ご存知のとおり厚生労働省は1月26日、2022年度診療報酬改定について個別改定項目資料(短冊)を公表しました。
中医協では引き続き個別改定項目について議論され、2月上旬に答申、3月上旬に告示の流れとなります。
いよいよ次期診療報酬改定の全貌が明らかになってきます。
もう過去にも何度も改定を経験しているという人は、さっそく短冊を読み込んでいっていることでしょう。
そしてその人たちは自分でどんどん進めていくのでこちらがすることは何もありません
対してはじめての改定になる人や、今まで改定は何度が経験してきたがいつも告示のあとにしか目を通してこなかったという人も結構いると思います。
そしてそもそも短冊の読み方がわからない、どこを見ていったらいいか悩むという人もきっと多いはずです。
ですので今回から短冊を読んでみようということで、少しずつやっていきます。
なんかページ数がやたらあって読む気が起きないという人がいるのであれば、押さえておくべき項目をゆっくり進めていきますので、一緒に読んでいきましょう。
今の今まで診療報酬改定の動向を一切見てこなかったという人でも、これから取り組んでもまだ十分間に合います。
そしてこれからの2ヶ月間、改定についていろいろ知り調べることは自分をひと回り大きく成長させることができます。
自分で読み、調べ、自院がどの方向に進むべきなのか、進んでいこうとしているのかをしっかり見定めていきましょう。
目次
【2022診療報酬改定】短冊を読もう! その①<重症度、医療・看護必要度>
結論
「心電図モニター管理」は削除
「点滴ライン同時3本以上の管理」を「注射薬剤3種類以上の管理」に変更
「輸血や血液製剤の管理」の点数を2点に変更
「一般病棟用の重症度、医療・看護必要度」
公益裁定で「項目の見直し」「重症患者割合の基準値見直し」が決定しました。
一般病棟用の重症度、医療・看護必要度に係る 評価項目及び該当患者割合の基準について
公益裁定での決定事項
評価基準の見直し
見直し内容
・A項目の「心電図モニター管理」を削除
・A項目の「点滴ライン同時3本以上の管理」について「点滴薬剤3種類」に定義見直し
・A項目の「輸血や血液製剤の管理」について1点から2点に引き上げ
重症患者割合の基準値見直し
見直し内容
急性期1
現行:看護必要度I・31% 看護必要度II・29%
↓
見直し後:
許可病床数200床以上:看護必要度I・31%(現状どおり) 看護必要度II・28%(1ポイント↓)
許可病床数200床未満:看護必要度I・28%(3ポイント↓) 看護必要度II・25%(4ポイント↓)
重症度、医療・看護必要度IIの要件化
改定案
急性期一般入院料1(許可病床数200 床以上)算定病棟の「看護必要度II」を要件化