残念な医療事務員にはなるな!【独学のすすめ】

学生の本分は勉強、社会人の本分は仕事です。

ですが社会人になっても勉強って大切です。

むしろ学生の頃よりも、もっと学ぶべきことっていろいろ出てきます。

でも実際は働きながら学ぶということはとても大変です。

まず時間の確保が大変。

そしてその学ぶモチベーションを保つことがさらに大変です。

だからは働きながら勉強している人なんてほんとにごく一部の人に限られます。

仕事と家庭でもう手一杯です、という人が大部分です。

でもここで考えないといけないことがあります。

それは、目の前の仕事にだけとらわれてしゃかりきに働いても何の成長にも繋がらないということです。

またそんな生活では自分の満足する未来なんてやってこないということです。

ならばどうしたらいいのか。

それはやっぱり勉強するしかないんじゃないの?ってことです。

そして勉強って独学でも十分できるはずです。

今回はそんな主旨で話していきます。

残念な医療事務員にはなるな!【独学のすすめ】

 

 

結論

この先の未来のために独学しよう。

医療事務員の独学

医療事務資格

今回の記事は医療事務資格を取得するためには、どのような独学が有効かというようなものではありません。

そもそもいわゆる医療事務資格と呼ばれているものに関して僕は真っ向否定派ですので独学も何も意見はありません。

この医療事務資格いる、いらない問題は不毛な論議なので深掘りはしません。

ただ思うのは、仕事に就いてみて自分が必要だと思う資格があったら挑戦すればいいんじゃねってぐらいです。

医療事務に関して就職、転職に有利な資格があるとすればそれは採用先の医療機関の人事担当者に聞かないとわかりません。

そこの医療機関がまったく重要視していない資格をいくら持っていても無意味なのです。

だったら入ってから必要だと自分が判断したもの(たとえば資格手当が貰えるだとか役職者には必須になっているなど)に挑戦すればいいのです。

そうじゃないんだ、お金じゃないんだ、自分の知見を深めるためなんだという人はそれは趣味なのでご自由にどうぞ。

とにかく医療事務資格についての独学論とかでは一切ございませんのであしからず。

まあ医療事務資格は独学で十分取得可能だとは思いますが。

なぜ学びが必要か?

勉強、勉強と言っていますがそもそも何を勉強するのか。

それに答えるにはまずなぜ学びが必要かという点をクリアにしておかなければなりません

基本的なところに立ち戻りますが、医事課の仕事ってどういったものでしょうか?

その内容は多岐に渡りますが、まとめると保険請求事務に集約されます。

診療行為を収益とするための核の部分を担っています。

医事課の能力の高低で医療機関の収入の増減が決まるといってもいいでしょう。

それほど大事な所を任されているのです。

そうしたときに医療事務員として必要なスキルは、まさにその部分に該当する能力ということになります。

具体的に言えばレセプト点検能力や請求能力です。

そしてその能力には診療報酬についてのあらゆる知識が必要です。

しかもその診療報酬は2年に1度改定されます。

ですので2年ごとに知識も更新していかないといけません。

だから徹底的に診療報酬に詳しくなって医療事務スペシャリストになるべきというのが今までのマジョリティな意見です。

そのために解釈を読み込む勉強をする。

これはこれで立派な勉強です。

それで誰にも負けないスキルが身につけばそれはとても有意義な行為です。

ですが今回言いたいことはこれとは対極なことです。

この先、医療事務の世界ではスペシャリストは必要とされなくなってきます。

それはなぜなのか?

その答えは、AI・ICTの進化です。

支払基金に関していえば、将来的には審査委員会にかけるレセプトは重点審査分に限りレセプト全体の1%以下を目指すとしています。

ですのでほとんどがコンピューターチェックとなります。

そうなったときにはレセプトのスペシャリストなんて、そんなたくさん必要ないのです。

またオンラインでの資格確認が本格的に始まると保険登録、確認の手順が簡素化されるのでここでも人は余ってきます。

となると考えた場合、医事課全体で考えると現在ほど人数はいらなくなります。

これはここ数年ではそうはならなくても、この先必ず起こってくる事象です。

そのときには1つのことしかできないスペシャリストでは非常に効率が悪いのです。

1人ですべてのことが高いレベルでまんべんなくできる人材でないと生き残れません。

そしてまた必要になってくるのがITスキルです。

この先レセプトは点検力というよりもデータの収集、分析力が問われます。

そしてICT化は今後ますます進んできますので、その分野に詳しい事務員を多く揃えておいた方が医事課としてのアドバンテージがある、と上司が判断してもおかしくありません。

