医事関連のテーマを中心に感じたこと、考えたことを綴っていきます

医事課の独学法とは?【この先医療事務で食っていくには】

社会人になってかれこれ20年あまりですが本当に働き出してから勉強しなくなったな、と思います。

といっても学生の時も全然していませんでしたので人生を通じて勉強していないとも言えますが。

これはそもそも時間がないという結論に落ち着いてしまいます。まあ言い訳ですが。

ですが働きながら学んでいくというのは結構大変なものです。

まずそのモチベーションを保っていくのが難しいのと時間をどうとるかというのがネックになるからです。

大人になればどうしても仕事が中心とならざるを得ないのでそれよりも優先する勉強なんてないのです。

食っていくにはまず労働な訳ですから。

本読んで食える職種は学者や研究者なので私達のような医療事務員はそれこそあくせく働き勤め先の医療機関の収益を上げることに力を注がねばなりません。そうしないと給料が貰えませんので。

その結果仕事と家庭でもう容量一杯で他に何も出来ないとなるパターンも多いかと思います。

でもここで考えないといけないのは、目の前の仕事にだけとらわれしゃかりきに働いても何の成長にも繋がらないし、自分の満足する未来なんて訪れないということです。

ならばどうしたらいいのか。

それは勉強するしかないということです。

そして時間がないのならば独学していけばいいんじゃないの、というのが今回のテーマとなります。

だいぶ長い導入部分となりました。

こういう所も勉強していけばもっと簡潔で明瞭な文章で書けるのでしょうね。

もっと上手く文章が書けるようになりたいと日々思っている中年オヤジであります。

脱線しましたが本題へ戻ります。

医事課の独学法とは?

医療事務の独学とは

今回の記事は医療事務資格を取得する為にはどのような独学が有効かというようなものではありません。

そもそもいわゆる医療事務資格と呼ばれているものに関して私は真っ向否定派ですので独学も何も意見はありません。

その点については過去に書きました。⇒⇒⇒医療事務の資格って必要?

脱線ついでに言っておきますと医療事務の資格って使いようだと思います。

違う言い方をすれば仕事をするにあたり持っていようが持っていまいが変わらないのであれば取得する必要はない、ということです。

この医療事務資格いる、いらない問題は不毛な論議なので深掘りはしませんが私が思うのは、仕事に就いてみて必要だと思った資格があったら挑戦すればいいんじゃないのということです。

