手根管症候群に対する手根管開放手術というものがあります。
それの足バージョンが足根管症候群に対する足根管開放手術となります。
ですが、診療報酬点数表には足根管開放手術の項目がありません。
だったらどう算定すればいいのか?
ここを解説します。
目次
【これで解決!】足根管開放手術の算定方法
結論
手根管開放手術に準じます。
調べる
まず最初に断っておきますが、今回の話はどこの都道府県にも当てはまるとはいえません。
支払基金のある1つの支部の見解の域を出ないということは了承しておいてほしいと思います。
そもそもこういう断りを入れないといけないところが診療報酬請求の難しいところ、あいまいなところです。
結局算定方法に困ったら請求先へ聞いてみる、それが最善です。
いくら診療報酬に詳しい人が周りやネット上にいたとしても、それは100%の正解とはいえません。
100%の正解はレセプト審査を行うその人自身、もしくは審査会から回答をもらうことです。
それ以外はすべて正解っぽいものでしかありません。
以前はOKだったが今は査定されてしまう、隣の都道府県ならOKなのにうちの都道府県は通らない、なんてことは普通にあります。
そのことはつねにアタマに置いておきましょう。
わからないことがあればまずは自分で調べましょう。
自分で調べられることはすべて調べておきましょう。
ここを十分行っていない人って意外に多いです。
診療報酬算定についていえば今のこの時代、調べれば大概のことはわかります。
8割、9割はわかります。
それでもわからければ請求先の審査機関に教えてもらえばいいのです。
大事なのはそのプロセスです。
悩んで調べて自分で解決したという経験です。
そこをすっとばして、いきなり答えを聞いたところで何の意味もありません。

ぜひ調べるスキルを鍛え高めていきましょう。
足根管症候群
さていよいよ本編に入っていきます。
今回は算定についてのみフォーカスしますので、疾患の詳しい説明等は省略します。
まず前提として手根管症候群という疾患に対する手術手技として手根管開放手術があります。
もう1つ関節鏡下で行う関節鏡下手根管開放手術というのもあります。
当院では関節鏡下の手術は行っていないので、今回は手根管開放手術に絞って説明していきます。
要は手術手技として単に開放した場合は手根管開放手術で算定し、その他のことも行っていればそこを考慮して算定手技を考えなければいけません。
そこはケースバイケースです。
ならば足根管症候群の場合もそういう算定方法でいいのですが、困るのが単なる開放術の場合の点数設定がそもそもないことなのです。
点数表に足根管開放手術という項目がないのです。
これはそもそも手根管開放手術に準じるものとして考えられているのか、または別の手技を算定するものなのか、という点を支払基金の審査会に問い合わせました。
その回答は以下のとおりです。
単に開放した場合は手根管開放手術に準じての請求とする。
ただし症状詳記をつけること。
(例)
神経圧迫の開放のため、局麻下で切開しています。
手根管開放手術に準じて算定しています。
<以下にはその手術の内容等の説明>
まとめ
繰り返しますがこれはあくまで当院が所属している支払基金の支部の審査会の見解です。
違う都道府県ではまた違う算定方法があるのかもしれませんのであしからず。
手術の算定方法って結構あいまいな部分は多いです。
ですがきちんと調べ、きちんと算定根拠が説明できるようにはしておきましょう。
それは保険請求担当者必須の役目、必須のスキルです。
ごまお