仕事の満足度を上げるために大事な2つのこと

日本人の仕事への満足度は、世界とのさまざまな比較調査で最低レベルです。

働き方改革という言葉はみんな知ってはいるものの「実際どこが改革なの?」って思っている人も多いと思います。

それぐらい仕事の満足度が高いと思っている人はそれほど多くないのです。

それでもこれからの人生100年時代を迎えるにあたり、仕事って人生の中で一番接する時間が長いわけです。

仕事が充実しないで人生が充実するはずがありません。

だとしたら仕事の満足度向上は絶対必要です。

今回は仕事の満足度、仕事への向き合い方をあらためて見ていきます。

仕事の満足度を上げるために大事な2つのこと

 

結論

仕事の満足度向上に必要なことは、貢献感と成長感です。

仕事の満足度

満足度の要因

過去にある企業が仕事に満足している理由は何か?というアンケートを行いました。

トップ5は以下のとおりです。

1位 仕事のおもしろさ

 

2位 人間関係の良さ

 

3位 休日休暇日数

 

4位 勤務時間

 

5位 給料

これからわかることは、仕事は食いぶちって思っている人でもただ給料が高いだけじゃ満足度は低いということです。

給料は順位上は5位ですがこのトップ5は1位2位が抜けていています。

言われつくした言葉ではありますが、仕事は「やりがい」と「人間関係」が一番大事ということなのでしょう。

生活する上でお金を稼ぐということはとても重要、でもメンタル的にはそこまで重要ではないということです。

ですので仕事の満足度を上げるには、お金以外の要素をよく考えないといけないということです。

仕事のおもしろさ

「人間関係の良さ」というその意味はわかりやすいですが、「仕事のおもしろさ」というのはかなり抽象的です。

そりゃ仕事がおもしろい、楽しいのであれば満足度は高くなって当然です。

ですがだったらどういう状態がおもしろい、楽しいといえるのか?

その前に仕事って楽しいものなの、おもしろいと思うべきものなのという疑問さえあります。

そもそもおもしろい、楽しいというのは主観なので人それぞれです。

そこをどうとらえるかというのは結構難しいものです。

もし仮に「あなたの仕事の満足度を上げようと思ったら、仕事をおもしろく、楽しくすればいいんだよ」ってアドバイスをされたとしたら「テキトーに言ってんなあ」ときっと思うはずです。

それほどおもしろい、楽しいはあいまいな表現なのです。

たとえまったく同じ仕事をしていてもAさんは楽しい、Bさんは楽しくないというのは普通に起こります。

すべての人にとって楽しい仕事なんてありません。

何をもって楽しいとするのか、どうすればおもしろいと感じるのか、その点をきちんと整理しておく必要があります。

貢献感

アドラー心理学でベストセラー本といえば「嫌われる勇気」が有名です。

読んだことがある人も多いと思います。

その中で人が幸福と感じるときってどんなときなのか?ということについて書かれている部分があります。

そこでの答えは次のとおりです。

貢献感を感じられたとき

つまり「自分は誰かの役に立っている」と自分で感じられたときってことです。

ここで大事なのは、あくまで自分が貢献していると感じたときであるということです。

たとえ自分が行動してそれがホントに他人のためになっていたとしても、自分で貢献していると感じられなければその人は自分が幸福だとは思えないということです。

逆にいえば行動した結果、他人のためになっていなくても、自分が貢献していると感じられればその人は自分が幸福だと思えるということです。

この感覚はとても重要です。

結局、自分は必要とされている、役に立っている、という実感がなければどこまでいっても仕事の満足感は得られません。

ですので貢献感は非常に大事なのです。

貢献感を感じることができれば自己効力感も高まるのです。

【セルフエフィカシー】自己効力感を持とう!【やる気アップ】

 

話は変わりますが、なぜ大学の授業はつまらないか?という問いの答えのひとつに貢献感の欠如があるといわれます。

つまり大学の授業では、自分が必要とされている実感がまったく持てないからということです。

たとえ自分が休んだところで授業はたんたんと進みます。

自分が必要とされる状況はそこにはありません。

だから貢献感なんてあるはずもない。

そして幸福感もない。

楽しくない、つまらないとなるのです。

ですが仕事は違います。

組織の中ではどんなに目立たない役割のポジションであっても、それはなくてはならないものです。

みんなが自分の役割をきちん果たしてはじめて組織は機能するのです。

ですのでどんな縁の下の力持ち的なポジションであっても貢献感は味わえます。

そこにやりがいを見出すことは十分可能です。

自分のとらえ方しだいで貢献感は存分に生み出せるのです。

成長感

仕事がおもしろい、楽しいと思えるようにするならば貢献感だけでは足りません。

そこには成長感も伴うべきです。

自分が成長している実感があって、なおかつまわりから必要とされている状況であれば仕事って楽しいです。

残念ながら私はそれほどめちゃめちゃ楽しいっていう思いを持ったことはないですが、振り返ってみれば成長したんだなって思うことはありました。

医療事務でこの成長感を味わうのはなかなか大変です。

医療事務って独自に何かを生み出していくという職種ではありません。

ですので基本すべてチェックの仕事です。

診療内容どおりに請求しているか、診療報酬内で算定できるものはすべて漏れなく請求できているか。

これらはできていて当たり前です。

そしてそれができていなかったり、または査定で削られたりすれば責められるのは医療事務員です。

評価としてはプラスよりもマイナスされやすい仕事内容だということです。

その中で成長感を求めても、それをリアルタイムで実感することはかなり難しいのです。

何か新しいものを創り出すというようなクリエイティブな職種であればそれによって上から認められるということもあるのでしょう。

ですが過剰請求はダメ、過小請求もダメという中で医療事務員が認められるということはかなりハードルが高いのです。

できて当たり前という中で評価を得るというのはとても難しいのです。

評価がなかなか上がらない中、成長感だけ実感するなんてことはかなり無理があるのです。

ですがそれでも自分なりに成長感を高める努力は必要です。

成長感を高めるためには次の3点がポイントです。

・目標設定

 

