男性と女性では脳の構造が違うので、基本的な考え方も違うって聞いた事があると思います。
男性には男性特有の、女性には女性特有の思考のクセというのがあります。
評価したがる「男性脳」、共感してほしい「女性脳」といった分け方で男女の違いを解説している記事もたくさんあります。
しかし実際にはそれによって男女を明確に2つのグループに分けることはできません。
なぜならそこには、両方の特性を併せ持ったバランス型が存在するからです。
そうは言っても男性脳、女性脳といったカテゴライズはやはり存在しており、個人差はあっても大枠の部分では当たっています。
それなら医療事務に向いているのは「男性脳」「女性脳」のどちらなのかをみてみましょう。
「男性脳」「女性脳」の違いを理解した上で、医療事務と上手に付き合いましょう。
目次
男性脳VS女性脳、医療事務向きなのはどちら?
結論
受付・計算・会計・レセプト業務なら「女性脳」、管理・分析業務なら「男性脳」が向いています。
男性脳と女性脳の違い
男性脳と女性脳の見分け方
まず男性脳と女性脳の見分け方を知っておきましょう。
男性だから男性脳、女性脳だから女性脳ということでは決してありません。
男性でも女性脳の人、女性でも男性脳の人は少数ながらいます。
そしてそれを簡単に見分けるのが、二本指の法則(ジョンマニングの法則)です。
この法則はすごくシンプルです。
・男性脳の人は人差し指より薬指の方が長い
・女性脳の人は薬指より人差し指の方が長い
というわけで、男性は薬指が、女性は人差し指が長いのが普通です。
しかしそれぞれ10%くらいは逆の人がいます。
男性脳と女性脳の違い
見分け方がわかった所で、次に男性脳と女性脳の違いを3つのポイントで見ていきます。
その①「競争」と「共感」(一番になりたい男性、みんなと一緒がいい女性)
男性脳は優位に立ちたがり、女性脳は共感しようとする。
ここが両者の大きな違いです。
男性脳はまず自分の評価にこだわります。
自分はこんなすごいことを知っているんだと誇示したい、自慢したい、優位に立ちたいと考える。
たとえば、診療報酬改定時の場合。
上司が男性の場合、情報をキャッチアップしていく中でまだ誰もが知らないであろう情報は、まず自分だけが知っている情報にしようとします。
相手よりも優位に立とうとするのです。
そういうポジションをとり「オレはこんなことまですでに知っているんだ」と誇示した上、で教えたいという気持ちが働きます。
対して女性が上司の場合、その情報はいち早く周りとシェアしたいと考えます。
「専有」と「共有」という明確な違いが男女にはあります。
その②「シングルタスク」と「マルチタスク」(ひとつに集中する男性、同時進行ができる女性)
男性脳は基本的にひとつのことしかできません。
シングルタスカー、それが男性脳の特徴です。
一方女性脳はマルチタスクです。
ながら作業がとても得意です。
仕事においていくつもの作業を、同時に行うことができます。
たとえば、受付業務をしつつも電話対応も行い、おまけにレセプト点検もするようなマルチタスクを平然とこなします。
「シングルタスク」と「マルチタスク」という大きな違いが男女にはあります。
その③「論理型」と「感情型」(理屈で行動する男性、感覚で行動する女性)
男性脳はものごとを論理的に、そしてシステム的に考えます。
ですので、言われたことを言われたとおりに、忠実にこなそうとします。
一方女性脳は言葉の裏にある「感情」を重視します。
女性が発する言葉には、その前後に言葉になっていない言葉があります。
たとえば、忙しく目の前を動き回っている女性職員に対して男性職員は、女性職員が手伝ってほしいと思っていることに気づかないことがあります。
そして、その仕事が終わるころ「なんでこんな急な仕事を一人でやらなきゃいけないの?」と愚痴る女性職員に、相手を思いやる優しい気持ちで「言ってくれればやったのに」と言ったらひんしゅくを買ってしまう、なんてことが起こります。
要するに「言われなきゃわからない」のが男性脳で、「言われなくてもわかってほしい」のが女性脳なのです。
