【医療事務の仕事】このままでいいのか?って思えていればそれでいい【続ける?辞める?】

仕事って20歳前後から始めて定年が60歳として、約40年くらいあります。

それこそ今後はその定年が伸びるのは確実で、仮に70歳まで伸びると約50年働くことになります。

そして終身雇用制度が崩壊しつつある現在、最初に入った職場で定年まで続けるというのはもう現実的ではなくなってきています。

よって今後ますます転職することへのハードルは下がっていきます。

それが世間の流れです。

ですが医療事務業界はその流れには乗っていません。

転職する人はまだまだ少数派です。

またたとえば、前職の職場がクリニックで今回が病院であれば、同じ医療事務といえどもそれまでの経験は活かしにくい。

医療事務において経験者有利という方程式は成り立たない、というのは以前に書いたとおりです。

【転職】医療事務経験者が有利なんてウソです

有利になるのは、ひとつの職場でずーっと居続けている場合のみ。

それが医療事務です。

ですので経験年数が長くなればなるほど他へは移りづらくなります。

そして、そうした場合に自身で葛藤することになります。

「自分はこのままでいいのか?」

「かといってまたゼロから始めるのか?」

という葛藤です。

「このままの仕事でいいのか」という働くことへの違和感や不安。

この感情は誰でも抱く可能性があります。

僕もかつてそんな悩みを持っていたことがありました。

そんな場合一体どう対処すべきなのか?

どういうマインドを持つべきなのか?

その点を掘り下げます。

「このまま仕事をずっと続けていっていいものだろうか?」とあなたが少しでも感じているならば、この先をぜひお読みください。

あなたの悩みの解決の糸口が見つかるかもしれません。

【医療事務の仕事】このままでいいのか?って思えていればそれでいい【続ける?辞める?】

 

結論

 

今の仕事に違和感や不安を持つことは、悪いことではありません。

 

自分の働き方に疑問を持たなくなったら、そこで終わりです。

このままでいいのか?という不安

なぜこのまま仕事を続けることに不安を感じるのか?

なぜあなたは「このままの仕事でいいのか」と、働くことに違和感や不安を覚えるのでしょう?

このまま一生仕事を続けるにあたっての不安はなんなのか?

順調にうまくいってればそんなことは考えませんから、必ずその理由があるはずです。

・仕事のやりがいや充実感を感じられないから

 

・将来の成長した自分の姿が想像できないから

 

・この先のキャリアアップが見込めないから

 

・いつまで経っても残業が減らず、なかなか休めないから

 

・給料が上がっていく見込みがないから

 

・本当はやりたいことがあるけど辞める勇気がないから

主だった理由はこんなところでしょうか。

僕も過去に同じような感情を持ったことがあります。

それも一度や二度ではありません。

深夜までのレセプト残業、こよみ関係なしの休日出勤、ほぼ上がらない給料、同じ仕事をし続けることで上がらないスキル。

「仕事のやりがいって何だろう?」

「このままこの職場にいて未来はあるのか?」

そんなことを真剣に悩んでいた時期があります。

この問題に明確な答えが出ることはありません。

そんなものがあるなら、そもそも悩みませんので。

だったらこの悩みはやっかいな問題かといえば、そうではありません。

今となってわかることですが、そんな不安があったからこそ今があるといえます。

つまり不安があるからこそ、現状をなんとかしようという意識が働くということです。

 

