以前、記事の中で
「医療事務という仕事は患者の役に立ち、法人の役に立ち、院内の各部門の役に立つという人の役に立っている率がハンパない超やりがいのある仕事です」
と書きました。
ですが実際のところそのようなやりがい、仕事の喜びを感じることはなかなか難しい面があります。
何をもってやりがいと感じるか、また人の役に立っていると今感じているかというのは個々によってさまざまです。
新人の頃などは特に仕事へのモチベーションをどう維持していけばいいのかわからないという人も多いと思います。
今回はそのためには成功体験が大事ですよ、ということについて話していきます。
目次
まずは成功体験を積もう!【仕事で成長するために】
結論
小さなことでもいいのでまずは成功体験を積みましょう。
成功体験
成功と失敗
昔の記事で「成長するには挫折がセットです。成功しているときはそこから学べることはあまりないが、失敗からは多くのことが学べます。」書きました。
挫折と挑戦それが成長につながるのだと。
その主張に変わりはないのですがそこではこうも書きました。
(中略)挑戦→失敗→倒れる→起き上がる→挑戦・・・と続けていけばいつか成功します。
なぜなら理論上失敗なんて存在しないからです。
大事なことはしっかり起き上がることです。
それがないと次の挑戦につながりませんので。
ここで言いたかったことは途中でやめずに続けることが大事。
起き上がってつねに前に進んで行ければいつか成功できるんだよってことです。
ですがそもそも続けられない、続けるほど気力がもたないっていう人も中にはいます。
だとしたら怖がらず失敗しろとか、挫折しても起き上がればいいんだという主張は意味をなさないわけです。
そもそも論として、その手前の「続ける」ということをどうとらえるのかという問題になります。
どうしたら続けられる?
「あのとき諦めず頑張って続けたから結果を出せました」
「必ず成功すると信じて続けてきた結果今があります」
というようなことはよく聞く話です。
そうだよねって納得してしまいがちですが本当にそうなのでしょうか。
これって実は逆ではないでしょうか。
続けたから結果が出たのではなく、結果が出たから続けられたんじゃないかと。
結果を出した人、成功した人はとかく自分のことを美化しがちです。
これだけ頑張ったんだから、これだけ続けてきたんだから、と思いたいのです。
自分をほめたいのです。
それを否定する気はありません。
とても自然なことです。
ですが実際結果が出ないのに続けられる人ってそんなに多くありません。
何の成果も得られないまま、ひたすら歯をくいしばって頑張り続けられる人ってほんとに一握りの人しかいません。
大多数の人はそんな結果が出ない状態がずっと続くようならば耐えることは不可能です。
きっとやめてしまいます。
つまり続けられたから成功したと思っている人も、実は結果が出たから続けられたんじゃないかということです。
仕事が上手くいって成長する初期の段階には、同僚や上司にほめられて嬉しいというステップがきっとあるはずです。
たとえば、新人がレセプトを一生懸命見た結果上司から「よく見れている、よく勉強している」と言われればそれは嬉しいことであり、
もっとほめられたい、もっと精度を上げていけるように頑張ろうと思うようになります。
それが成長へとつながっていきます。
ですがその上司の評価が何もないままで、地道に努力していくというのはかなり苦しいことです。
そしてそれで努力を続けられる人ってかなり強いメンタルの持ち主です。
しかしそんな人はほとんどいません。
何の結果も出ない、周りからも認めてもらえない状況でものごとを続けられるほど人間は強くないのです。
必ずそこには自分に自信を持たせてくれる成功体験が存在しているのです。
成功体験とは
人は大小の差はあれ成功体験の積み重ねにより学びを継続し続けることができます。
そしてまたモチベーションを維持することが可能になります。
つまり、成功体験を積むことで自信が持てるようになり、一度成功体験を得るとさらに成功体験を得ようと努力していけるようになるということです。
成功体験のメリット
それでは成功体験のメリットって何なのでしょうか?
