経験者なのに中途採用者が即戦力になれない理由

「最近入ってきた中途採用の人、使えないなあ」と思ったことはありませんか?

医療事務は経験者優遇の世界。

だったらその経験が評価されて転職してきたはずなのに、全然使えない人って実際いるものです。

なぜこんなことが起こるのでしょう?

今後転職を視野に入れている人は、中途採用者のデメリットを十分理解しておきましょう。

逆に受け入れる職場の人は、中途採用者がすぐに活躍できない理由を知ることで、どうやったらその人を活かせるのかのヒントがきっと見つかるはずです。

経験者なのに中途採用者が即戦力になれない理由

結論

 

新しい職場で活躍するためにまず必要なのは「馴染むこと」です。

活躍できない中途採用者の特徴

まず経験者なのに上手くいかない人の特徴を挙げると、次の2点になります。

・自分のやり方を曲げない

 

・経験者というプライドが捨てられない

自分のやり方をを曲げない

このタイプの一番の問題は、組織の輪を乱すこと。

その結果、周りからの協力を得られなくなります。

そして当然のように孤立。

こうなると能力うんぬん関係なく、仕事ができる人になんかなれません。

仕事とは仲間がいてこそ成り立つもの。

この認識が足りていないのです。

経験者というプライドが捨てられない

中途採用者で上手くいかない人は、間違いなくこの「プライド」を持っています。

この人は自分が経験者であるということに、強いこだわりを持っています。

以前に医療事務歴5年(うち入院係2年)という職歴の人を、中途で入院係として採用したことがあります。

採用の面接の感じでは、すぐに入院係として仕事ができるとこちらは踏んでいました。

しかし実際は即戦力どころかマイナス要員でした。

同じミスを繰り返す、ミスを素直に認めない、いいわけをする。

ただ周りの負担を増やしているだけの状況。

その人の口ぐせが「前の職場ではこのやり方でした」というものでした。

中途採用者で上手くいかない人の全員に欠けているものが、この部分です。

つまり「自分を客観視する力」と「謙虚さ」。

新しい職場なんだから新たにそこでのやり方を学ぶ必要がある、ということに気づいていないのです。

自分は経験者なんだからやることは同じ。

そういう感覚を持っています。

医療事務がなぜ経験者を優遇するのかといえば、その過去の経験によって現場でイチから教える必要がないからです。

ただしそれには条件があります。

それは、その経験値を柔軟に転用できる人、ということです。

要するにその職場でしか通用しないやり方を、そのまま覚えていることを経験値としている人では意味がないのです。

大切なのは、なぜそのやり方をしていたのかという根っこの部分を理解できていることです。

その理解さえできていれば、枝葉の部分はいくらでも応用が効きます。

しかし中途採用者で上手くいかない人は、そこを理解していない。

ただ前の職場のやり方だけを覚えている。

そして執拗にそれにこだわる。

そこには自分が周りにどう見られているかという客観性と、貪欲に新しいことを学ぼうという謙虚さがまったくありません。

それを得るにはまず経験者というプライドを捨てないといけないことが、その人にはわからないのです。

中途採用者が即戦力になれない理由

ここまで見てきた活躍できない中途採用者の特徴が、そのまま中途採用者が即戦力になれない理由にもなります。

ですがここでもうひとつ大事な点があります。

それは中途採用者を受け入れる職場側の問題です。

要するに中途採用者の思いと受け入れる職場の思いのアンマッチが、現場で起こってしまうということです。

それが次に示す「中途採用者のジレンマ」です。

中途採用者のジレンマ

 

ジレンマ

 

・ある問題に対して2つの選択肢が存在し、そのどちらを選んでも何らかの不利益があり、態度を決めかねる状態。葛藤。

 

・哲学や議論、修辞学の分野において前提を受け入れると2つの選択肢の導く結論がともに受け入れがたいものになることを示す論法。日本語では両刀論法ともいう。

 

(ウィキペディア)

ご存じのとおりジレンマとは「板ばさみ」や「2方向からの相容れない要求によって身動きがとれない」状況を指します。

ゲーム理論における「囚人のジレンマ」などは有名ですよね。

そしてまさにそのような状況が中途入職者には待っています。

つまり、

・中途採用者なので早々に成果を出したい。そのためには周りとの信頼関係の構築こそが鍵となる。

 

・その信頼関係の構築には自身の成果が必要である。

ということです。

中途採用者が最初最もキツイのがこのジレンマです。

もうすでに中途採用者という時点で周りからは色眼鏡で見られています。

「まあ、お手並み拝見といきましょうか」ってことです。

どれくらいの実力がある人なのか?

その初期の周りの評価を後からひっくり返すというのは至難のワザです。

もうそこでだいたいの評価は決まってしまいます。

入職初期のバイアスを拭い去るというのは、かなりむずかしいのです。

だからこそ最初が肝心とばかりに中途採用者は気合いを入れてのぞむのですが、そこは間違いなく空回りします。

なぜなら周りとの信頼関係が築けていないからです。

だから周りの協力なんて得られない。

転職先で自分一人で成果を出せる人なんていません。

「中途採用者だから即戦力なんでしょ」という圧を感じながら、でもどうにもできないという葛藤を抱えることになるのです。

中途採用者の苦悩

中途採用者が完全に組織に馴染み力を発揮するまでには、クリアしなくてはいけない課題がいくつもあります。

独自スキルの習得

 

その職場での仕事のやり方、スキルや知識を新たに習得する必要があります。

 

暗黙のルールの理解

 

その職場ならではの慣習、常識、それを理解する必要があります。

 

信頼関係の構築

 

信頼関係を築かなければ仕事なんて進みません。

 

学習棄却

 

いわゆる学びなおしです。前職での知識、体験をどれだけ棄却できるかってことです。

新しい環境に適応するためにここが重要になります。

これらすべてをクリアしないと、中途採用者が新しい職場に馴染むということにはなりません。

そして最もやっかいなのが、これらにはそれ相応の時間が必要だということです。

なのにその時間的余裕を周りは許しません。

なぜならあなたは中途採用者だからです。

新人ではなく経験者だからです。

しかし新人でないからこそ、その組織の色に染まるのには時間がかかります。

そのことを理解してくれる周りの人なんて一人もいないのです。

まとめ

繰り返しになりますが、経験者なのに中途採用者が即戦力になれない理由は、新しい職場にすぐには馴染めないからです。

これは中途採用者と職場のどちらにも問題があります。

中途採用者はとにかく馴染む努力をしないといけません。

たまに「うちのやり方は古いからどんどん提案して」「今までの経験を活かして指導してあげて」と事前に言われていて、入職後にそれを実行し大失敗する人がいます。

もちろん積極的に働きかけることは必要ですが、どこの誰だかわからない人にいきなりモノ申されても、受け入れられない職場の方が多いでしょう。

ですから最初はあせらずに、職場の人や業務の理解に努めましょう。

また受け入れる職場側は、最初過度に期待するのはやめましょう。

周りとの信頼関係ができていないのに、転職してきていきなり活躍できるなんて人はまずいません。

ちゃんと実力がある人ならそのうち結果は出せるはずなので、少し長い目で見てあげましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です