今回は「回復期リハビリテーション病棟入院料」について見ていきましょう。
目次
【2022診療報酬改定】第2ラウンドを見る【中医協ウォッチ⑥】<回リハ>
結論
回復期リハビリテーション病棟の適用疾患に「心大血管疾患リハビリテーション」が追加されます。
2020年度改定の概要
まずは前回の改定がどうだったのかを復習しておきます。
前回の改定では以下のような見直しがありました。
・実績指数の水準引き上げ
・回リハ1での管理栄養士の専任配置
・制限規定(発症後2か月等以内の回復期リハビリ病棟入院料算定)の廃止
ここでのポイントは「リハビリの質」です。
「質の高いリハビリ提供の推進」「質の評価の充実」という流れは今回もそのまま引き継がれています。
検証結果と方針
今回の論点は大きくわけて以下の2つになります。
・質の高いリハビリテーションの提供について
・リハビリテーションを要する状態について
質の高いリハビリテーションの提供について
入院料5・6の取り扱い
入院料5・6は入院料4に移行するまでの体制整備としての役割を担っている(いわば入門編)。
だが中には実績をあげられず、回復期リハビリ5・6に長期間とどまっている回復期リハ病棟が一定程度存在する。
「質の高いリハビリを目指す」という回復期リハビリ病棟の趣旨に反している。
→入院料5・6に算定期間を設け、期間を経過すると減算するなどのような見直し
管理栄養士(専任)の配置
入院料1に管理栄養士が配置されていることにより、FIMの改善度に寄与するエビデンスが明らかになっている。
→現行入院料1の基準となっている専任の管理栄養士の配置を他の入院料まで拡大
リハビリテーションを要する状態について
適用リハビリの拡大
心臓疾患患者が増える中で、心大血管疾患リハビリテーションの実施が進むことが求められる。
→回復期リハビリテーション病棟の適用疾患に「心大血管疾患リハビリテーション」を追加する