以前にも医療事務とモチベーションというテーマで記事をいくつか書きました。


仕事とモチベーションは密接に関わっていますので、どうモチベを維持していくかはとても大切なことです。
また上司はいかにして部下のモチベを落とさせないかということを日々考えています。
モチベってホント重要な役割を担っているのです。
今回は医事課のモチベについて話していきます。
目次
医事課で出世争いなんて起きない【医療事務員のモチベ】
結論
医事課は出世争いが起こる組織ではありません。
出世欲
僕は医療事務しか知らない人間なので、一般の会社の組織が実際どうなっているのかは正直知りません。
ですがいろんな情報を見聞きした上で出した結論は、医事課という組織はかなり特殊であるということです。
そもそも男女比率が特殊です。
当院でいうと男女比率は2対8です。
男性2割、女性8割。
だいたいどこの医事課でもこれくらいなのではないでしょうか。
もしくは1対9とか3対7とか、おおよそそれくらいです。
とにかく圧倒的な女性の職場です。
ですので男性職員にとってはいかにそこに順応できるかが仕事の出来、不出来を決めるといっても過言ではありません。
そしてその男女比率の偏リから何が起こるかというと、全体的に出世欲というものがありません。
男性は当然それなりの出世欲がある人は多いですが、女性についてはそんな人の方が珍しいです。
中にはどんどん上を目指す女性管理職の人もいますが、そんな人はほんのひと握りです。
大半の人はそんなことを考えてもいません。
ですのでその人たちのモチベをどう上げようか、維持しようかということを考えるのはほとんど意味がないのです。
なぜならそもそもがそんなモチベがないからです。
医療事務で仕事をしながら自己成長していきたいなんて考える人は非常に珍しい人になってしまうのです。
これはあくまで食いぶちなだけであって、高い給料は求めない代わりに、重い責任は絶対にかけてくるなよという人が多数派です。
その人たちが医療事務に求めているのは安定と変わらない日常です。
それ以上のことは望まないし、求めないのです。
こうなる原因の根本はやはり多数派が女性という職場体制にあると思います。
多数派が男性なら間違いなく出世争いは起こります。
ですがそれが逆ならまったく起こりません。
これは必然なのです。
ですので医事課で出世争いが起こらないのも必然なのです。
だってみんな出世欲なんてないのですから。
最強の部下
出世欲がない人が開き直るとある意味最強の部下になってしまいます。
最強って能力のことじゃないですよ。
怖いものなしの最強って意味です。
日本の法律において組織が所属している者のクビを切るということはほぼ不可能です。
組織によっぽどの損失を与えたとか、特別の理由がない限り、ただ出来の悪い職員というレベルでは辞めてもらうことはできません。
そうなると出てくるのが最強の部下なのです。
それは上司の指示に従わない、反抗するということを平気で行う最強の人たちです。
その行いによってたとえ自分の査定が最低になったところで関係ないのです。
なぜならハナから出世を捨てているからです。
ヒラ職員がいくらマイナス査定をされようがヒラ職員のままです。
だから何も怖くない。
そして思うことは躊躇なくすべて上司にぶつける。
信じられませんがそんな人は実際います。
もはやモチベがどうのこうのというレベルの話ではなくなります。
あなたは組織でいてはいけない人ですねという人が案外存在しているのです。
まとめ
医事課で出世争いなんて起きない。
それは真実です。
たった2割の男性の中で出世争いなんて起こるはずがないのです。
それもそれぞれの年代が分散しているのであれば余計にそんなことは起こりません。
これは医事課ならではの特殊な例ですがありがちなパターンでもあります。
逆にいえば出世を目指す男性にはうってつけの職場かもしれません。
同期も近い年齢の人もいない、上司とはかなり歳が離れているというパターンって医事課の男性職員あるあるです。
そしてこの場合、きちんと結果を出してさえいれば管理職になる確立はかなり高いです。
上司の視点からいうと、次のリーダーを育てようとしたとき、その人が男性か女性かはまったく気にしません。
ただ、出世欲については間違いなく男性の方があります。
だったらやっぱり肩入れするのは男性の方なのです。
能力値が9(10段階)、でもモチベは3(10段階)の女性よりも能力値が7、モチベも7の男性の方を選択するということです。
ですのでやっぱり出世したいと思う男性にはいい職場かと思います。
もちろん出世したい女性にとってもまた然りです。
とにかく競争率が低いですので。
ポイントはモチベの高さです。
医事課の職員たちに圧倒的に足らないのはそれなので。
みずからの高いモチベで周りをも巻き込んで良い相乗効果を作り出せる人。
上司はそんな人が出てくるのを待っています。
そんな人にぜひあなたがなってください。
トシさんはじめまして。私も400床規模の病院で働く40代の医事課長です。
課長になって5年目なのですが、最近女性職員を主任や係長になってもらおうと本人に面談すると、「仕事はするが役職の責任は負いたくない」等と言われ固辞されることが何度かありました。
みんなやることはやってくれるのですが、収入をもっと上げるぞ!とか、機能評価係数Ⅱを上げる提案しよう!といった行動はあまりなく(一緒にやろうと言いやらせると一回はやるがその後一人でやろうとはしない)、「組織はリーダーの力量以上に伸びない」という野村克也さんの言葉が重くのしかかり、悩んでおりました。
そんな時にこの記事を拝見して、同じ悩みを持つのは自分だけではないことが分かり、心が軽くなりました。
自分にやれることを継続していこうと思えました。ありがとうございました。
コメントありがとうございます!
「仕事はするが役職の責任は負いたくない」という女性職員は少なくないですよね。
彼女たちに欠けているのは仕事への責任感。
役職あるなしにかかわらずどんな仕事も責任を負っているんだよ、という意識が低いような気がします。
また自身の成長を大して望んでないようにも見受けられます。
そんな人たちにどうやって高いモチベを持たせるか?
これは上司の永遠の課題であり、解決すべき問題です。
おっしゃるように自分にやれることを継続していくしかないですね。
決して逃げず、諦めず、部下と正面から向き合う。
その思いだけはいつも心に置いています。
お互い大変だとは思いますが、これかも頑張ってやっていきましょう!