執になってしまうのです。

レセプト依存といってもいい。

レセプト至上主義です。

レセプトのためなら残業もやむをえない、レセプトをしないといけないから他の仕事はできない、レセプトを長年見ているからそれなりのスキルは身についている。

そういう考えは極度のレセプト依存です。

周りが見えなさすぎです。

確かにレセプト業務は大事ですが、それは医事課業務の一つに過ぎません。

別にあなたがレセを見ているから病院が回っているわけではないのです。

そんなたいそうなものではない。

そんなに自負するもの、気負うものでもないのです。

たとえばなんですが、もし仮に自分の点検がノーチェックだったとしてどれくらい査定されると思いますか。

私の個人的な見解ですが、外来レセプトならそんなに差は出ないと思うのです。

それくらいレセプトチェックツールは優秀なのです。

使い方を徹底的に詰めればもはや目視点検はいならくなる、そういう時代になってきているのです。

入院レセプトではまだそのハードルは高くも感じますが、本質は同じです。

要は1枚にかける時間が長ければ長いほどその点検効果は実感できなくなるということです。

つまりレセプトに多大な時間を投入するやり方はもう時代遅れなんだということです。

レセプト業務にこそ生産性の概念がないといけないのです。

インプットを増やしてアウトプットを増やすという方法ではダメなのです。

レセプト業務を効率化できない人が他の業務を効率化できるはずがないのです。

まずはレセプト信仰をやめる、そこから始めないといけないのです。

まとめ

今回伝えたいことは、レセプト業務はもちろん大事、でもそれだけに執着してはいけないということです。

レセプトスキルを身につけることはすばらしいことです。

だったらそこにさらに付加価値をつけていくにはどうすればいいのか、何をすべきか、そこを考えていくべきです。

そしてレセプト業務はいずれなくなる、それはアタマに入れておくべきです。

そこを見すえた上でこれから自分は医療事務のどの分野でやっていくのか、または医療事務の枠をもこえてやっていくのか、そのビジョンは持っておくべきです。

今担当している仕事に真摯に取り組むことはもちろんですが、その先の二の矢、三の矢は用意しておくべきです。

現状維持で乗り越えられるほどこの先は甘くはないです。

ごまお

先読みは絶対必要

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