ここ最近は生産性についていくつか書いていますが人によっては何にも刺さらない記事となっているかもしれません。
仕事の生産性を上げることが自分にとって何かメリットになるのか?と。
今回はこの点にフォーカスして述べていきます。
ごまお
目次
あなたの市場価値は高いですか?【井の中の蛙大海を知らず】
結論
自分の市場価値を高めるという意識を持つことが大切です。
市場価値
医療事務と市場価値
以前医療事務の市場価値ということで記事を書きました。

そこでの結論は
「病院経営の向上に寄与出来るスキルがある人材が市場価値が高いと判断される。自分の提案の幅をひろげ質を高めていかないと強みは失われていく。」
というものでした。
この記事もまったく刺さらない人がいると思います。
そもそも市場価値なんて関係ある?ってことです。
そう思っている人って結構いると思います。
自分が就職したのはこの病院、そしてずっと働き続けるのもこの病院。
だったら市場価値なんて一切関係ないやん、ってことです。
大事なのはこの病院内での自分の評価であってそこには市場価値なんて何にも影響してこない、という考え方です。
結論から言うとこの考えはすごい思い違いをしてます。
そしてそういう考えに至るマインドこそ変えていくべきなのですが当の本人は一生そのことには気づきません。
思い違い
上記でいう思い違いとは何かというと大きく分けて2つあります。
それは幻想と錯覚です。
まず幻想ですがこれは病院は潰れないという幻想、自分の職は安泰だという幻想です。
「医療事務は給料は安いけど病院勤務だし安定しているよね」というのは過去の話です。
これからは平気で潰れていく時代です。
潰れはしなくても最近話題の地域医療構想によって統廃合が加速する可能性だってないとは言えません。
絶対安泰と言えるのは大病院ぐらいだと思います。
そして大病院で勤務している人の方がまわりにたくさんの仲間やライバルが存在するので競争意識や市場価値の意識は割と高いと思います。
それよりも危ういのは中小の医療機関のほうだと思います。
なぜかというと自分の視野が広がらない、みんなが知り合いでなれ合ってしまう、新しい発想や情報にふれにくい、という井の中の蛙になってしまい市場価値って何ですか状態になっていくからです。
こうなっていくのが最もこわいことです。
完全な院内評価だけでのし上がってきた人がいざ病院の人員整理にかかって転職しなければとなっても市場価値が低いせいでそれもできなくなるのです。
次に錯覚ですがこれは先ほどもでた井の中の蛙状態ということです。
これは組織に属している以上大なり小なりあることですが医事課は特に顕著です。
それこそ他の病院の医事課のことは全然知らないという人が大半です。
ですので自分が所属している医事課がすべてなのです。
だから気にするのはそこでの評価、上司の評価です。
そして上司もまたその上司の評価を気にします。
ですがいくらその組織で評価が高くても市場価値が低ければ意味がないのです。
しかしそのことは組織の中にいれば気づきません。
井の中の蛙でいるともうその世界が中心、基準となってしまうのでそこから成長することはとても難しくなります。
ありがちなのが過信です。
そこの医事課では診療報酬については一番詳しいと自他共に認めている人であっても、外部の研修会で他の病院の人と混ざってみたら全然だったということもあります。
また、詳しいのは自分の病院に関する部分だけだったことに気づくなんてこともあります。
世の中には上には上がいます。
狭い組織の中で持っていた優越感なんて一歩そこから出てしまえば簡単に吹っ飛んでしまうのです。
それに気づけたら上出来でほとんどの人はその事実を知らぬまま働き続けているのです。
生産性
仕事の生産性を上げることが自分にとってのメリットになるのか?という疑問にははっきり言っておきます。
メリット以外なにもない、と。
「自分だけが仕事の生産性を上げてしまうとどんどん仕事が回ってきてイヤだ」という意見があります。
いわゆる仕事ができる人には余計に仕事が集中する、というやつです。
ここで考え方が2つに分かれます。
①「だったらもっと生産性をあげてやろうじゃねえか」
②「給料は同じなんだからするだけ損」
①の考えの人は残念ながら少ないです。
②の考えの人が大半です。
ほかの人よりなぜ自分だけが多くの仕事をこなさないといけないんだ?意味なくね?ということです。
意味はあります、大ありです。
自分では思っているはずです。
まわりより自分は仕事ができるんだと。
つまりまわりはできないと。
ですがそこで生産性を上げずにまわりと合わせてしまうと気づけば自分がそのできないまわりの人になっているのです。
そしていざ組織の外に出てみたらまったく通用しない人へと成り下がっているのです。
そうやって組織は腐っていくのです。
1年に数週間は他の医療機関に出向しないといけないみたいな制度がもしあれば全然違うと思います。
もうカルチャーショックだと思います。
「うちの医事課のレベルはまずいぞ」となるか「うちって結構レベル高いんとちゃう」となるかは分かりませんが自分を知るということはとても大事なことです。
そして気づくべきです。
なぜ生産性を上げる必要があるのかを。
見渡すべきは市場全体です。
自分が属している医事課全体ではない。
そして評価を受けなければならないのは医事課ではなく市場なのです。
そう考えたときまわりと合わせて自分の生産性を上げないことのおろかさを知るはずです。
そうすることでみずから市場価値を下げているのです。
仮に自分にばっかり仕事が回ってきても更に生産性を上げればいいのです。
そうすることで市場に対しての価値が高まります。
意識すべきは医療事務業界全体での市場です。
自分の組織に対してではありません。
転職
市場価値という言葉をよく耳にするのが転職のときです。
ですがなにも転職するときのために市場価値を上げていきましょうと言っているわけではありません。
常にそういったマインドで日々の仕事に取り組むことで数か月、あるいは数年後の自分がまったく変わってくるだろうということです。
当然常に市場価値を意識しながらスキル・経験を高めることでもし本当に転職しようという状況になった場合は転職活動に有利に働くことでしょう。
またまったく転職なんて頭にないという人でもそれは有利に働きます。
それはマインドに影響することです。
「転職できるけど居続ける」と「転職できないから居続ける」ではそのマインドに与えるものはまったく違います。
前者はポジティブでより上昇志向となり後者はネガティブでより現状維持志向となります。
市場価値を意識しているのとしていないのとでは天地の差があるのです。
まとめ
井の中の蛙大海を知らず。
これに当てはまっている医療事務員ってかなり多いと思います。
たしかに所属している組織にコミットすることは大事ですが、そこだけに注目していてはバイアスまみれの狭い視野しか持てなくなります。
大事なことは市場価値を意識しそれを高める努力を惜しまないこと。
そしてそのためにはまわりは気にせずどんどん自分の生産性を高めていくことです。
どこの病院の医事課に行っても通用する、そんな医療事務員を目指しましょう。
ごまお