【必ず試して!】残業削減に有効な方法5選

医療事務では昔も今も残業時間の削減が解決すべき永遠の課題です。

特にレセプト業務イコール残業という見方はつねに残っており、残業やむなしと見ている上司も多いです。

ですがそれは完全にバイアスがかかっています。

残業をゼロにする、もしくは限りなくゼロに近づけることは十分可能です。

それに必要なことは、上司の状況判断と医事課全体のマインドセット改革だと以前の記事で書きました。

今回はそのことについて具体的な方法を5つ紹介します。

【必ず試して!】残業削減に有効な方法5選

 

結論

その5選とは

 

1.部署内コミットメント 2.見える化ボード 3.逆報連相 4.残業観の教え 5.ノー残業手当

 

の5つです。

残業削減に有効な方法5選

1.部署内コミットメント

パブリック・コミットメントというものがあります。

これは周りの人に向かって目標を宣言すると達成率が高くなるという行為です。

これを残業について用います。

つまり終業宣誓ということです。

その日の何時に仕事を終えるのかをみんなの前で宣言するということです。

朝礼を行っている職場ではその場で、ないのであれば始業時に1人1人に宣言してもらいます。

人間は基本的に自分に甘くできています。

終業時間を何時にするかは本人のさじ加減ひとつです。

そこを他者の目を入れることによって、宣言した時間までに何としても業務を終わらせなければいけないという強制力、緊張感を持たせることができます。

さらに、あらかじめみんながそれぞれの終業時間を宣言することで、意味のないつき合い残業をせず帰りやすい雰囲気を作ることにもつながります。

またこれを実施するのがなかなか現実的ではないという場合であれば、少なくとも事前承認制度は導入しておくべきです。

これはたとえば定時終業が17時でその日に残業する場合には16時30分までに上司に残業申請を提出するというやり方です。

この方法をとると残業理由を上司に告げることになるので、必然的に不必要な残業がなくなることになります。

また必ず上司が承認する必要があるので、日単位で部下の残業時間を管理することが容易となります。

そしていちいち提出して承認してもらうのがめんどくさいということで、それを出すぐらいなら頑張って定時に帰れるようにしようという気持ちが生まれます。

実際当医事課でもこれは導入していますが、導入以前と比べて確実に残業時間が減りました。

効果は確実に出ます。

ですので部署内コミットメントと事前承認制度の2つとも導入すれば、残業への抑止力としては強力に作用させることができます。

2.見える化ボード

業務の可視化はとても大切です。

医事課でありがちなことは、その業務の進捗具合はその担当者でしかわからないということです。

特に入院係ですと担当者を病棟単位で振り分けている場合が多いと思いますので、A病棟のレセプト業務の進捗はA病棟の担当者しかわからないという状況が生まれます。

これだと特定の担当者の負荷が大きくても、それを把握しているのは担当者自身と上司だけということになります。

同じ入院係であっても担当している病棟、診療科が違えば当然業務量も違ってきます。

また個人の能力の差は必ず出てくるので、業務の平均化ができていない場合というのが多々あります。

そこを可視化して情報の共有を行うことが重要なのです。

可視化というと業務の可視化と思わるかもしれませんが、今回意味しているところは少し違います。

確かに業務を可視化すると他の人が今どういった業務を行っているかはわかります。

ですがそれを活用するすべがないのです。

たとえばボードに各担当者の今日の業務が書いてあったとしても、それを見たところでどういう動きが求めらるかなんて各担当者レベルではわからないのです。

通常それは上司がすることです。

業務量の偏在をなくす努力は管理職が行うことです。

ですのでそういう可視化での情報共有では意味がないのです。

ここでいう可視化とは業務ストレスの可視化です。

つまり、今現在の自分の業務負荷率を自分でどれぐらいと受けとめているのかを共有するのです。

たとえば、入院係に各担当者の名前が入ったボードを用意します。

縦には担当者の名前が並びます。

横軸には0~100%の目盛りをつけます。

そして各担当者に自身が感じている業務負荷率をマークしてもらいます。

要は今の「私のいっぱいいっぱい率」を示してもらうのです。

仮にAさんが30%、Bさんが90%だとするとBさんにさらに何かをやってもらうことは無理だとわかります。

またAさんにBさんを手伝ってもらうことが可能なこともわかります。

