医療事務の仕事ってほぼルーチン化されています。
それはひと月の流れを見てもそうですし、一日の流れを見てもそうです。
ですので基本的に毎月同じようなことが繰り返されていきます。
だからこそフィードバックが有効で、過去と比較して現状を把握することがしやすいという利点があります。
そしてそこからいろんな改善案を導き出せるということもあります。
反面、そのような視点を持っていなければ、単に毎月同じことが繰り返されるという事象にだけ目がいってしまい、特に何も得るものがないというような錯覚におちいる場合があります。
つまり仕事に飽きるという状態です。
特に目標もやりがいもない状態。
誰でも多かれ少なかれそんな状態に置かれたことってあるのではないでしょうか。
僕も過去にそんな時期がありました。
そしてそんな時期はとてもつらく、苦しかったです。
もし今あなたが「仕事に飽きた」「やる気が出ない」と少しでも感じているのであれば、その原因を知っておきましょう。
そしてその対策を練りましょう。
この記事では2つのアクションプランを提案します。
仕事に飽きたと感じるあなたの現状を変えるきっかけにきっとなるはずです。
目次
「仕事に飽きた」そんな時の対処法2つ【医療事務がつまらない】
結論
・新しいことに挑戦する
・転職活動をする
仕事が飽きるマインドセット
まず本題に入る前に言っておきます。
毎月同じことの繰り返しでつまらない、飽きるという人はそれが医療事務の仕事でなくてもきっとそうなります。
そもそも論として、それはあなたのマインドセットが変わらなければどうにもならない問題です。
それは職種の問題ではありません。
つまり医療事務だから飽きるということではないということ。
一日の流れが同じ、一月の流れが同じといっても、まったく同じなわけがありません。
そこから新たに学ぶことが、ひとつもないなんてことはありえません。
それは自分がそう思い込んでいるだけ。
仕事に向かう姿勢がそうなっているだけなのです。
一日中何も起こらない仕事なんかないのです。
もしそんな日が一日でもあるというのであれば、あなたはもはや仕事をしていません。
それは仕事をしているふりです
本当に仕事をしているのであれば、日々気づくことはあるし、学べることはいくらでもあります。
結局はマインドセットしだいなのです。
ですがそうはいっても飽きてくる時や、ダレてくる時がないとは言いません。
そりゃあ人間ですから、そう感じるタイミングっていうのは誰だって多かれ少なかれあるはずです。
なにかモチベーションが上がらない、やる気スイッチが入らない、仕事つまんないというタイミングは誰にだって訪れる可能性は十分あります。
仕事に飽きたと感じる原因
ではなぜ仕事に飽きたと感じてしまうのでしょうか?
その原因は次の2点です。
・同じ業務を繰り返し行っている
・業務を通じた成長を実感できない
同じ業務を繰り返し行っている
いくら仕事とはいえ同じ業務の繰り返しでは飽きてきて当然です。
特に経験もスキルも身についてくる中堅クラス以降は、業務に対する慣れと共に仕事が退屈だと思う人が出てきても不思議ではありません。
業務を通じた成長を実感できない
自分のスキルが向上していることを感じたり、良い経験を積めていることを実感できないと、仕事に前向きに取り組む意欲は下がっていきます。
また上司から評価されていることが感じ取れない時も、仕事のモチベーションは下がっていきます。
この2点からわかることは、あなたは成長したということです。
仕事に飽きるということは悪いことではありません。
つまらない仕事というのは頑張る必要のない楽な仕事ということ。
つまり、それぐらいあなたは成長したという証なのです。
そしてここでどういうマインドセットを持つかで、その先が大きく変わります。
仕事にやりがいを持てる人なのか、持てない人なのか。
モチベが高い人なのか、低い人なのか。
どうしたら仕事にやりがいの持てる、モチベが高い人になれるのか。
そのアクションプランを次に見ていきましょう。
仕事に飽きた時の対処法
新しいことに挑戦する
仕事に飽きてきた、ダレてきたというのは新人ではまず起こりません。
これにおちいるのは新人を過ぎたあとの中堅クラス以降です。
いわゆる仕事のマンネリ期です。
ひととおりの仕事は経験し、普通にこなせる。
だからといって次のステップアップが何かが明確に見えていない状態。
ある意味一番しんどい時期です。
自分なりに頑張っているのに評価されている感じもしないし、自分自身でも成長している実感が持てないという期間。
誰でもそんな時期って来るものじゃないでしょうか。
僕も主任になる前は、そんな思いを強く持っていました。
「何のために頑張っているのだろう」