これは誰しも資格取得→就職という流れでいくので当たり前のように思っていますが就職→資格取得の方が絶対効率的です。

医師になるには医師免許が必要です。看護師もまた然りです。

それらはその資格がないとその職に就くことすら出来ません。

ですのでその点で言えば仕事には絶対必要な訳です。

対して医療事務に関しては絶対必要な資格なんてありません。

ですが教育講座を持っている企業からすれば1人でも多くの受講生を獲得しないといけないですからあたかも就職、転職に有利などという嘘の情報を宣伝に使うのです。

医療事務に関して就職、転職に有利な資格があるとすればそれは採用先の医療機関の人事部に聞かないと分かりません。

そこの医療機関が全く重要視していない資格をいくら持っていても無意味です。

だったら入ってから必要だと自分が判断したもの(例えば資格手当が貰えるだとか役職者には必須になっているなど)に挑戦すればいい訳です。

もしくは事前に教えて貰って挑戦するかです。

そうじゃないんだ、お金じゃないんだ、自分の知見を深める為なんだという人はそれは趣味なのでご自由にどうぞって感じです。

とにかく医療事務資格についての独学論とかでは一切ございません。

まあ独学で十分資格取得は出来ると思いますが。

なぜ学びが必要か

勉強、勉強と言っていますがそもそも何を勉強するのか。

それに答えるにはまずなぜ学びが必要かという点をクリアにしておかなければなりません

基本的な所に立ち戻りますが医事課の仕事ってどういったものでしょうか。

内容は多岐に渡りますがまとめると保険請求事務に集約されます。

診療行為を収益とする為の核の部分を担っています。

医事課の能力の高低で医療機関の収入の増減が決まるといってもいいでしょう。

それほど大事な所を任されているのです。

そうした時に医事課員として必要なスキルはまさにその部分に対応する能力ということになります。

具体的に言えばレセプト点検能力や請求能力です。

そしてその為には診療報酬についてのあらゆる知識が必要とされます。

しかもその診療報酬は2年に1度改定されます。ですので2年ごとに知識も更新していかないといけない。

だから徹底的に診療報酬に詳しくなってまさに医療事務スペシャリストになるべきだ、というのが今までのマジョリティな意見です。

その為に解釈を読み込む勉強をする、これはこれで立派な勉強です。

それで誰にも負けないスキルが身につけばとても有意義なことだと思います。

ですが今回言いたいことはこれと対極なことです。

今後医療事務の世界ではスペシャリストは必要とされなくなってきます。それはなぜなのか。

レセプトについてはコンピューターチェック体制の強化が進んでいくからです。

支払基金に関していえば将来的には審査委員会にかけるレセプトは重点審査分に限りレセプト全体の1%以下を目指すとしています。

ですのでほぼコンピューターチェックとなります。

そうなった時にはレセプトのスペシャリストが何人いたところで完全に余剰人員扱いなのです。

またオンラインでの資格確認が始まると保険登録、確認の手順が簡素化されるのでここでも余剰人員が出てきます。

となると考えた場合医事課全体で考えると確実に現在ほど人数がいらなくなるということになります。

その時には1つのことしか出来ないスペシャリストでは非常に効率が悪いのです。

1人で全てのことが高いレベルでまんべんなく出来る人材でないと生き残れなくなります。

そしてまた必ず必要になってくるのがITスキルです。

この先レセプトは点検力というよりもデータの収集、分析力が問われてくると思います。

そして医療ICT化が今後ますます進んできますのでその分野に詳しい事務員を多く揃えておいた方が医事課としてのアドバンテージがある、と上司が判断してもおかしくありません。

また、人数を絞っていくのならば当然接遇力が高い人、すなわち人間力が高い人を選ぶというのも自然な流れです。

潤沢な人数がいるのならば専門分野に特化した人がいてもまだいいですがそうでなくなる公算の方が高いですのでスペシャリストではなくゼネラリストが必要となってくる筈です。

そしてそのゼネラリストになる為の学びというものが必要なのです。

何を学ぶのか

 

これは簡潔にまとめるとITと経営と思考の3つだと思います。

まずその前に診療報酬が第1だろ、と思われるかもしれませんがこれはここで言う学ぶには入りません。

なぜかというと先にも言いましたがレセプトがコンピューターチェックとなっていくということと、もう1つの理由はこれから先の時代では知っていることに大して価値はなくて考え出すことにより重きが置かれてくるだろうと思うからです。

いまや何でもググれば大抵のことは分かります。

昔は解釈本や薬効本がないと仕事になりませんでしたが今ではネット環境さえあれば本がなくても出来る時代です。

昔は知っていることがその人の価値を上げる1つの要因でしたが今では聞かずとも調べれば分かります。

ですので覚える必要はないのです。

そのことにリソースを使う分を他のことに回すことが可能な世の中なのです。

調べれば分かることを覚えるという行為は非効率なのです。

勿論知っているに越したことはないのですがそこまでのアドバンテージはないと思います。

ITと経営

ITといいましてもそれこそプログラミングを始めようみたいなことを言っているのではなく、最低限のITスキルは身につけようというようなレベルです。

一般企業や学生の方などが実際病院職員のパソコンスキルを見たら唖然とするかもしれませんが、病院職員のITスキルってすごく低いです。

中には出来る人もいますがそれはごくわずかです。

多くはとりあえず入力が出来るみたいなレベルです。

関数やマクロが出来る人はほぼおらず、情報セキュリティについてもちんぷんかんぷんみたいな人も多いのです。

医事課に関してもそれ然りでそもそも普通に文書作成だとが資料作成などする場面があまりありませんし、ぶっちゃけキーボードが打てれば仕事は出来ます。

ですがそれではレセプトがコンピューターチェック化されていくと仕事が出来なくなります。

データをCSVでエクスポートして集計・分析するみたいなことが日常茶飯事的に行えないと仕事が進まないなんてことにもなりかねません。

ですので一般企業の基本的なビジネスパソコンスキル程度は最低限身につけておかないと結構厳しくなると思います。

次に経営ですが、これは経営学を学べということではなくこれから先はいち医事課員といえども戦略的な思考を持ってDPC分析や施設基準取得、病床再編を検討し他の医療スタッフをも巻き込んで医療機関を変えていく能力が要求されてきます。

その為の経営的な視点、考え方を身につける学びが必要になってくると思います。

思考

これが1番抽象的で分かりにくいですが最も重要だと思います。

IT、AIの波が医療事務の世界に押し寄せてきたとしても唯一とって変わられない部分がここだと思います。

データを収集、分析までは出来てもそこから何を導き出すのか、どういう答え、方針を打ち出すのかは人間でないと無理です。

その為の思考力を鍛えておかないといけません。

これは保険請求に限ったことではなく、患者満足度調査でも然り、セーフティマネージメントでも然りです。

ここの部分が今の私達に1番足りない点です。

これはもっと上の管理者クラスが行うものだという意見もあるかもしれませんが現場のいち医事課員でもその意識がなければ将来仕事でチームに貢献するのは難しくなってくるだろうと思います。