実際の業務では今私手が空いていますよと自ら言ってくる人というのは少数派です。

大部分はたとえ暇であっても周りに言うこともなく適当に時間をつぶしています。

だったらそこを可視化しても虚偽申請して30%を90%にしてしまえば意味がなくなるんじゃないかという疑問もあるでしょう。

確かにそれは十分に考えられます。

ですのでそうならないように上司はその90%の中身を把握しておく必要があります。

なぜ今90%なのか、何に労力をとられているのか、本当に90%なのかというところをしっかり詰めておく必要があります。

そうして適正な「いっぱいいっぱい率」が出揃ったならばそれにそってお互いをフォローし合ったり、上司が手伝ってあげてという指示を出すこともできるようになります。

この「いっぱいいっぱい率」はつねに変動することになるので担当者にとっても現況の把握、業務の取り組み方の見直しをするいい機会となります。

3.逆報連相

一般的に報連相というと部下から上司に対しての報告、連絡、相談を指します。

逆報連相とはその逆で上司から部下に対しての報連相をいいます。

部下が何らかの理由で手をとられたり行き詰まったりして、つい時間が過ぎてしまうことが続けば結果残業が増えていきます。

こうしたことをそのまま放置せず、上司からタイミング良く部下の仕事の進捗を確認したり、部下の悩みに先回りして相談に乗ったりすることが逆報連相となります。

仕事では担当者が要領をつかめていなかったり、このやり方で大丈夫なのかなどと今ひとつ自信を持てず作業がとどこおっていたりする場合があります。

またあるいは他の仕事との優先順位が付けられなかったりと壁にぶつかり足踏みしている場合だってあります。

そうしたときに、上司がちょっとしたサポートや後押しをするだけでも仕事はずっとスムーズに進みます。

部下の成長を邪魔せず、かつ不要な残業となる芽を早めに摘んでおくということが大事なのです。

4.残業観の教え

要は残業をどう見るかという話です。

「残業=頑張っている」「残業=良いこと」という認識が間違いだということをわかってもらわなければいけません。

反対に「残業=仕事ができない人」「残業=かっこ悪い」という認識を持ってもらうことが必要です。

結局「仕事量=集中度×時間」だということを理解してもらうしかないのです。

だからもっと残業はかっこ悪いんだというイメージを植えつけた方がいいのです。

5.ノー残業手当

一番即効性があるのはこれだと思います。

実際導入できる、できないの議論はここでは置いておきます。

ですが、一般企業が導入できていて医療機関が導入できない道理はありません。

 

そもそもノー残業手当とは何かという説明をしておきます。

これはその名のとおりその月に残業をしなかった場合に出る手当のことです。

それなら残業した場合はどうかといいますとそこには当然残業手当が出ます。

だったら結局どうなっているのかということですが、現在この制度を導入しているはるやまホールディングスの例を見ると以下のようになっています。

 

パターン1

 

残業が0時間の場合は満額支給(15,000円)

 

パターン2

 

残業手当が5,000円の場合 → 15,000円-5000円=10,000円がノー残業手当として支給

 

残業代と合わせて合計15,000円となる

 

パターン3

 

残業手当が20,000円の場合 → 残業手当を優先する(ノー残業手当なし)

これは一般企業だからできることなのか、またそれもその企業の経営者だからこそできることなのかはわかりません。

ですがひとつ言えることは間違いなく残業は削減されるということです。

現実問題として医療事務は薄給ですので毎月一定の残業代を見越した働き方をしている人っていると思います。

時間内に終わらせようとすればできないことではない。

でもそこまで詰めずに、なおかつ短時間の残業を月数回すれば業務量的にも苦しくはないし一定の残業手当はつく。

上司から注意されることもないのでそれがベスト、として働いている人がいてもおかしくはありません。

そのような人にただ単に残業時間を減らして下さいと言ってもそれはなかなかに難しい。

それは給料を減らす行為なので積極的に行ってくれるはずがないからです。

そんな時にこのノー残業手当があれば、残業をなくすモチベーションが生まれますのでとても効果的なのです

まとめ

 

今回紹介した5つの方法は残業削減にはとても有効です。

1つ取り入れるでもいいですし、複数絡ませていくのもより効果的です。

ぜひ試してください。

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