【2022診療報酬改定】第2ラウンドを見る【中医協ウォッチ①】<概要>

2022年度診療報酬改定まであと5ヶ月を切るところまでやってきました。

今回の改定は従来の医療提供体制改革を進めつつ、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対応の評価も求められる特殊な環境下で行われるのが特徴です。

注目点はいくつもありますがこのブログでは、特に現場の私たちに深く関わりそうなところをピックアップしつつ、全体を網羅していきます。

今まで中医協の議論などまったく追えていないよ、という人でもここから本腰を入れることで十分間に合います。

日々の議論を整理し理解していくことで、診療報酬改定に強くなりましょう。

来年の改定時には院内の誰よりも診療報酬改定に詳しい、頼りになる医事課員となれるよう、これからの議論を一緒に追っていきましょう!

【2022診療報酬改定】第2ラウンドを見る【中医協ウォッチ①】<概要>

 

結論

 

重点課題は「コロナ」と「働き方改革」です。

基礎知識

まず前提としての基礎知識を共有しておきましょう。

スケジュール

2022年度診療報酬改定に向けての流れ

 

(1) 第1ラウンド(総論的な論議)

 

→7月〜9月

 

(2) 第2ラウンド(個別論点に係る論議)

 

→10月〜12月

 

(3) 基本方針の策定、改定率の決定

 

→12月上旬に基本方針、12月中旬以降に診療報酬・薬価の改定率決定

 

(4) 諮問及び現時点の骨子(公聴会開催)

 

→1月中旬に諮問、1月下旬に公聴会開催

 

(5) 個別改定項目案の公表(点数なし短冊)

 

→1月下旬〜2月上旬に議論

 

(6) 個別改定項目の決定(点数あり=答申)

 

→2月上旬

 

(7) 点数の算定要件など公表(官報告示)

 

→3月上旬

 

(8) 厚労省疑義解釈及び各団体Q&A

 

→3月下旬

 

(9) 新診療報酬スタート

 

→4月1日

年明けの動向(諮問・公聴会・パブリックコメント・答申)

 

年が明けると中医協では限られた財源の中で点数を見直すべきとされている検討項目に対して、実際にどれを見直し算定要件や施設基準に落とし込んでいくかという詰めの議論を行っていきます。

 

そしてその基本的な方向性が定まったところで公聴会というものを開催します。

 

この公聴会は2006年度の診療報酬改定時に、パブリックコメント(意見公募)の実施とともに導入されたものです。

 

たてまえ上診療報酬の改定案は、この公聴会やパブリックコメントでの意見を踏まえ最終決定されることになっています。

 

たてまえ上といっているのは、ほぼここでの意見が影響力をもたないからです。

 

ごくわずかな微調整に使われるかどうかといったレベルです。

 

単なるイニシエーション(通過儀礼)です。

 

公聴会が終わると厚労省は、中医協総会に短冊と呼ばれる次期診療報酬改定に向けた個別改定項目を提示します。

 

これは点数は入っていませんが、見直し内容を具体的な算定要件や施設基準などでまとめたものになります。

 

この短冊にもとづいた議論を数回行った上で、2月上旬に大臣からの諮問をへて次期診療報酬改定の新点数が決まることになります。

 

改定の基本的視点

4点の基本的視点

 

・新型コロナウイルス感染症等にも対応できる効率的・効果的で質の高い医療提供体制の構築 【重点課題】

 

・安心・安全で質の高い医療の実現のための医師等の働き方改革等の推進【重点課題】

 

・患者・国民にとって身近であって、安心・安全で質の高い医療の実現

 

・効率化・適正化を通じた制度の安定性・持続可能性の向上

・コロナ・感染症対応

 

→感染対策に係る特例加算が9月末で終了したように、診療報酬で感染対策費用を補填することには消極期な現状

 

・外来医療の機能分化

 

→入院と同様に外来の機能報告の導入(機能報告の提出)

 

→紹介状なし患者に係る受診時定額負担の金額引き上げ、対象病院の拡大

 

・医師等の働き方改革等の推進

 

→2024年4月から医師の時間外労働の上限規制が適用されるため、2022年度が実質的に最後の改定機会

 

・タスクシェアリング、タスクシフティング

 

→特定看護師、医師事務作業補助者等へのさらなる評価

 

・救急医療体制等の確保

 

→地域医療体制確保加算の要件見直しとなるか?

 

・ICTの利活用、デジタル化への対応

 

→オンライン診療については、初診から算定可能、対象患者となる患者を拡大することは方向性として示されている

 

・後発医薬品

 

→全都道府県で80%以上という新たな目標に向け加算、減算のあり方を含め見直しが必要

 

・ポリファーマシー

 

→重複投薬、ポリファーマシー、残薬対応への診療報酬による評価は重要

 

→オンライン資格確認や電子処方箋等により処方時点から重複投薬等が解決できるようになるため、この様な医療機関の働きに評価を行うべき

 

・フォーミュラリ

 

→診療報酬で評価するかどうかについては慎重な検討が必要(次回に持ち越しか?)

 

今回は2022年度診療報酬改定における前提となる基礎知識をおさらいしました。

次回からはいよいよ詳細について見ていきます。

 

毎回診療報酬改定の項目は多岐に渡っており、一度に理解しようとすると大変です。

また議論の流れを知らずに3月の告示だけを見ただけでは、その本質は理解できません。

やはり中医協の議論を追いながら自分なりに調べ、理解していくことが大切です。

 

今回の改定が初めてだという新人の人、「診療報酬改定って何?」って感じでしょう。

また過去に何度か改定を経験しているが、毎回3月末に自院に関係あるところだけをチェックしているという人。

「今頃から何するの?」って感じでしょう。

でもそうじゃないんです。

中医協の議論を追っていくことは、とても大事なことなのです。

これは改定のためだけの勉強ではないのです。

レセプトスキル向上への絶好の機会なのです。

【レセプトスキル向上へ】あなたは診療報酬改定を活用できているか?

診療報酬改定を活用することでレセプトスキルは飛躍的に向上します。

これは保証します。

なぜなら改定論議を理解することで、診療報酬の芯がわかるからです。

診療報酬とは何か?という本質にふれるからです。

2年に一度のこの機会、ぜひ活用してください。

これから4月まで一緒に中医協ウォッチャーとなりましょう!

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