また、人数を絞っていくのならば当然接遇力が高い人、すなわち人間力が高い人を選ぶというのも自然な流れです。

潤沢な人数がいるのならば専門分野に特化した人がいてもまだいいですが、そうでなくなる公算の方が高いですのでスペシャリストではなくゼネラリストが必要となってくるはずです

そしてそのゼネラリストになるための学びというものが必要になってくるのです。

何を学ぶ?

これは簡潔にまとめるとITと経営と思考の3つです。

まずその前に診療報酬が第一だろ、と思われるかもしれませんがこれはここで言う学ぶには入りません。

その理由は2つあります。

1つは、先ほども言ったようにレセプト業務は確実にAI・ICT化にシフトしていくということ。

そしてもう1つは、これから先の時代では知っていることに大して価値はなくて、考え出すことにより重きが置かれてくるからです。

いまや何でもググれば大概のことはわかります。

昔は解釈本や薬効本がないと仕事になりませんでしたが、今ではネット環境さえあれば本がなくても仕事はできます。

昔は知っていることがその人の価値を上げる1つの要因でしたが、今では聞かずとも調べればわかります。

ですので覚える必要などないのです。

そのことにリソースを使う分を他のことに回すことが可能なのです。

つまり調べればわかることを覚えるという行為は非効率なのです。

もちろん知っているに越したことはないのですが、昔ほどのアドバンテージはもうないのです。

ITと経営

ITといってもそれこそプログラミングを始めようみたいなことを言っているのではなく、最低限のITスキルは身につけようってことです。

一般企業や学生の方などが実際病院職員のパソコンスキルを見たら唖然とするかもしれません、

それくらい病院職員のITスキルって低いです。

中にはできる人もいますがそれはごくわずかです。

多くはとりあえず入力ができるみたいなレベルです。

関数やマクロができる人はほぼいません。

また情報セキュリティについても、ちんぷんかんぷんみたいな人も多いです。

医療事務員に関してもそれは然りで、そもそも普通に文書作成だとが資料作成などする場面がそんなに出てきません。

ですのでぶっちゃけキーボードが打てれば仕事はできます。

ですがそれだとレセプトがコンピューターチェック化されていくと仕事ができなくなるのです

データをCSVでエクスポートして集計・分析するみたいなことが日常茶飯事的に行えないと仕事が進まないなんてことが将来的には起こってきます。

ですので一般企業の基本的なビジネスパソコンスキル程度は最低限身につけておかないと結構厳しくなってくるはずです。

次に経営ですが、これは経営学を学べということではなく、これから先はいち医療事務員といえども戦略的な思考を持ってないといけないということです。

DPC分析や施設基準取得、病床再編を検討し他の医療スタッフをも巻き込んで医療機関を変えていく能力が要求されてくるということです。

そのための経営的な視点、考え方を身につける学びが必要です。

思考

これが1番抽象的でわかりにくいですが最も大切です。

AI・ICTの波が医療事務の世界に押し寄せてきたとしても、唯一とって変わられない部分がここです。

データを収集、分析まではできてもそこから何を導き出すのか、どういう答え、方針を打ち出すのかは人間でないと無理です。

そのための思考力を鍛えておかないといけません。

これは保険請求に限ったことではなく、患者満足度調査でも然り、セーフティマネージメントでも然りです。

これはもっと上の管理者クラスが行うものだという意見もあるかもしれません。

しかし現場のいち医療事務員でもその意識がなければ、将来仕事でチームに貢献するのは難しくなってくると思います。

逆に言えばその部分に突出した思考力、行動力があれば十分な存在価値になります。

そのためには日ごろからの医療業界の動きを察知するアンテナをめぐらしておく必要があります。

またクリティカルシンキングのような論理的思考力を鍛えることも必要です。

この部分は一朝一夕に習得できる物ではないので継続した学びが必要になってきます。

独学できる人になるためには?

