医療事務はいろいろな知識が必要になります。
医療制度、診療報酬、医学など挙げだしたらきりがありません。
そしてそれらをすべてアタマに詰め込むことなど不可能です。
そうしたときに必要となるのが本です。
今の時代ネットでも同じ情報は手に入りますが、検索する手間を省き体系的に学ぶのであれば本がいいと思います。
それでもネットの方が早いよという人はネットでいいと思いますが、よく使う知識やつねに確認したい事項があるならば1冊手元に置いていても損はないと思います。
今回は医療事務員におすすめの本ということで10冊紹介します。
実際のところ仕事の習熟度に応じて読む本というのは変わります。
ベテランが入門書を読むことはないですし、逆に新人が術式の本や医療経営の本を読んでもチンプンカンプンです。
本来は新人におすすめの本や2、3年目の人におすすめの本、管理職におすすめの本などにわけるべきなのでしょうが今回は1つにまとめました。
ですがベテランの人でも知識の再確認に入門書を読むこともあるでしょうし、新人でも先々を見据えてちょっと難易度の高い本を読むことも十分ありです。
ですのであまりその点は気にせず見て頂ければと思います。
実際に僕が買ってよかったと思った本を10冊選びました。
ご参考にどうぞ。
目次
【2022年版】医療事務員におすすめの本10選
1.診療報酬・完全攻略マニュアル 診療報酬点数表全一覧&レセプト請求の要点解説 青山 美智子 (著)
内容紹介
点数表の複雑な規定をクリアな一覧表にまとめた速解マニュアル。
複雑な仕組みを明確かつコンパクトに整理。
基礎的な臨床の図解も多数収録した初心者にもわかりやすい絶好の入門書。
ひとこと
診療報酬に関する書籍というのはかなり出ていますが、わかりにくいのが多いなあというのが印象です。
これは著者が完全には読者の位置まで降りて来ないままで書かれているからです。
わかった人がする解説は大事なところがはしょられていたりして、初心者にはわかりにくい。
対して本書は非常にわかりやすく書かれています。
初心者、新人の方におすすめです。
2.プロのレセプトチェック技術 請求もれ&査定減全280事例の要点解説 ソラスト (著)
内容紹介
請求もれ140事例と査定減140事例についてその原因とポイントを挙げ、点数表・臨床医学・薬理学などの様々な角度から多面的にわかりやすく解説。
請求もれや査定減の原因を探るプロの方法論が身につき、請求事務能力、点検能力が飛躍的にアップ。
ひとこと
実際の事例にもとづいて解説されているので、非常に実践的です。
まさしくプロになるための必要な知識が満載。
レセプトに携わるなら一度は読むべき良書です。
3.レセプト総点検マニュアル 医学通信社 編
内容紹介
レセプト点検の全チェックポイントを徹底収載。
診療報酬点数表には掲載されていないレセプト審査の具体的基準(内部規程)が網羅されている画期的書。
ひとこと
レセプト審査側の視点が身につくこれも良書です。
前述の「プロのレセプトチェック技術」とはまた違った思考、観点が習得できます。
「レセプト総点検マニュアル」という名にふさわしい1冊です。
4.保険審査委員による “保険診療&請求”ガイドライン 進藤 勝久 (著)
内容紹介
「保険診療」のルールと範囲、「保険審査」「指導」の実際、「診療報酬点数表」の構造を明快に解説。
「保険診療&請求」のノウハウを具体的な診療・請求事例で解説した“ガイドライン”全26章。
ひとこと
返戻や査定のポイントが具体的に解説されており、非常に参考になる1冊。
点数表だけでは判断できない査定のポイントをていねいに解説してくれます。
レセプトのスキルアップを目指す人なら1冊持っておいて損はありません。
5.診療報酬Q&A 杉本恵申(著)
内容紹介
診療報酬から医療保険制度、公費負担医療、医学臨床知識まであらゆる疑問・難問とその解答を1冊の本に編さんしたパーフェクトQ&A集。
単なるQAにとどまらず、医学的根拠や関連知識をわかりやすく解説。
医療事務やレセプト点検にそのまま役立つ「実践知識」の宝庫。
ひとこと
点数早見表だけでは得られない細かな知識や医学的根拠など知りたかったことが山ほどわかる。
請求で悩むんだらまずここに目を通そう。
初心者からベテランまで持っていれば重宝すること間違いなしです。
6.入院医療のための保険診療ガイド 藍真澄(著)
内容紹介
入院医療で必要となる保険診療の基本をコンパクトに解説。
保険診療の実践から診療報酬請求までの具体的なポイントを患者の入退院の流れに沿って紹介。
ひとこと
入院事務初心者におすすめします。
入院業務の流れ、医師との連携のポイントなど入院事務として知っておかなければならないところが、わかりやすく解説されています。
7.診療報酬点数表 手術術式の完全解説 寺島裕夫 監修
内容紹介
診療報酬点数表上の全手術につき「目的・手技」「適応疾患」「材料・医療機器」等をイラスト解説付きで明快に解説。
診療報酬点数表上のすべての手術の「適応疾患」と使用する「特定保険医療材料」をここまで精緻に記載しているのは本書のみ。
ひとこと
医療事務員が手術の請求を難しく思うのは、術式がリアルにイメージできないから。
そこの理解が深まれば請求スキルは一気にアップします。
現役の請求担当者はもちろん、今後キャリアとして入院係にステップアップしたい人もぜひ一読を。
8.医療事務の現場で役に立つ 公費説明のポイント 医療事務総合研究会 (著)
内容紹介
公費の取り扱い知識についての入門書。
医療事務の現場で悩む現役事務員、新人事務員を対象に公費の知識をわかりやすく解説。
公費制度の内容や申請方法、関連業務を網羅。また公費の説明に役立つ指定難病一覧などの資料も掲載。
ひとこと
医療事務で誰しも最初につまづくであろう公費。
ベテランでも過去に携わったものはわかるがすべては知らないって人が大部分だと思います。
そして勉強しようと思ってもその解説書が難しいと読み切ることもままなりません。
公費の知識はとても重要なのですが、その解説が容易に理解できる本というのがなかなかないのです。
そういう点では本書は非常にわかりやすいです。
まず、カラーで難しい用語も少なく重要なことを主に書いているので初心者でも理解しやすいです。
イラストも使用されておりスラスラと読めてアタマに入れることができます。
9.なるほど、なっとく医療経営Q&A 50 初級 長英一郎(著)
内容紹介
医療機関の種別、診療報酬・介護報酬のしくみから社会保障改革の動向まで、医療経営のオモテとウラをパーフェクト解説。
ひとこと
医療経営となっていますがあくまで初級ですので全然難しくはありません。
そして医療マネージメントについての内容ではありません。
あくまで医療経営雑誌や厚労省資料を読み込むための基礎知識として知っておかなければならない用語や内容を解説しています。
地域医療構想、介護医療院、働き方改革、人生会議、医療AIなど話題のトピックについても本書を見ることで理解が深まります。
管理職の人もそうですが現場の人にもぜひ読んでほしい内容が満載です。
10.月刊/保険診療 医学通信社(著)
内容紹介
医療制度,保険請求,医業経営に関する「将来予測」と「実践ノウハウ」を徹底追求。
実務に役立つ医療情報誌。
ひとこと
医事課で読む月刊誌としては一番知名度があるのが本書。
医療制度と保険請求に関する最新情報と実践マニュアルの宝庫です。
毎月読んでおくだけでも読んでいない人とは知識量に明らかな差がつきます。
医療事務員なら必読の書です。