今回のタイトルはこれだけを見ると僕が、人に期待するな、部下を信用するなという考えを持ったクソ野郎と結論づけられてしまうかもしれませんがそういう主旨ではありません。
厳密にいえば「部下に期待しすぎるな」「部下への期待値は上げるな」という主張です。
それでは話していきます。
目次
【部下を育てたいなら】部下に期待するな!
結論
本当に部下を育てたいのであれば、部下への期待値は極限まで下げておくべきです。
高すぎる期待値
今回の話は仕事に限らずあらゆる場面で当てはまることです。
要は人に対する期待値は下げられる限り下げておいた方がいいという話です。
そしてその方がお互いにとってプラスになることが多いよってことです。
結局人に対する期待値は高ければ高いほどみんな不幸になるのです。
そして上司、部下の関係では特にそれが顕著です。
これから話すことは以前の僕のことです。
その頃の僕は部下に仕事を任せられないダメ上司でした。
これは部下が少なすぎてとかいう問題じゃないのです。
部下はいるのです。
でも任せられない。
これは任せるレベルにないと自分で判断しているということです。
つまり部下をできない人認定しているということです。
そして任せる前からすでに任せることを諦めているということなのです。
なぜこんな考えに至るのか?
それは部下への期待値が高すぎるからです。
もちろん部下に期待することはいいことです。
ですがそれはこの先への期待値であるべきであって、今この瞬間の期待値であってはいけないのです。
そして自分で勝手にその期待値を高くすることは絶対やってはいけないのです。
なぜならそうすれば、つねに自分の期待値を下回る部下がそこにいることになります。
そしてつねにこう思うのです。
「なぜできないの?」「どうしたらできるようになるの?」と。
こうなると部下も上司も不幸なのです。
部下からすれば任された仕事をことごとく否定され、一切ほめてもらえず、「なんで?」と詰められるわけです。
当然仕事は面白くありません。
そしてモチベも下がっていく一方です。
また上司にしてみても、余計に部下に任せられないという諦めの気持ちが強くなりすべてを自分でやるハメとなります。
こうなるとお互いが不幸であり、ますます負のスパイラルへと陥っていきます。
この諸悪の根源は高すぎる期待値なのです。
人ってホント身勝手なもので、自分で勝手に期待値のハードルを上げておいて、相手がそこまで達しなければ幻滅するのです。
そしてその落差が大きければ大きいほど諦めの度合いも大きくなるのです。
「この人はダメだわ」と。
しかしホントにダメなのはそう判断している自分なのです。
ですが自分では絶対気づきません。
というか気づけません。
なぜならそれは悪は自分の外側にあると思い込んでいるからです。
つまり「できないあなたが悪い」という決めつけです。
しかし元をたどってみるとそのできない基準を設けているのは自分なのです。
自分勝手に期待値を上げすぎているだけなのです。
期待値は極限まで下げろ
ゆえに部下への期待値は下げるべきなのです。
それも極限まで。
そんなことをすれば部下が育たないという人がいます。
ですがそれは反対です。
というよりも期待値は下げないと部下は育ちません。
そう言える理由は2つあります。
・部下の成長を認められるようになる
・部下をほめる気持ちが持てるようになる
これらは期待値を下げることによって受けられる効果です。
期待値が低いと部下のほんのささいな成長でもうれしく感じることができるようになります。
そしてそのことにより自然と部下をほめる気持ちが持てるようになります。
上司がそんな感情を持って、部下と接していれば部下はどうなるでしょう?
そうです、間違いなく成長します。
モチベが下がっていく一方なんてことは起こりません。
ですので期待値は下げるべきなのです。
そしてなぜ極限までかというと、下がられるだけ下げた方がその分認められる部分が大きくなるからです。
つまりほめることができる余地が増えるからということです。
未来への期待はふくらませてもいいが、現在の期待値はとことんまで下げる。
そうすることが部下を育てるには最善なのです。
まとめ
「任せられる部下がいない」「できる部下がほしい」と思っている上司がもしいるのであればその人こそ無能です。
できない上司です。
そしてそれはまさに僕自身でした。
任せられないのは期待値が高すぎるだけ。
それは部下のせいでもなんでもなく、自分の内側の問題でした。
そしてこのことは上司部下の関係に限らないのです。
他人を低く評価する人は自分の中の期待値のハードルを勝手に上げているだけなのです。
完全に主観の問題です。
相手はまったく関係ない。
そしてハードルを上げることによるいいことなんて何もありません。
自分も相手もお互いがプラスの効果を得ようとするのであれば、相手への期待値は極限まで下げておくべきなのです。
その方が絶対トクです。
なによりいらぬストレスがなくなります。
そして相手に優しくなれます。
相手に勝手に期待して、そしてそのとおりにならなかったら幻滅して、相手の評価を下げるなんてことは相手からしてみればいい迷惑です。
そんなことはしない方がいい。
基本的に人には期待しない方がいいのです。
その方が自分も相手も幸せです。