学ぶ方法はいろいろありますが大事なのはそれを継続することです。

その点からすると最もポイントとなるのはモチベーションの維持です。

そしてそのモチベーション維持に必要なことは明確な目的です。

なんとなくざっくりとしたイメージで始めても絶対続きません。

それこそ対自分なのですから確実に自分を動かす目標が必要です。

そしてその目標は細部まで明確にしておくべきです。

何を知りたいのか、どのような知識を身につけたいのか、どのようなスキルを得たいのか、何をいつまでに行うのか、といったことを初めにすべて決めておく必要があります。

そしてこれに向けて逆算して勉強を進めて行くのが理想です。

そういう点ではとりあえず資格試験に申し込んでおくというのも1つの手段です。

そうすれば否応なくせざるを得なくなるからです。

また家族や身近な友人に話しておくというのもいいと思います。

そうすることで他の人の目を意識せざるを得なくなります。

より効果的なのはなぜその勉強をしているのかや、その資格取得を目指しているのかの理由も話しておくことです。

そうやって自分に巻き込むことで励ましてくれたり、協力してくれたりすることもあります。

医療事務員で一生食っていけるのか

先に述べたAI・ICT化の波は遅かれ早かれやって来ます。

それは遠い未来の話ではないのです。

恐らくどこかの時点で医療事務という職種の中身がごろっと変わっちゃうんじゃないかと思っています。

それこそアナログ的な要素が完全になくなってしまうときが来ます。

そうなったときに、診療報酬請求事務能力認定試験有資格の能力なんてもう意味のないものになっちゃいます。

必要なのはもっとゼネラリストな能力です。

それはITであったり、問題解決能力であったり、医療経営マネジメント能力であったりです。

そしてそれらの能力はそれこそ今始めていれば大丈夫なのかと言われれば正直わかりません。

ですが今現状に甘んじて何もしていないのであれば、間違いなく将来の自分の仕事範囲は狭まってくるのです。

まとめ

 

10年後になくなる職種には医療事務がラインナップされているのは皆さんご存じだと思います。

正直なくなりはしていないと予想しますが、先に述べたように現在の医療事務の仕事内容とはまったく違うものになっていると思います。

であるならばその流れに置いて行かれないための勉強を継続的に行っていかねばなりません。

もっと言うならつねにこの先5年後の日本の姿、医療行政の方向性、自院のポジション、医事課の役割を想定し、それに先んじた勉強を考えていくというのが理想です。

正直僕は今から5年後に今のような管理職としての仕事はしていないと思います。

というかそのような将来像は描いていません。

そして今はひたすら根を張らす期間だと思っています。

 

7つの習慣という本の中に次のような中国の竹の話が出てきます。

その竹は種を蒔いても3年間は全く変化を見せない。

ところが3年後地上に少し芽を出すと同時にその竹はあっという間に20メートル以上伸びるという。

ではその竹は3年もの間、一体何をしていたのだろうか?

それは一気に20メートル以上も伸びる自身の身体を支えるために来る日も来る日も地中深く根を張っていたのである。

そのとおりだと思います。

それに自分を照らし合わせるのならば、今の僕はまだ芽が出ていない状態です。

そして現在地中深く根を張っているところです。

そのための手段が独学です。

独学とは一見地味ですが継続することで大いに化ける勉強法です。

 

今回僕があなたに伝えたいことはただひとつ。

残念な医療事務員にはなるな、ってことです。

医療事務員の多くの人たちは勘違いをしています。

勉強して医療事務の仕事に就くことよりも、医療事務の仕事に就いてから勉強することの方がよっぽど大事です。

でもみんなそんな風には思っていない。

勉強は仕事に就く前にするものだと思っている。

せっかく何かの縁で医療事務という職に就いたんです。

だったら真のプロの医療事務員を目指しましょう。

そのためには経験の蓄積だけでは間違いなくジリ貧です。

新たな知識をキャッチアップし続けること、知らないことでも知ろうとする姿勢、それがないとこの先の世界でプロを名乗るのはなかなかに厳しい、そう思います。

今からでも全然遅くはありません。

ぜひ何かひとつ学ぶことを始めてください。

見える世界はきっと変わるはずです。

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