多すぎてわけわからんという人へ。中医協資料はもうここだけ 見ときゃいい!【診療報酬改定】

中医協総会では昨日いよいよ「入院医療の報酬改革」議論がついに始まりました。

中央社会保険医療協議会 総会(第433回) 議事次第

看護必要度がどうなるのか非常に注目されていますが毎回用意されている資料は非常にボリューミーです。

昨日の「一般病棟入院基本料について」という部分だけでも54ページあります。

それぞれが議論のもととなり大切なものということはわかりますが、さすがに多すぎます。

今回はそこを全部見ていく時間がないとか読みたいけど実際めんどくさいという人に向けて、最短時間で理解する方法を解説します。

ごまお

読むのしんどいねん

多すぎてわけわからんという人へ。中医協資料はもうここだけ 見ときゃいい!【診療報酬改定】

結論

現状及び課題と論点がすべてです。

資料の構成

資料の構成は決まっていて「データによる現状把握→課題と論点」となっています。

ですので要は各項目ごとの最後にある「現状及び課題と論点」がその章のすべてです。

たとえば昨日の「1.⼀般病棟⼊院基本料について」でいくと

〇算定病床の動向及び施設の状況

・現在の一般病棟用の重症度、医療・看護必要度に係る基準①

・現在の一般病棟用の重症度、医療・看護必要度に係る基準②

・7対1入院基本料の施設基準に係る経緯

・改定前に一般病棟(7対1)を届出ていた病棟の状況

・7対1入院基本料(急性期一般入院料1)の届出状況

・急性期一般入院料1を届出ている理由

・一般病棟(7対1)から転換した理由

・急性期一般入院料の在宅復帰率

・急性期一般入院料1の病棟における患者の流れ

 

〇重症度、医療・看護必要度

・一般病棟用の「重症度、医療・看護必要度Ⅰ」の概要

・一般病棟用の「重症度、医療・看護必要度Ⅱ」の概要

・重症度、医療・看護必要度(A項目)

・重症度、医療・看護必要度(B項目、C項目)

・重症度、医療・看護必要度の見直し⑤

・入院分科会のとりまとめにおける記載事項

・一般病棟入院基本料の重症度、医療・看護必要度の届出状況

・一般病棟入院基本料の重症度、医療・看護必要度の届出状況(許可病床数別)

・各基準を満たす患者の割合(A票)

・各基準の重複(入院料別・必要度Ⅰ)

・各基準の重複(入院料別・必要度Ⅱ)

・看護必要度の基準(旧、2018年度)を満たす患者割合(各基準別)

・基準②のみに該当している患者(必要度Ⅰ)

・基準②のみに該当している患者(必要度Ⅱ)

・基準②のみに該当する直前の状況

・基準②に該当する直前の状況(基準非該当日の各項目の状況)

・年齢区分(基準別の分布)

・認知症・せん妄の有無(基準別の分布)

・要介護度、認知症高齢者の日常生活自立度(基準別の分布)

・栄養摂取の状況(基準別の分布)

・医師・看護師による診察・看護の提供頻度(基準別の分布)

・医学的な入院継続の理由等(基準別の分布)

・退院へ向けた目標・課題等(基準別の分布)

・基準②のみに該当する患者について

・認知症ケア加算の算定状況

・専門的な治療・処置の内訳について

・専門的な治療・処置(薬剤の使用)の定義

・専門的な治療・処置の薬剤を入院で使用する割合

・抗悪性腫瘍剤・免疫抑制剤の内服を入院で使用する割合

・手術等の医学的状況の定義

・手術等を入院で実施する割合

・手術を入院で実施する割合(必要度Ⅱの対象外のもの)

・入院で実施する割合が高い手術(必要度Ⅱの対象外のもの)

・重症度、医療・看護必要度の評価対象となっている手術等について

・検査を入院で実施する割合(例)

一般病棟入院基本料に係る現状及び課題と論点

とういう構成です。

ですので一つひとつ追っていくのに時間がかかってイヤだという人は「現状及び課題と論点」に進めばいいのです。

文章表現

厚労省の表現は独特です。

というか役人の作る文章はすべて特有の言い回しを使います。

中医協の資料を読むときはこの言い回しに着目すれば理解しやすいです。

まずはこの4つを覚えておきましょう。

・どのように考えるか→変更

 

・評価する→点数アップ、新設

 

・見直す→点数アップ、点数ダウン

 

・適正化する→点数ダウン、廃止

一般病棟入院基本料に係る現状及び課題と論点

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この論点から読みとれることは

・看護必要度Ⅱへの移行推進が強まる

 

・基準②は変更する

 

・A、C項目の評価対象は整理される

まとめ

上記について言えば基準②については心電図モニターの性悪説というのがあがっているのでここは対象から外してくる可能性が非常に高いです。

現在必要度は余裕でクリアしているというところでも、仮に基準②がない場合どれくらい数値が下がるのかは確認しておく必要が

あります。

逆にいえば基準②で稼いでいるところは危ないということです。

また経営的にみても基準②が多いのは好ましくありません。

看護必要度の該当基準別入院単価をみれば

1位 基準④

 

2位 基準③

 

3位 基準①

 

4位 基準②

となっており、特に基準②のみ該当の患者というのは極端に入院単価が落ちます。(入院単価3~3.5万円程度)

前回改定で新設された基準②ではありますがホントに必要度アップのためだけの効果しかなく、経営的にもメリットがないとすれば

変更もやむなしです。

基準②があるのとないのとではどれくらい数値が変動するのかは見ておいた方がいいとは思いますが、現時点で必要度のクリア率を

気にする必要はありません。

というか意味ないです。

クリア要件が完全に決まらないとクリア率の設定なんてできませんから。

そういう意味では次期改定ではクリア率は上がる可能性も下がる可能性もあります。

看護必要度は最後まで目が離せないことになりそうです。

ごまお

これからの議論をしっかり追っていくわ

 

 

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