医療事務って新人の頃は結構へこむことも多いと思います。
自分の失敗でも直接関係ないことでも患者、医師、看護師等いろんなところから叱られるなんてことはよくある話です。
また医事課は女性比率が高いですので女性同士の中での厳しい注意なんてこともあります。
今はモラハラについての認知も上がってきていますので昔ほどひどくはないとも思いますが、やはりそれによってダメージを受ける人は少なからずいます。
まして社会経験が少ない人はそれだけ耐性がないので、メンタルにまで影響が出てしまう人が中にはいることも事実です。
ありがちなのがちょっとしたことでも上司がいちいち叱ることで、すっかり萎縮してしまい周りの顔色をうかがってしまうようになってしまうことです。
極端に失敗することに臆病になってしまうことです。
これは本人のマインドセットの問題でもあり上司の指導方法の問題でもあります。
ですが一つ言っておきたいことは、失敗なんてそんな大したことないよってことです。
自己反省してへこむのもいいですが明日はもう考えるのはやめようってことです。
今回は新人の人にも今仕事で悩んでいる人にもぜひ知っておいてほしいものごとのとらえ方の話です。
目次
挫折なしで成長なんか出来ない
結論
挫折しよう。そして挑戦しよう。それが成長につながります。
失敗と挫折
失敗ってどういう状態?
どんな職場でも新人の頃はわからないことだらけです。
医療事務について言えば配属先にもよりますが、まず最初全体の流れのどこに当たる何のセクションかがわからない。
仕事内容がわからない。
専門用語がわからないというわからないことだらけです。
それでも少しずつ仕事を覚えていき慣れていくものですが、必ず何かしら注意や指導を受けます。
それは当然慣れていないことからくる作業の遅さだったり、理解の足りなさだったりです。
そういう私も新人の頃はさんざん叱られました。
受付に入ればさばくのが遅くて長蛇の列とか、計算に入れば算定間違いをしてたり、
会計に入れば請求書を渡し間違えていたり、
返戻のコメントを医師に貰いに行けば請求の能力が低いんじゃないのかとか、
それはいろいろ言われました。
そして当然へこみます。
今ならそんなことはへこむようなことじゃないって言えますが、当時は圧倒的に経験値が足りないのでそんな考えになるはずもありません。
それは完全なる失敗だと認識していたのです。
ですがここでそもそも失敗って何なのか、どういう状態を言うのかってことを考えてもらいたいのです。
そしてまさにそうっていう文章がありましたので紹介しておきます。
これは平成30年度の近畿大学卒業式にて、今や絵本作家として有名なキングコングの西野亮廣氏が語った内容です。
(一部抜粋)
失敗した瞬間に辞めてしまうから失敗が存在するわけで、失敗を受け入れて、過去をアップデートし、試行錯誤を繰り返して、成功に辿りついた時、あの日の失敗が必要であったことを僕らは知ります。
つまり、理論上、この世界に失敗なんて存在しないわけです。
このことを受けて、僕から皆さんに贈りたい言葉は一つだけです。
挑戦してください。
これは失敗はそこでやめてしまうから失敗なんだということを言っています。
逆にそのまま続けて成功までいけばそれは失敗にはあたらないということです。
たとえば、かつてグーグルはYouTubeを買収しました。
今でこそYouTubeはグーグルを代表するサービスの一つにまで成長しましたが、2009年頃までは赤字を垂れ流し続ける問題児でした。
当時のYouTubeはまるで収益を上げることができずグーグルの買収は失敗だったのではという見方が多数でした。
しかしグーグルはそこで立ち止まらず成功するまで企業努力を続けました。
結果YouTube買収は成功と認知されることになったのです。
まさに西野氏が語る通り理論上失敗なんて存在しないのです。
失敗で終えるから失敗であって、それを乗り越えて成功にまで導けばそれは成功への必要材料だったと感じられるのです。
ですので失敗を恐れる理由なんてどこにもないのです。
挫折はいやですか?
世に出回っている自己啓発本や成功者の話はもっと積極的に生きろ、どんどん挑戦しろといった主旨のものが多いです。
ですが積極的に挑戦していけば成功するのかというとおそらく失敗します。
そして挫折するわけです。
ですが成功するかしないかがその本質ではないのです。
大事なことは挑戦すること、もっと言えば挑戦を繰り返すことです。
それによって何を得るかといえば経験値です。
挑戦をすればするほど経験値は貯まっていきます。
そしてそれはやがてスキルとなって自分の人生を支えてくれるのです。
その時点では実感できないものですが。
あと素朴な疑問として失敗して何か人生に影響が出ますか、挫折することがそんなにダメなことですか、って思います。
医療事務で相当な失敗をしたところで捕まるとか、命の危険があるとか、社会的に抹殺されるなんてことはありません。
だったら挫折することで何を嘆くことがあるのでしょう。
挫折したって必ず復活できます。
へこんだってへっちゃらです。
失敗の向こう側
コンピューター市場初の富豪と言われ世界一偉大なセールスマンと称された
IBM創業者のトーマス・J・ワトソンの言葉に次のものがあります。
If you want to increase your success rate, double your failure rate.
(成功率を上げたいなら、失敗率を2倍にすることだ。)
これはすなわち上記で述べた経験値を貯めるという思考です。
成功している時はそこから学べることはあまりありません。
上手くいっているという事実があるだけです。
ですが失敗から学べることは山ほどあります。
たとえば、特に対策もしていないのに査定率が低いという状態であった場合、
現状はとても喜ばしい状態なのですが当の担当者にとっては請求がしっかりできているという結果なのか、
たまたま審査委員の注視する箇所に当たっていなかっただけなのかはよくわからないのです。
あるのは結果オーライという状態だけです。
もしそこで現状に甘んじてそのまま対策をとっていなければ審査委員の入れ替わりによってがらりと重点点検箇所が変わり、急に査定率が上がるなんてことが起こりえます。
逆にもともとある程度の査定率があって常にその状況に応じた対策を継続的にとっていれば、全国的な傾向、支部の傾向、自院の弱点を十分に分析できているので人が変わったところで特段影響を受けることもないのです。
査定という失敗率を上げれば上げるほど、その分析データが蓄積されていくので結果的に将来の成功率は上がるのです。
まとめ
成長するには挫折はセットです。
失敗はするものとして認識しておくべきです。
挑戦→失敗→倒れる→起き上がる→挑戦・・・と続けていけばいつか成功します。
なぜなら理論上失敗なんて存在しないからです。
大事なことはしっかり起き上がることです。
それがないと次の挑戦につながりませんので。
それでもどうしても起き上がる勇気、力が出ないという人はいったん休みましょう。
長い人生少しまわり道したところで何の損もありません。
反対に自分をだまして無理矢理仕事を続けてもハッピーエンドには向かいません。
必要なのは自分ときちんと向き合うことです。
自分と真正面から向き合える人が一番強い人間です。
最後に一つ考えとして持っていてほしいことがあります。
しょせん仕事だ、ということです。
それぐらいの感覚でいた方が失敗して挫折することも怖くなくなりますし、結果的に挑戦することが普通に思えていい結果につながりやすくなると思います。
あなたのマインドセットしだいで仕事も人生もきっとラクになるはずです。