1.自信が持てる
これが1番大きいです。
仕事での成功体験の積み重ねは「やればできる」という自己肯定感、自己効力感を得やすくなります。
これがあればさらに他のこともやってみようというアクティブな仕事の仕方ができるようになっていきます。
2.主体的に行動できる
思考がつねに前向きになりますので、どんなことでもできるだろうと思い主体的に行動できるようになります。
さらに行動するときもただ突き進むだけでなく、これまでの成功体験をもとに成功までのプロセスをしっかり考えられ行動できるので、より早く成長することが可能になります。
一度の成功体験が未来を変える
自分を信じるか、自分に諦めるか
過去に成功体験がある人とない人とではその先の未来がまったく変わってきます。
たとえば、外来レセプト担当をしていたAさんとBさんが同時に診療情報管理室に異動になったとします。
どちらもまったくの未経験です。
ただ1点違うところはAさんは外レセ担当時に査定対策に取り組み成果を出し、上司や同僚にほめられた経験があるということです。
それに対してBさんは特にそのような経験はしてきていません。
この2人がまったくの未経験の部署に入ると当然ながらちんぷんかんぷんです。
そもそも入院係さえも経験がないのですから入退院、様式1、EFファイル、手術などわからないことだらけです。
そして理解不足からの入力ミス、ケアレスミスなどが日々出てくることになります。
こんな場合成功体験のある、なしが大きく左右します。
Aさんは今現在が上手くいっていなくても、試行錯誤して学んでいくことできっと結果が出るとわかっています。
それは一度外レセ時代に成功体験をしているからです。
苦しくても難しくてもやり方を工夫したり努力を積み重ねることによって成功する。
つまり、やり続けないと成功しないということを知っています。
対してBさんはそのような経験がないので難しい、わからないと感じれば頑張ることをやめてしまいます。
自分に諦めてしまうのです。
たった一度の成功体験があるだけでその後の仕事、人生の苦難を乗り越えやすくできるのです。
成功体験を作ろう
ですので大事なことは成功体験を作るということです。
しかし、いきなり成功体験を作れと言われても何をどうすればいいのかわかりません。
これはあまり大げさにとらえないことです。
小さなことでも目標を作ってそれを達成すればそれが成功体験となります。
ポイントは目標を立ててそれに集中することです。
そしてコツコツやることが大切です。
成功体験なんてそんな簡単に手に入るものではありません。
とかく今の時代はドラマでもアニメでもまたたく間に成功にたどりつけると錯覚させてしまうようなものが多すぎます。
それらはあくまでフィクションです。
作られた理想像です。
人生はそんな簡単に上へは登れません。
人生にエレベーターはありません。
人生のらせん階段を着実に登っていくほかないのです。
そのためには目の前のタスクに集中して確実にこなしていくことしかありません。
それが結果的には成功体験へとつながります。
まとめ
僕たちが目指すべき医療事務員像とはつねにチャレンジできる医療事務員です。
これから先、受け身の医療事務員ではできる仕事はなくなっていきます。
社会保障、診療報酬、ICTと刻一刻外部環境は変化していきます。
そのときその変化を待つ姿勢ではもうついていけなくなります。
自ら情報をとりにいく姿勢、新しいことを学ぶ姿勢、それがないとその人の存在意義や価値が薄れていきます。
ですので必須なのが挑戦力なのです。
そしてそのようなマインドがある人というのは必ず成功体験の積み重ねを行っています。
たとえ1つひとつは小さいことであっても、それが積み重なることによって強力な成功体験として自身を支えてくれることになります。
さらに成功する回数を重ねることによって、どんどん自分に自信がついてモチベーションアップにつながります。
小さくてもいいのです。
その小さな成功体験を増やしていくことを目指しましょう。
できるかできないかを考える必要はありません。
とりあえず一歩だけ踏み出してみましょう。
そこからすべてが変わります。