男性脳と女性脳と医療事務
では「男性脳」「女性脳」の特性を理解した上で、どちらが医療事務に向いているのかを見てみましょう。
結論から言うと完全に「女性脳」の方が向いています。
医療事務は女性脳のためにある仕事といっても過言ではありません。
医療事務業務の大部分は、マルチタスクを必要とします。
シングルタスクで間に合う業務ってなかなかありません。
Aという業務を行いながら、Bという業務も同時並行で行う。
そんな仕事ばかりです。
またAという業務が終わったら次にBという業務をしようとしていたら、急遽Cという業務がそのあいだに差し込まれてくる、なんてことも日常茶飯事です。
ですので絶対必要なスキルは臨機応変さです。
それがない人は厳しい。
自分の仕事の隅々にまでこだわりがある、シングルタスクしかできないという人に医療事務は向きません。
また医療事務は圧倒的に女性の職場です。
よって円滑に業務を回そうと思ったら、なくてはならないのが共感力です。
これがないとコミュニケーションがとどこおります。
周りの協力が得られなくなります。
僕自身過去にどれだけ、これみよがしにアドバイスをしたり評価したりして、女性陣から拒否られたことがあるか、これには枚挙にいとまがありません。
とにかく「共感」「マルチタスク」「感情型」この3つを兼ね備えている人の方が、圧倒的に医療事務の仕事はできます。
逆に「競争」「シングルタスク」「論理型」は嫌われます。
男性のみなさんは僕のようにならないよう気をつけましょう。
ですがここまでの話が、医療事務のすべてに当てはまるわけではありません。
ここまでの話は、一般的に医療事務の仕事と認知されている部分です。
それはつまり受付・計算・会計・レセプト業務という部分です。
しかし医療事務の仕事は、それがすべてではありません。
まだその先があります。
それは管理業務や分析業務です。
この分野に関しては「シングルタスク」「論理型」が有利です。
この辺りのいわゆる医療経営に関わってくるところは、この先ますます重要性が増してきます。
よって「男性脳」の出番も大いにあります。
結局医療事務に関しては「男性脳」「女性脳」の両方を兼ね備えておく必要があるということです。
まとめ
男性脳VS女性脳、医療事務向きなのはどちら?
この質問に対する答えは「どちらも向いている」です。
ただし、それぞれ使いどころが違う、ということです。
とは言っても「女性脳」の方が向いていると言わざるをえない現実があります。
なぜなら使いどころが違うと言いましたが、その使いどころの大部分が女性脳を使う場面になるからです。
つまり「男性脳」の方が向いているとされる管理、分析業務まで関わる人があまりいない、ということです。
そもそも「医療事務って受付・計算・会計・レセプト業務のことです」って思っている医療事務員は多いです。
それくらい医療事務のイメージは固定化されています。
繰り返しになりますが、たしかに受付・計算・会計・レセプト業務だけをするのであれば女性脳が有利です。
それらの業務特性に合っています。
でもこの先の医事業務はそこだけには収まらなくなるんだということを、現役もこれから医療事務を目指す人も認識しておく必要があります。
この先の医療事務は次のようになります。
・AIの普及によって単純な事務処理スキルは、必要のないものとして淘汰される。
・AIと人間との役割分担が重要になる。
・AI時代に必要なスキルは対人関係力と創造力。
・思考する力、創造する力、判断する力が重要。
つまりこの先絶対必要なスキルは「思考する力」「創造する力」「判断する力」です。
そのためには問題をしっかり捉え、考え抜く力というものがないといけません。
要するに「シングルタスク」「論理型」の特性が必要となる場面は必ずやってきます。
結論として医療事務には「男性脳」「女性脳」のどちらの特性も重要ということです。
ぜひ両方を併せ持つ「バランス型」を目指しましょう。
それこそが理想の医療事務員像です。