医療事務はその名のとおり事務職ですがその業務内容はさまざまです。
受付、計算、レセプト、接遇などどれも大切ですが、どれにも欠かせないのがコミュニケーション能力です。
もっと言えば話す力です。
普段、同僚と話す、患者さんと話す、他の部署のスタッフと話す、医師と話す、外部機関と話すなどありとあらゆる場面で話す機会というのがあります。
このときに自分が伝えたいことをいつも100%伝えられていると思っている人はどれくらいいるでしょうか。
そんなにいないんじゃないかなって思います。
反対に自分が思っていることがちゃんと伝わっていないと歯がゆい経験をしたことがある人の方がかなり多いんじゃないのでしょうか。
今回は話す力を上げるためにはどうすればいいのか?という点にフォーカスします。
目次
即実行!医療事務員の話す力を上げるための3つのポイント
結論
・ゴールは伝えることではなくて、相手を動かすこと
・話す順番は結論→根拠→例示
・簡単な言葉で簡潔に言う
ゴールは伝えることではなくて、相手を動かすこと
まず心にとめておかないといけないのは、人は相手の話の8割は聞いていない、という事実です。
僕たちの多くがしている誤解は、自分が伝えたいことを話せば人は話を聞いてくれるということです。
どんなに相手が好意的に聞いてくれていても、どんなに自分の説明が完璧であっても、自分が話したことすべてが相手の頭の中に残っているということは不可能です。
それは相手の理解力が悪いわけでもなく、自分の伝え方が悪いわkでもなくコミュニケーションとはそういうものなのです。
自分の話を聞いてほしいのならまずはみんな人の話は聞いていない、ということを前提にすべきです。
その前提の上で話した結果自分が意図したように動いてもらうことがゴールです。
相手が動いてくれてやっと伝わるとなるのです。
たとえば患者さんから入院費の質問があったとします。
このとき高額療養費制度の説明をして、限度額認定証の手続き方法を伝えたとします。
ここでのゴールは実際に限度額認定証の手続きをとってもらうことです。
このように相手を動かすことが話すことの目的なのです。
話す順番は結論→根拠→例示
話というのは長くなればなるほど伝わりにくくなります。
また結論が最後まで出てこないと、出口のない洞窟のようなもので聞いていることがつらくなります。
これを避けるにはまず結論、主張を言うことが大切です。
そしてその後に根拠、理由で説明します。
そしてこれも長いより短くした方が聞き手にはわかりやすいです。
しかし短くするとどうしてもその根拠が抽象的になる場合があります。
そこでそれをもう少し具体的な言葉で説明します。
これが例示です。
例示とはたとえば○○です、というような言い回しのことです。
これを入れると聞いている人はとてもわかりやすくなります。
簡単な言葉で簡潔に言う
当たり前の話ですが人に何か伝えたいときは、まず何より話を聞いてもらう必要があります。
相手を動かすのはその先のことです。
話をしっかり最後まで聞いてもらわなければ動かすも何もありません。
自分が誰かの話を聞いている場面を想像してください。
話の中にわからない言葉が出てきたりして何を言っているのかがよくわからないとなる場合って結構あります。
そのときってまずは一生懸命、この人は何を言いたいのだろうということを考えながら聞いています。
ですがその間も話は進みますので更に何を言っているのかよくわからない、となっていきどこかで思考停止になります。
こうならないためには簡単な言葉で簡潔に言う、ということに尽きます。
たとえば他部署のスタッフに話す場合は医事課でしか使わない用語は使わないとか、患者さんと話す場合は中学生でも理解できる言葉でしか話さない、というようにです。
そして話は短ければ短いほど伝わるので、いらない言葉はすべて削るべきです。
いらない言葉とはたとえば「基本的には」とか「~の観点で」などという接続語などです。
できるだけ短くわかりやすくということをつねに頭に置いて話すことが大切です。
まとめ
僕は医療事務員の仕事の能力の半分はコミュニケーション能力だと思っています。
そしてこのコミュニケーションにおいて「話す」ということは大きなウェイトを占めています。
話す力が高い人は仕事ができる能力も高いです。
そういう点ではやっぱり話すってとても大事なのです。
話す力は生まれつき持っている部分ももちろんありますが、訓練で伸ばすこともできます。
また今回の内容を意識しておくだけでも伝わり方は変わってきます。
伝わり方が良くなるということはより円滑に仕事が回るということです。
ぜひ日ごろから意識しましょう。