逆に言えばその部分に突出した思考力、行動力があれば十分な存在価値になり得るのです。

その為には日頃からの医療業界の動きを察知するアンテナをめぐらしておく必要がありますし、またクリティカルシンキングのような論理的思考力が必要となります。

この部分は一朝一夕に習得出来る物ではないので継続した学びが必要かと思います。

独学法

勉強法についてですが独学で真っ先に思いつくのは読書かと思います。

ですが月に1冊も本を読まない人の割合は5割ほどいるとの調査結果が出ています。

そういう私も最近は月に2~3冊程度しか読めていませんが多い時は1週間で5~6冊は読んでいました。

ジャンルはバラバラです。医療とは全く違うジャンルがほとんどです。

大事なのは知識を詰め込むことではなくて幅広い考え方を学ぶことだと思います。

直接的に役に立っていないように見えてもそれはいつしか自分の思考の幅を広げてくれ、強力な武器となってくれる筈です。

そういう点でやっぱり読書はおすすめです。

あとネットの情報、動画サイトでも十分に学ぶことが出来ます。

ほんとに今は便利な世の中だなって感じます。学ぶ気されあればあらゆる所から情報は得ることが出来ます。

独学の注意点

学ぶ方法はいろいろありますが大事なのはそれを継続することです。

その点からすると最もポイントとなるのはモチベーションの維持です。

そしてそのモチベーション維持に必要なことは明確な目的です。

なんとなくざっくりとしたイメージで始めても絶対続きません。

それこそ自分しかいないのですから確実に自分を動かす目標が必要なのです。

そしてその目標は細部まで明確にしておくべきです。

何を知りたいのか、どのような知識を身につけたいのか、どのようなスキルを得たいのか、何をいつまでに行うのか、といったことを初めに全て決めておく必要があります。

そしてこれに向けて逆算して勉強を進めて行くのが理想です。

そういう点ではとりあえず資格試験に申し込んでおくというのも1つの手段です。

そうすれば否応なくせざるを得なくなるからです。

また家族や身近な友人に話しておくというのもいいと思います。

そうすることで他の人の目を意識せざるを得なくなります。

より効果的なのはなぜその勉強をしているのかや、その資格取得を目指しているのかの理由も話しておくことです。

そうやって自分に巻き込むことで励ましてくれたり、協力してくれたりすることもあります。

医療事務員で一生食っていけるのか

先に述べたIT、AI化の波は遅かれ早かれやってくることは分かっています。

今ある私のスキルで定年まで逃げ切るのは明らかに不可能です。

というかあと10年後ぐらいでも厳しいと思います。

恐らくどこかの時点で医療事務という職種の中身がごろっと変わっちゃうんじゃないかと思っています。

それこそアナログ的な要素が完全になくなってしまう時が来ると思います。

そうなった時に診療報酬請求事務能力認定試験有資格の能力などほぼ必要のない状況になると思います。

必要なのはもっとゼネラリストな能力です。

それはITであったり、統計であったり、問題解決能力であったり、医療経営マネジメント能力であったりです。

そしてそれらの能力はそれこそ今始めていれば大丈夫なのかと言われれば正直分かりません。

ですが今現状に甘んじて何もしていないのであれば間違いなく将来自分の席なんて残されていないのです。

まとめ

10年後になくなる職種には医療事務がラインナップされているのは皆さんご存じだと思います。

正直なくなりはしていないと予想しますが先に述べたように現在の医療事務の仕事内容とは全く違うものになっていると思います。

であるならばその流れに置いて行かれない為の勉強を継続的に行っていかねばなりません。

もっと言うなら常にこの先5年後の日本の姿、医療行政の方向性、自院のポジション、医事課の役割を想定してそれに先んじた勉強を考えていくというのが理想です。

正直私はこれから5年後に今のような管理職としての仕事はしていないと思います。

というかそのような将来像は描いていません。

そして今はひたすら根を張らす期間だと思っています。

7つの習慣という本の中に次のような中国の竹の話が出て来ます。

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「その竹は種を蒔いても3年間は全く変化を見せない。

ところが3年後地上に少し芽を出すと同時にその竹はあっという間に20メートル以上伸びるという。

ではその竹は3年もの間、一体何をしていたのだろうか?

それは一気に20メートル以上も伸びる自身の身体を支えるために来る日も来る日も地中深く根を張っていたのである。」

その通りだと思います。

それに自分を照らし合わせるのならば今の私はまだ芽が出ていない状態です。

そして現在地中深く根を張っているところです。

その手段が独学なのです。

私は自分のことを、絶対的な知的能力値は低い、しかし、し続ける能力は高い、と自己分析しています。

目の前のことには大して興味はありません。

見据えている先はそれこそ5年後の自分です。

努力すれば報われるなんて思いません。そんなこと言う人は偽善者です。

報われると思う方がどうかしています。

ですが報われようが報われまいがやらないと絶対成功しません。

私はあと40年は現役で働くつもりでいます。

イコール40年は学び続けるということです。

まだここまで20年あまりしか働いてきていません。

それからすると、今までの経験値からスタートしてあと40年あればまだまだ伸びることが出来ると思います。

それこそ竹は100メートルまでも伸びるんじゃないかという期待でワクワクします。

独学とは一見地味ですが継続することで大いに化ける勉強法です。

皆さんそれぞれの学び方を見つけていつかやってくるブレイクスルーに向けて着実に根を張っていってほしいと思います。

そしてあなたの竹を大いに伸ばしてほしいと思います。

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