【新人教育のコツ】はじめて教育係になったあなたが覚えておくべき鉄板の新人教育術

いよいよ新年度が始まりました。

新たに新人が入ってくる職場も多いことでしょう。

そしてそうなれば当然必要なのが新人教育です。

新人教育はとにかく難しい。

どう教えたらいいものか。

これは教育係になった人なら、誰もが抱く悩みです。

新人に限らず人に仕事を教えるってとても大変なことです。

僕も新人教育係になって一番最初の時は、すごく困りました。

どう教えるのがベストなのかがわからない。

そんな経験も踏まえた上で、もしあなたが今回はじめて教育係になったらという想定で話します。

新人教育の肝とは何かを確かめてください。

ぜひ新人教育のスキルを身につけ、有能な教育係になりましょう。

【新人教育のコツ】はじめて教育係になったあなたが覚えておくべき鉄板の新人教育術

 

結論

 

承認と否定のバランスが重要です。

新人教育のコツ

全肯定の是非

やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ

これは人を教えるという場合に知っておくべきとされている山本五十六の言葉です。

つまり

やってみせ → 自分でもできそうと感じる

 

言って聞かせて → やればできると思う

 

させてみせ → チャレンジしたりリラックスして「これならいける」と思う

 

褒めてやらねば → 成功体験が自信につながる

ということ。

この一連の作業を通じて「私は無力でない」ということを学習させ、自己効力感(やる気)を持たせていくことが大切です。

新人がもう一人前と見なせる時とは、主体的に動けるようになった時。

つまり教えたのち主体的に動いてもらうためには、この自己効力感が絶対必要になります。

いかに自己効力感を高めていってもらうか、その点を重要視していないといけない。

そしてそこで大事になってくるのが「ほめる」という行為です。

僕の若い頃には、そのようなアプローチは主流ではありませんでした。

主流は叱って育てる方法。

それこそほめられることなど、ほぼありませんでした。

しかし今の時代にそれをしてしまうと、育つどころが辞めてしまいます。

そもそも精神論、根性論がまかり通る時代ではありません。

ほめて育てるのは正しい手法であり、教育係はそのことをしっかり認識しておく必要があります。

ですがここで一つ考えるべき問題があります。

それはすべてをほめて育てるという方針で貫くのか、ということです。

つまり全肯定を良しとするのか?ということです。

自己効力感を高めてもらうために、つねにほめるということは正しいのか?ということです。

ヤーキーズ・ドットソンの法則

ここで一つの法則が鍵となります。

それがヤーキーズ・ドットソンの法則です。

簡単に説明すると

最高のパフォーマンスをするためには、ある程度の緊張感が必要であるが、一定以上の緊張感は逆効果である

ということです。

学習活動に対する動機づけの強さは、ある程度までは成果と正比例する。

しかし動機づけが強すぎる場合、成果はむしろ低下するということです。

プレッシャーがない状態 → パフォーマンスは上がらない

 

ある程度のプレッシャー → プレッシャーに合わせてパフォーマンスは向上する

 

一定以上のプレッシャー → パフォーマンスは低下

これからわかることは、ほめるだけでもいけないし、叱るだけでもいけない、ということです。

要は承認することと否定することのバランスが重要ってことです。

新人教育・新人育成のゴール

そもそもなんですが、新人教育、新人育成のゴールって何なのでしょう?

どういう状態が育成成功と判断できるレベルなのでしょう?

それはシンプルに答えるなら

その人が法人の利益を最大化する行動をとることができる

状態をいいます。

医事課の最大のミッションは、病院収益の最大化です。

そのことに対して貢献できるのか、戦力となるのか、突き詰めるとその一点です。

であるならば、その戦力要因へ育て上げることが新人教育の目的です。

そしてそのためには個人の自立、主体的な行動がとれる、ということが一番大切です。

仕事においてここが最重要ですが、たとえベテランであってもできていない人がいるのも事実。

だったら新人時代にいかにこの点を身につけてもらえるようにするか、ということに最も頭を使わないといけません。

ですが教育係の多くは、あまりそこに頓着していないように見えます。

優しい教え方の人はずっと優しいまま、厳しい教え方の人はずっと厳しいまま。

これはどちらの場合も新人は教育係に依存しており、それによって自立を妨げられている状態です。

優しい教え方 → 「わからない答えはすぐ教えてくれる」という甘え

 

厳しい教え方 → 過度のプレッシャー、ストレスによる思考停止

どちらの場合も極度に相手に依存しています。

自分で考え抜こうという意思が弱いのです。

優しい教え方の教育係についた新人は、いつしか受動的な行動しかとれなくなります。

待っていても指示してくれる、教えてくれるという甘い考えです。

厳しい教え方の教育係についた新人は、つねに緊張状態にあります。

リラックスしてパフォーマンスを発揮することができなくなる。

そして、つねに否定され続けたことによって、新たなことにチャレンジすることができなくなる。

そのことで失敗し、また叱られるという結果を恐れるからです。

結果的にこれら両方の行き着く先は思考停止です。

つまり仕事を自分のためにやる、という意識が薄れていくことになるということ。

こうなると、見ているのはつねに相手ということになります。

自分はこうしたい、こうすべきだと思うという意見が持てなくなるのです。

なぜこうなってしまうのでしょう?

それは承認と否定のバランスが偏りすぎているからです。

その場合は残念ながら、新人教育は失敗していると言わざるをえないのです。

まとめ

 

人に上手く教えるコツというのを一言でいうと

適切な緊張感を保つ

ということです。

いいかえれば

承認と否定のバランスを最重要視する

ということです。

適度に相手の承認欲求をくすぐってあげ、それでありながら適度な緊張感を保つ。

このバランスは教える相手の思考方法、性格によってまったく変わってきます。

つまり教えているようで、学ぶ必要があるのは僕たちの方ということです。

上手く教えるコツってすごく難しいです。

そして教えるのが上手い人は、間違いなく高いメタ認知力を持っています。

言い換えれば、高い客観性です。

新人目線で考えられる人、承認と否定のバランスがとれている人、そんな人こそが有能な教育係です。

そんな教育係をぜひ目指しましょう。

教育係にゴールはありません。

つねに学ぶ姿勢を忘れずに。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。