以前に将来のAI社会における医療事務の将来性について記事をいくつか書きました。


その中では将来の展望、そしてこれからどのような準備をしておくべきかということを述べました。
しかし今回はその話に行く前に考えるべきことがあるんじゃないか、という話をします。
要するに「将来AIに仕事を奪われるんじゃないか?」という心配は大していらないという話です。
その前にできない人はとっくに他人に仕事を奪われるので、そんな心配はしなくてもいいということです。
ではいってみましょう。
「医療事務員はAIに仕事を奪われるのか問題」の前に考えるべきこと
結論
もはやAI以前の問題です。
あなたはやるべきことをきちんとやれていますか?
足もと
以前の記事ではAI時代の医療事務について以下のように結論づけました。
・AIの普及によって単純な事務処理スキルは必要のないものとして淘汰されます。
・AIと人間との役割分担が大事です。
・AI時代に必要なスキルは対人関係力と創造力。
・思考する力、創造する力、判断する力が重要。
・医療事務という職業はなくなる。(医療事務という呼び名は残ってもその中身は今とは異なる)
・一般的なスペシャリストでは将来的につらくなる。(超スペシャリストを目指すか、ゼネラリストを目指すか)
これはあくまで私の見方ですのでどう判断されるかは皆さんにおまかせします。
しかし今回述べたいことはそういうたぐいのものではないのです。
いわゆる医療事務と呼ばれる仕事内容だけでなく、データ分析スキルやマネジメントスキル、経理的スキルもこれから身につけていきましょうという話ではないのです。
もちろんそれらは今後重要になってくる医療事務のスキルに間違いないです。
ですがそもそもそこまで先を見すえる前に確認しておくべきことがあるという話です。
つまり自分の足もとは大丈夫か?ということです。
何が言いたいのかというと、やれて当然ということをきちんとやれていますか?ということです。
ですので私の主張とすれば
「できていない人は将来AIによって自分が淘汰されるんじゃないかという心配はしなくていい。その前に他人に淘汰されるから。」
ということです。
こう言ったところで大部分の人には何も刺さらないと思います。
だってみんな自分ができていない人だとは1ミリも思っていないでしょうから。
ですがここでは自分をちゃんと俯瞰で見られるようにしましょう。
そして次の項目が普段きちんとできているかのチェックをしてください。
・時間を守る
・期限を守る
・言われたことをきちんとやる
・報連相を行う
・わかりやすく伝えている
・グチは言わない
・勉強、自己研鑽を怠らない
これは仕事の基本です。
医療事務で働くに当たってのやれてて当然の事項なんです。
ここが全然できていないのに、将来のAIによる影響をどうのこうの言っているのって滑稽でしょう。
山の頂きを目指してはるか遠くの方ばかり見ている人が、目の前の行き止まりに気づいていないようなものです。
大事なのは足もとなんです。
そこをおろそかにしている人にはその先はないということです。
特に上記のチェック事項で「グチは言わない」という点に「うっ」てなる人は多いんじゃないでしょうか。
確かにグチはそれを言うことでストレスを軽減させるという効果があるのは確かです。
そして女性は特に人についつい言ってしまうという傾向が強いのもわかりますし、それを一概に悪いことだとは思いません。
ですが言った人の軽減したストレスよりも周りに与える受動ストレスの悪影響の方が間違いないなく大きいです。

だから他人には言わない方がいい。
私はそう思います。
他責思考でトクすることなんて何もありません。

話を戻しますが、足もとをしっかり見ましょうってことです。
雑用
やるべきことをやれているか、ということについて1つ言っておきたいことがあります。
それは雑用についてです。
世には雑用について
・誰がやっても同じ
・評価されない
・意味がない
・断ることも大事
という意見を持っている人が一定数います。
ですが言っておきます。
雑用をバカにする人間は決して上にはあがれない
そして
雑用の仕事の質が低ければそれ以外の仕事の質も低い
これは間違いないです。
「雑用なんかやっていても評価されないし、こんなの私じゃなくてもできるじゃん」って思っている人、その考えは変えた方がいいです。
「雑用のクオリティ=いざ重要な仕事を任せたときのクオリティ」 です。
そもそも雑用をどうでもいい仕事、誰がやっても同じ仕事と思っている時点で間違いです。
それは上司をなめすぎです。
たとえばコピーや書類の整理1つとっても、どう段取りしてどこに注意して行っているのかを上司は見ています。
それは誰がやっても同じ仕事にはならない。
コピーやファイリングの仕方を見ただけでも、どれくらいきっちりしているのかはわかる。
その完了までのスピードを確認すれば段取り力の高さがわかる。
そしてそこの力量はホントに重要な仕事をまかせたときに発揮される力量と完全にイコールです。
雑用ができる人はいざというときの仕事のアウトプットの質も間違いなく高いです。
反対に雑用がザツな人がいざというときの仕事のアウトプットの質が高いなんてことは決してありません。
そこは完全イコールなのです。
ですので厳密にいうと雑用なんてないのです。
それらはすべてつながっています。
一見雑用に思えることでも、やり方しだいで自分の財産にできるということです。
結局小さなことをどこまできちんとやれるかが、大きな仕事にもつながるのです。
だからしょせん雑用とは思わないでください。
誰でもできる仕事であってもやり方は工夫できます。
またどうやったら半分の時間でできるかを常に考えてください。
そうやって考えて進めていくことで上司や周りの信頼を得られます。
そして「この人に雑用をまかせておくのはもったいない」
そう思わせるように雑用スキル高めていくことが大切です。
雑用は仕事スキルの土台なのです。
まとめ
医療事務はその業務内容が非常に幅広いです。
ですので求められるスキルの幅も非常に広いです。
どこを自分の強みにしていくか。
どのスキルとどのスキルを組み合わせていくか。
それは人それぞれです。
ですが多くの人はそれを考える前の土台のスキルを高めることにもっと注力すべきです。
それはやれてて当然という部分です。
つまり「言われたことを言われたとおりにきちんとやる」能力を高めるということです。
ここができていない人が案外多い印象です。
逆にいえば、言われたことを言われたとおりにきちんとやれるだけであなたの評価は上がるのです。
「そんなの当然じゃん、できてるよ」という人、できてませんから。
そこにはあなたの視点しかない。
ホントに言われたとおりですか?
自分の意見や思いを返したりしませんでしたか?
ちゃんと上司からフィードバックをもらえていますか?
実は「言われたことを言われたとおりにきちんとやる」ってことはとても難しいのです。
だってそれは上司の意図を100%くみとるということですから。
そんなの普通できないです。
だって自分はその人ではないのですから。
だったら「そんなの当然じゃん、できてるよ」という即答はできないのです。
そう言えるということは、あなたは自分視点でしか考えられていないということです。
それでは足りないのです。
自分視点、相手視点の両方でものごとが見れない限り仕事ができる人にはなれません。
そこの意識がない人はAIうんぬんの話は考えなくていいのです。
そのもっと前の段階であなたの仕事は他人に奪われるでしょうから。