・スキルアップ

 

・コミュニケーション

目標設定

 

将来はこうなりたいというキャリアプランやビジョンをもって働くことは、前向きに仕事を続けるうえで大切なポイントです。

 

キャリアプランやビジョンがないとただ漠然と毎日仕事をこなすだけになり、その結果やりがいがない、将来性がないと思うようになります。

 

そうなると自分の成長感なんて一切感じられなくなります。

 

医療事務においては3、4年目以降の中堅クラスにこの傾向が強いです。

 

いわゆるマンネリです。

 

仕事はそつなくこなせるがこの先のビジョンがない。

 

将来の自分像が描けない。

 

待遇に不満はあるが、かといって転職する気なんてさらさらない。

 

惰性感はハンパないという感じです。

 

これはどの仕事でもそうですが、目標を失った瞬間仕事は作業に変わります。

 

働いてお金をもらう作業です。

 

そうならないためには、大きくなくてもいいので自分の目標をつねに持っておくことです。

 

スモールゴールを設定し小さな成果、成功を達成することによって、自己成長感を感じれるようになります。

スキルアップ

 

スキルが不足しているとできる仕事が限られてしまい満足感を得られなくなります。

 

また仕事がうまく進まなくなり仕事に悩み始めます。

 

逆に好きなことを仕事にしていなくても、スキルを身につけて成果を上げられれば仕事が楽しくなり、さらにスキルアップにはげむという正のスパイラルに入っていくことができます。

 

医療事務ではここが非常に重要です。

 

そして他人との差が明確につくのがこの部分です。

 

はっきりいって仕事以外で学習、自己研鑽している人の割合ってかなり少ないです。

 

かといて医療事務のスキルアップとして診療点数早見表を毎日読みなさいみたいな話でもありません。

 

やみくもになんでもかんでも身につけようというのはとても効率の悪いやり方です。

 

何のスキルをどう上げていくかの事前の計画がとても重要です。

 

ここは前述の目標設定とかぶってきますが自分のキャリアプランをしっかり持っておくことが大切です。

医療事務のキャリアアップを考える【スキルと経験とキャリアラダー】

コミュニケーション

 

仕事に成長感を感じていない場合、まわりとのコミュニケーションがうまくいっていない可能性があります。

 

報連相をはじめとする最低限のコミュニケーションをとらないと、ミスやトラブルにつながり仕事が円滑に進まなくなります。

 

そんな中、自分の成長感を感じるなんてことはあるはずがありません。

 

先ほどの仕事の満足度の要因の2位には人間関係の良さとありました。

 

2位とはなっていますが実質は1位だろうとも感じます。

 

やっぱり仕事って人間関係なんです。

 

職場に少なくとも3人以上の友人(心が許せる人)がいるだけで96%人生の満足度が上がり、自分の給料への満足度が200%上がるという調査結果も出ています。

 

いかにいい職場環境、人間関係を築けるか。

 

コミュニケーションを強化することが、すべてのことにおいてプラスとなります。

まとめ

 

貢献感と成長感と聞いてドキッとする人もいるかもしれません。

「そんなの最近感じたことない」と。

でもそれは感じたことがないのではなくて、感じられなくなっているだけです。

誰でも貢献感は感じられるはずです。

感じられなくなっている人というのは、目の前のタスクに集中していない証拠です。

どんな仕事でも誰かの役には立っています。

そこでの貢献度合いの大きさなんて関係ありません。

自分が貢献できていると実感することが大事なのです。

そのためには一つひとつ目の前のタスクに集中することが大事です。

「医療事務はマルチタスクの仕事だからムリ」とかそういうレベルの話ではありません。

たとえマルチタスクでも一つひとつにちゃんと自分の魂を入れているかということです。

仕事の目的とは突き詰めると他者貢献です。

その意識を持って普段仕事に向かえているかということです。

そしてプラス成長感。

仕事の満足度を高めるにはこれらはマストです。

「医療事務は給料が安いから仕事の満足感なんて得られない」

これは部分的にはそうかもしれませんが大部分では間違っています。

だって給料って5位ですよ。

それは要因の一端かもしれませんがすべてをお金のせいにしすぎです。

仕事の満足感が得られないのは大部分が1位と2位の要因です。

つまり仕事がおもしろいか、楽しいかどうか、職場の人間関係が良好かどうか。

これらはすべて自分で変えられることです。

満足度が低い人は自分で変えようとしていないってことです。

結局は自分と向き合っていないだけなのです。

ずっと自分をごまかしているだけ。

それならそれでもいいですが一生仕事に満足することなんてありません。

人生の充実感なんて感じられません。

大事なことは自分から行動することです。

1ミリでも動けば状況は変化させられます。

その1ミリ動く勇気があるかどうかだけ。

 

人は人生の大部分は仕事で過ごすのです。

だったらその仕事の満足度が上がらないようじゃ人生が幸福になるはずもない。

だからその仕事の満足度を高めましょう。

そしてそれは勇気があれば誰だってできるのはずなのです。

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