僕は24歳で最初の病院に就職して8年目に現在の病院に転職しています。

その後は15年間継続して勤めていて今に至ります。

そして仕事への違和感、不安を感じたのは現在の病院に入ってからの方が多いです。

もちろん最初の病院でもそんな不安を感じたことはあります。

だからこそ転職したわけで。

しかし転職後の方がより不安は強かったです。

でももう一度転職するということは、まったく頭にありませんでした。

とにかくやれる限りはやってみよう、と腹をくくりました。

そして一体何に不安を感じているのか、そこを明確にすることから始めました。

不安というのは得体のしれないものだから不安なのです。

その得体をしることが大切です。

つまりそれは現状の自分と向き合うということ。

「できない自分」という現実を受け入れるということです。

今思えば徹底的に現実を見たことが大きなプラスでした。

「やればできるはず」とか「こうしてくれたら、うまくできたのに」という淡い希望や願望というものはすべて捨てました。

不安を打ち消すには徹頭徹尾、現実主義。

目の前の問題から逃げない。

もしかしたら逃げてもいい場面もあったのかもしれない。

それくらいブラックな働き方をしていた時期もありました。

でも一番成長したと感じたのもその時期です。

すべては不安という感情の土台があったからこそできたことです。

そこでわかったのは、不安はマイナス要因ではない、むしろプラス要因だということ。

仕事を続けることに不安を感じてもいいんだ、ということです。

このままでいいのか?からの転職とそのアドバンテージ

仕事を続けることに不安を感じることがダメだ、と判断する人がとりやすい行動が転職です。

実際僕も転職というカードを一度使いました。

ですが冒頭でも触れたように、医療事務経験者有利説というのは間違いです。

唯一それが当てはまるのは、今までの自分のやり方を学び壊し、新たなことを学び直せる経験者である場合のみです。

そしてそのような人はなかなかいません。

ほとんどの人は経験で得た知識やスキルを一旦置いておき、ゼロベースで新たに学ぶなんてことはできません。

そこには必ず自分としてのプライド、自負というものが存在するからです。

それはあってもいいのですが、強すぎると弊害しかありません。

自分のプライドが邪魔をして、謙虚に教わるということができなくなります。

僕も今までそんな経験者を何人も見てきました。

ですので実際は経験者だから即戦力なんてことはほとんどありません。

経験者であろうと一から教わる姿勢が必要、それが現実です。

ならば経験年数が長いほど、他へ移ろうなんて気はなくなるもんです。

自分のアドバンテージは、居続けることによって膨れ上がることがわかっているからです。

このままでいいのか?という感情

このままでいいのか?

これは仕事をしていれば、誰だって抱く感情です。

特に新人や中堅の頃には思いがちです。

新人なら入職する前に想像していたのとは違う、中堅ならこのまま続けていても成長しないんじゃないか、などと感じます。

新人の「思っていたのとは違う」というのはただの甘えでしかなく 、違っていて当然です。

仕事ってそういうものです。

ですが中堅の「このまま続けていても成長しないんじゃないか」というのは切実な悩みです。

僕も身をもって経験したのでよくわかります。

 

医療事務というのは完全分業制です。

外来なら外来、入院なら入院担当を少なくとも数年は続けます。

本来医事課の実務経験というのは受付・計算・会計・診療報酬請求・施設基準・統計分析・企画・管理などすべてを網羅してこそ評価されるべきものです。

しかしそれらをまんべんなく経験するために、1年ごととかでローテーションしていれば表面的な部分しか学ぶことができません。

深みが足りないのです。

ですから外来担当ならそこで数年、入院担当でも数年というようなスパンで担当を持たせます。

その時に今度問題になるのが、逆にローテーションしないという状況です。

病院によってはそれこそ外来係5年です、入院係10年ですっていう人もゴロゴロいます。

そうなった時、もうそこに成長なんかないのです。

そのことは以前にも書いたとおりです。

【医療事務】入院係は5年で卒業すべき論

たとえば外来係を5年やっているとしたら、もう新しく学ぶこと、身につくことなんてほぼありません。

そこにあるのは惰性だけです。

この時の思考は人によって2パターンに分かれます。

1.自分のさじ加減で仕事ができて楽ちん

 

2.自分は成長していない

これは比率でいくと前者9割、後者1割ぐらいでしょう。

自分は成長していないからダメだと思える人ってそれぐらい少ないです。

多くの人は慣れがダレとなっていることにすら気づかない。

その日常に疑問を持たないのです。

だから「このままでいいのか」なんて思わない。

むしろ「このままでいい」と思っている。

何も変わらないでくれと。

しかしそんなことはあり得ません。

仕事って日々何かしら変わっていくものです。

ただその変化が明確に見えないので、自分で気づいていないだけです。

そして自分が気づく頃には、もう周りははるか先を進んでいるのです。

これは今後確実にそうなっていきます。

今までと同じスピードで進むと思っていたら大間違いです。

医療事務は今までがあまりにも変化するスピードが遅かっただけです

だから昔からの経験値だけでも、今まではやってこれました。

でもそんな貯金はもうありません。

入力やレセプトのスキルが重宝される時代はもう終わっていきます。

レセプト職人のような人では、もう通用しなくなる時代がこの先待っています。

それでもこのままでいいと思っているのならば、あまりにも医療事務の未来を楽天的にとらえすぎています。

このままでいいのか?と感じている若い世代の人へ

ここからは、まだ20代、30代の人に対して書いておきます。

もしあなたが「自分はこのままでいいのか?」と思い続けてもんもんとしているようであれば、今の環境から抜けるべきです。

かなり冷めた言い方ですが、医療事務はそんなに悩むほどたいそうな仕事ではありせん。

そして仮に他の病院へ移ったとして一から教わることになったとしても、やる気しだいで周りを追い抜くことは十分可能です。

だから今の職場を辞めることは、全然デメリットではない。

かえって経験を積めば積むほど、辞めることができなくなるのは前述のとおりです。

ベテランであるほど変化が怖い、そういうものです。

だったらベテランになるまでにどれだけチャレンジできるか、そこがポイントです。

ひとつの職場でチャレンジし続けられるならそれでいい。

でもそれが無理だと自分で感じるのであれば、転職は大いにアリです。

ただしそのためには、十分自分なりのロジックできちんとした答えを出した上で行動してください。

どちらにせよ「このままでいいのか?」と思えるあなたは素晴らしい。

不安は悪じゃないのです。

まとめ

 

最後にスティーブ・ジョブズの名言で締めることにします。

「もし今日が人生最後の日だったら、今日やることは本当にしたいことなのか?」

この問いに「NO」が何日も続くのなら、なにかを変えなくてはならない。

“If today were the last day of my life, would I want to do what I am about to do today?” And whenever the answer has been “No” for too many days in a row, I know I need to change something.

 

「このままでいいのか?」と問い続けること、そして何よりそれに対して行動すること、それが大事です。

あなたの行動で自分の未来を変えましょう。

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