「何の評価もされていないんじゃないか」
そんなことばかり考えていました。
今思えばかなりモチベが低かった時代でした。
そして当時のその原因というのが
・同じことの繰り返し
・チャレンジする機会がない(もしくは自分で見いだせない)
・楽しさが見いだせない
というものでした。
こうなる根本的な原因は何かというと、すべてが受け身な仕事のやり方だったからです。
言われたことはやる、任された仕事はきちんと行う、それしかしていませんでした。
そして失敗を避けるために、チャレンジングなことには一切手を出さない。
要するに自分で考え、ポジティブに行う仕事のやり方をとっていなかったのです。
マンネリ化させていたのは自分自身でした。
もし今当時の僕のような実感を抱いている人がいるのでしたら、ぜひやってほしいことがあります。
それは何でもいいので新しいことに挑戦することです。
これまでやらなかったことをやる。
面白そうだと思ったらためらわずにやる。
別に仕事に直接関係なくても構いません。
これは何を重要視しているのかというと、試行回数を増やすということです。
自分のコンフォートゾーンから、半歩抜け出すきっかけをつかむということです。
仕事に飽きるというのは、そもそもがマインドセットの問題だと言いました。
だとするならば、そのマインドセットを変えていくには、自分の価値観を動かす経験を得なければいけないのです。
そしてそれは日々のルーチン化された行動の範囲内では、絶対不可能なのです。
そこを打ち破るには、自分なりの新たな試みが必要です。
仕事において違う業務をさせてくれと上司に直談判するのもいいでしょう。
診療情報管理士、医療情報技師、施設基準管理士、医療経営士などの資格取得を目指してみるでもいいでしょう。
またプライベートで新しい趣味を始めるのもいいでしょう。
何が自分の価値観に影響を及ぼすことなのかは、やってみないとわかりません。
とにかく手を出してみる、試してみる、それが大事です。
転職活動をする
もう一点有効なのが転職活動を行うことです。
これは何も実際転職しましょうと言ってるわけではありません。
結果的に転職してもいいと思いますが、真意はそこではありません。
その真意は、自分を客観視するということです。
違う言い方をすれば、自分に刺激を入れるということです。
僕はかつて転職活動をしたことがあります。
転職活動の利点は、外部の評価を受けられることです。
そして自院と他院の医事課の比較ができることです。
つまり自分の今の状況を客観視できるのです。
だからこそ自院のメリット、デメリットという分析も可能になります。
そういうことがなければ完全に井の中の蛙となってしまいます。

仕事に飽きているというのは一種の甘えです。
自分の実力のなさが自分でわかっていない。
そこを十分思い知る意味でも、転職活動は一度してみた方がいいと思います。
今まで見えてこなかった自分の課題というものに、気づけるきっかけになるかもしれません。
まとめ
医療事務がつまんない、飽きたというのはおごりであり傲慢さの極みです。
自分を買いかぶりすぎだし、自分を客観視できていません。
そもそも本当に飽きるなんてあり得ません。
だって医療事務って受付・計算・会計・診療報酬請求・施設基準・統計分析・企画・管理など多種多様な業務があるのです。
そもそもそれらすべては経験していないでしょう?
あなたが経験しているのは医療事務のほんの一部にすぎません。
医療事務ってもっと奥深いのです。
そして深堀りすればするほどもっと興味が出てくるはずです。
でも多くの人はそこまでは達してはいない。
外来レセプトも入院レセプトも自賠も労災も経験していても、医療事務フルコンプリートではないのです。
それはまだ医療事務の外側にすぎません。
本当の中核はその先にあります。
そこに達せずして飽きることはあり得ないのです。
だからまずはそこまで達してください。
外来レセプトや入院レセプトの10年選手の中には、もうそこが医療事務の最終地点かのように捉えている人もいますがそれは違います。
レセプトを見れるということが、医療事務の頂点と考えているようでは甘すぎです。
レセプトなんて経験を積めば誰でも見れるようになります。
そして将来的にはそれはAIの役目です。
人間の役目はその先にあります。
点検、集計、分析の結果いかに経営改善につなげていくか、収益の最大化を成し遂げるか、その視点、能力を高めていくことこそ今後の医療事務員の役目です。
そういう意味ではいくらでも深堀りできる仕事ですし、深堀りしていかなくてはいけないのです。
医療事務に飽きたと思っているあなたは、まだ本当の医療事務を経験していないだけです。
最後にこれだけは断言しておきます。
医療事務は決して飽きる仕事ではない、と。